息子・タクは1才10ヶ月。反抗期に入った模様である。

何かにつけて

「やーだ、やーだ」

と逃げ回る。お前はヤーダ姫か。娘・R(3才)の場合は反抗期と呼べるほどの反抗は見受けられなかったので、これが本物の反抗期か…と感じている今日この頃である。

反抗と共に、手を出すことも増えてきた。この日もタクはプラスチックのブロックを組み立てて長い棒を作り、それを振り回しながら家の中を走り回っていて、

「ぱぱー」

「なーにー?」

ごすっ。

何の脈絡もなく棒で頭をぶっ叩かれた。

「こらーっ!人を叩いちゃダメ!ごめんなさいしなさい!」

「やーだよー」

叱ってもタクはスタコラと逃げ出し、その足で嫁とRにもポカポカと一発ずつ殴ってしまった。

「うわああああん!たっくんがぶったあああああ!」

Rは泣き出し、これには嫁も激怒。

「タク!なんてことすんの!お姉ちゃんとママにあやまりなさい!」

タクはさすがに立ち止まり

「ごーめーんーなーさい」

嫁に深々と頭を下げ、反省の色を見せた…フリをしてお辞儀と同時に棒をぶん回して再び嫁の頭をヒット。

「タクー!お前はお前はお前は!」

「ぶわはははは!」

見ていた僕は思わず笑ってしまったがこのままで済ますわけにはいかない。

「タク、お前は人の痛みが分かってない。叩かれたらどんだけ痛いか、身を以って実感させてやろう」

タクを捕まえてお尻ペンペンの刑である。2回ほどペンペンするとタクは

「いたいようー」

と叫んだ。

「パパもママもねえねも痛かったんだぞ。だからやっちゃダメだ。わかったか」

「うん」

「ごめんなさいは?」

「ごーめーんーなーさい」

タクは反省したような不貞腐れたような顔で謝ったが、やはり不貞腐れたのか再び棒を振り回し、タンスをポカポカ殴りつけて八つ当たりしていた。

反抗期だけにレジス箪笥ですか。

問題:怒られた後、タクが必ずやることは何でしょう?

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隣町の盆踊りに行ってみた。

うちの町内の盆踊りは先週だったのだが

「●●町の盆踊りは今日なのよ」

と嫁が言ったのを娘・R(3才)が耳聡く聞きつけ

「おまつりいきたーい!」

それを聞いた息子・タク(1才)も

「たっくんも、いきたい!」

ふたり揃って行きたい行きたいと大合唱。先週の盆踊りと一緒だよ、と言っても治まらず、

「じゃあ、行くときは一緒よ…」

ということになった。会場の公園に着いた時には

「ひーとが輪になぁるー、輪が人にーなーるー」

東京、東京、大東京~の大東京音頭の真っ最中。嫁がその踊りの輪の中の人を見て

「あっ!盆マスターがここにもいる!」

と叫んだ。「盆マスター」とはうちの町内の盆踊りに毎年必ずいるおじさんある。踊りがオーバーアクションというかエキセントリックというか、とにかく目立つ。文章で表すと難しいが、ルー大柴が

「ピープルがサークルになる!サークルがピープルになる!トキオ!トキオ!ビッグシティトキオー!」

熱気とウザッ気ムンムンで踊っているような、そんな雰囲気である。昔隣に住んでいたイギリス人のジェームス君が、背中が汗でびっしょりになっている彼の踊りを見て衝撃を受け、

「He is Bon-master」

と名付けた事に由来する。

「さすが盆マスターだわ。こっちまで遠征に来ていたのね」

「つーか僕らもだろ…」

会場では踊っている子供達に紙パックのりんごジュースが振る舞われた。Rとタクも頂戴して飲んでいたが、その時盆マスターがジュースをチューチュー飲みながら颯爽と通り過ぎて行くではないか。

「子供しか貰えないのに何故盆マスターが?

「彼はVIP扱いなのか?さすがだ…」

嫁とキャアキャア騒いでいたら、

「あの、余っちゃったんでどうぞ」

僕らも貰ってしまった。そういうことか。すいませんよそ者なのに。

それにしても盆マスターである。その熱心な踊りっぷりから盆踊りが大好きだということは良く分かる。しかし孤高のオーラが漂っていて、なかなか話しかけられる勇気はないのだが…町内の盆踊りでも見かけ、そしてここでも見かけ、もしかしたら彼はこの時期、各地の盆踊りを渡り歩く旅をしているのかもしれない。

そうだとしたら是非応援したい。多くの人に彼の踊りを見てもらいたいからである。

盆ボヤージュ。

問題:屋台のおやじに言われて腰が砕けたギャグは何でしょう?

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「きょう、ぎょうざつくるのよ~」

先日餃子の作り方を嫁から教わった娘・R(3才)が張り切っていた。

「ママー、いつつくるの?」

朝から嫁に催促するほどのはっちゃけようで、昼飯後に始まった時には

「パパ、つくるよ」

「はいがんばってね」

マンガを読みつつ生返事したら

「みててよ!」

どうやらギャラリーも必要なようだった。

「はいはい、見てますよー」

料理がからきしダメな僕と、食材に触らせると絶対破壊工作に走るであろう息子・タク(1才)の男闘呼組みが嫁とRの作るさまを見学。無論Rに出来るのは嫁が用意した具を皮に乗せて包むまでなのだが、

餃子娘
皮を1枚取って

餃子娘
具を乗せて、順調に行きそうな気配だったが…

餃子娘
何かトラボーが発生した模様。

餃子娘
飽きて踊り始めたタク。

餃子娘
嫁に手順を再確認して

餃子娘
「できたー」

「ほう、上手だなー」

わりと手馴れてるなあと感動した。故郷栃木の県都・宇都宮には「餃子の女神像」というふざけたオブジェがあるが、Rこそ餃子の女神である。一所懸命作る姿がいじらしい。既存の像を破壊してRの像に置き換えたいくらいである。

「ぱぱ、みてみて、ぎょうざゆーふぉーもつくったのよ」

「餃子UFO?」

食べられるUFOはやきそばUFOしか知らない。一体何なのか、とRの強いリコメンドに押されて見てみると

餃子UFO
「あー…なるほどね」

ものすごいでかい乳輪を持つオッパイに見えたが、純真な娘の心を汚すのはよそうと思った。

そして夕食。嫁が餃子を焼いて出来上がり。

「ぱぱ!ごはんよ!」

さあ私が作った餃子を今すぐ食べるがいい!と気合の入ったR。

「いただきます!」

「うん、おいしーおいしー」

嫁とRの功績を褒め称えつつ舌鼓を打っていると

「ぱぱ、これはなあに?」

Rが僕の醤油皿を指差した。

「これはパパの醤油。ラー油が入ってるから辛いよ。Rちゃんはつけちゃだめだよ」

「やだー。ぱぱのがいいー」

「それじゃちょっとだけだぞ…」

ほんのちょっとだけ付けさせて食べさせると、わりと平気なようであった。

「ねえぱぱー」

その2分後ぐらいだったろうか、Rが妙にひそひそ声で僕に話しかけてきた。

「うん。なあに?」

「あのねー…」

「はっきり言ってごらん」

「おくち、からいの…」

「やっぱりな!」

どうしてこう、なんというか磯野家がやらかしそうなベタベタな展開になるのか。餃子作りにハッスルし過ぎてちょっと勇み足してしまったのかもしれない。

ギョゥ・ザ・ハッスルというやつである。

問題:個人的にこれだけは許せぬ、という餃子の調理法はなんでしょう?

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子供を寝かせる時には子守唄やら物語を聞かせるのがメジャーであるが、うちの場合は何故かアンパンマンクイズになってしまった。

「もんだい」

布団に入ると娘・R(3才)が問題を出せとせがむ。

「ねむねむの実はどんな形をしている?」

「おほしさま」

「オカリナ姫の好きな歌は?」

「てのひらをたいように」

「ハピーとアンパンマンが一緒に戦ってやっつけた蛾のお化けは?」

「ぐりんが」

もう何度も見ているのでカルトクイズばりの難易度である。こうして問題を出し、頃合を見計らって更に難しい問題を出すと

「えーとねー、えーとねー」

と繰り返しながら寝てしまうのが常である。

そんな寝床クイズを永らく見聞きしていた息子・タク(1才)も、だんだん賢くなってきたせいか、遂に参加表明をした。但し「もんだい」とはまだ言えなくて

「ぽんだい」

である、何故半濁音。

「じゃあねー。アンパーンチってやるのはだあれ?」

「あんぱんまん」

「正解ッ!では次の問題。アンパンマン、新しい顔よー!って言う女の子はだあれ?」

「ばたこしゃん」

「その通りッ!では次の問題。はっひふっへほー!って言うのはだあれ?」

「ばいきんまん」

「残念ッ!正解は…和田アキ子!」

たまに引っ掛け問題を出しながら気分は出題者・児玉清。しかし問題は多くは続かない。タクは主要キャラの名前ぐらいしか答えられないので、易しい問題を出すのが大変なのである。

「ぽんだい」

次のポンダイを、と急かされるがもうネタ切れで頭に思い浮かばない。

「うーん。もうおしまいね。早く寝なさい」

そろそろもう寝ても良かろう。Rとタクが寝た後、僕は嫁に大事なだいじなアタックチャンスを仕掛けようと考えていたのだ。

「さあ、アタックチャンスの狙い目は何番?」

「本番!」

と飛び込んで行きたいもの…だがタクは許さなかった。

「ぽんだい!ぽんだい!ぽんだいー!」

「お前がポンダイ児じゃー!」

と言ったところでタクが大人しくなる筈はないので

「インカ帝国初代皇帝の名前は?」

めちゃくちゃ脈絡のない問題を出したところ、

「えっとねー。えーとー…zzz」

他愛のないものである。考えながら寝てしまった。Rもこの時は余程眠かったようで、クイズに参加せず先に寝てしまった。但し嫁も既に寝てしまっていた。3人ともお眠りッ!清びっくりッ!

アタックチャンス失敗。僕の変な部分だけ

「残念!お勃ちになってしまわれた!」

になってしまったのであった。

ぽんだい:インカ帝国初代皇帝の名前は?

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風邪を引いてしまった。

札幌出張時、ススキノでおっぱいと戯れていたことへの天罰だろうか。朝から喉が痛い頭が痛い体がだるいでも股間は超元気、というバテマラ現象(体が弱っているので早く遺伝子だけは残しておこうという利己的な遺伝子に基づく現象)まで起こっているのでこれは本物の風邪である。

「嫁~38度ぐらいあるよ~」

「この暑いのになに風邪ひいてんの!」

おっぱいの天罰が…とは言えない。

「風邪薬ある?」

「ない」

朝の会話はそれだけだった。この日はどうしても外せない仕事があったのでヨロヨロと家を出た。嫁のなんと冷たいことよ。きっと僕がどこぞで野垂れ死にしても眉ひとつ動かさないんだろうなあ…それならば僕は生きてても死んでてもどうでもいい存在になるわけだ。

そういえば、こないだ近所を散歩していて

「レトロな店だなー」

と趣があったので撮った写真があった。

あさリーマン
この店で練炭を買おう。会社なんか行かずに…と電車を降りようと思ったところでメールが入った。

「あなた大丈夫?辛かったら医者行ったほうがいいよ。風邪薬買っておこうか?」

嫁からだった。僕を励ますためか、娘・R(3才)と息子・タク(1才)の画像付き。ああああ、やはり持つべきものは嫁。心配してくれていたのだ…と涙をぬぐい

「医者行ってくるよ」

と返事をして会社を抜け出して病院に行った。

「保険証はお持ちですか」

薬師丸ひろ子に似た可愛い受付嬢に言われて脂汗が更に流れた。保険証のことなぞ全然頭になかった。

「しまった…診察券はあるんですけど」

「保険証がないと、まずいですねえ」

「でも、今こうして立ってるだけで辛いんです…」

「タイミング的に月末締めの時期ですんで、保険証ないと困ります…」

そりゃ忘れた僕が悪いよ。しかし脂汗が流れて息も乱れて、顔色なんかもう豊島園のお化け屋敷にノーメイクでレギュラー出演出来るぐらいやつれ切ってるのに、駆け込んできた患者の症状より保険証の心配をするこの姉ちゃん、なんなんだ。君がちょっと肩辺りを押すだけで、多分僕ぶっ倒れるよ。

弱ってなければ口移しで風邪菌を伝染してやるところだこの保険証女。

「忘れたのは申し訳ないけど、なんとか…」

しかしここはグッと堪え、あっもう死んじゃうかも、とか「死ぬ死ぬ詐欺」ばりの演技をさりげなく見せたところ

「じゃあ明日必ず持って来て下さい」

ようやく姉ちゃんは折れた。ここで僕がぶっ倒れても片付けるのは自分である、と悟ったからであろう。

ごく普通に「風邪ですね」と診察を受け、会社に戻って薬を飲んでいると

「ははは、シャブ漬けみたいだな」

隣の席の同僚にからかわれた。

「一緒に飲みますか?シャブシャブエブリバディ」

「とっとと帰れ。伝染されたら困る」

「今日は僕が進行する会議が…」

「じゃあ定時で帰れよもう…残業とかすんなよ!今日は元々ノー残業デーだしな」

「わかりました。ノー残シャブシャブ」

「まだおっぱい見足りないのか!」

やはりおっぱいの天罰と思わざるを得ない。

問題:一軒目の薬局に行った時、倒れそうになったことは何でしょう?

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僕が札幌に出張に行っている間、嫁はママ友を家に呼んで餃子作りパーチーなるものを主催したらしい。

「みっちゃんと、もなちゃんと、ぎょーざつくったの」

娘・R(3才)も楽しそうに語った。亭主が家を空けると分かった途端にこのイベントを思い付いたという。全く油断も隙もない嫁である。

僕が見知らぬ北の大地で働いていたというのに、のどかなお遊びで羨ましいものである。同日の夜、僕は慣れぬ仕事でどんなに汗水垂らしていたか。

札幌初日は夜まで仕事をしてひと段落した後、札幌の方々が宴を開いてくれた。新鮮な海の幸と美味しい酒。すっかり堪能した僕は長旅の疲れもあり、宴が終わったら宿に戻りたかった。しかし同行した上司が札幌のお色気街・ススキノ超ラブなので

「次の店行くぞっ!」

そうなるんだろうなあと予想していたらやはりそうだった。逆らえずに連れて行かれたのはススキノのキャバクラ。誰も信じてくれないが僕は風俗店には一度も行った事がない。行きたいと思ったことがない。友達の紹介とか、趣味のサークルか何かの繋がりで初対面、ということなら分かるが、何の脈絡も接点もなく「どーもー」と隣りに座られても話す事なんてないわのよ。アッチョンブリケよのさ。

風俗童貞を破られた大きな喪失感を抱きながらも、ギャルは話し掛けてくる。もうおうち帰りたい、というのが本音だったのだけれども、

「実はキャバクラ初めてなのです」

正直に話し、勝手が分からないので酒くれ、と酔いに逃げることにした。

「お客さん東京の方?」

「はあ」

「東京のキャバクラとススキノのキャバクラは、呼び名は同じでもちょっと違うんですよ」

「はあ」

そんなこと言われても東京のキャバクラを知らないのだからススキノとの違いも分かる筈なかろう。早くタイムオーバーになればいい!さすればこの子ともラブイズオーバーだ、とグラスを舐め舐めしていたら、店のBGMがフェードアウトし、照明も殆ど消えてしまった。

これは如何なる主旨なのか。以前ロックアップという監獄を模した居酒屋では、いきなり照明が落ちてモンスターが襲いかかって来るイベントがあった。これも同様のサプライズなのだろうか、と身構えていたら…横の女の子が服をもぞもぞし始めた。

「じゃあいきますよー」

「?」

彼女はなんと…ずぱっと上着を脱ぐではありませんか!

おっぱいが…モンスターじゃなくおっぱいが出たー!

「これがススキノのキャバクラよ」

おぱいがこんな簡単に、ジュースの自販機のようにポロンと出て来る世界があったとは。もう僕の昭和新山はメリメリと隆起してしまったわけで…。

いかに僕が出張先で苦労したかということを思い出そうとしたが、汗水どころかヨダレ垂らしていたようだ。

嫁とはまあ「お互い様」ということにしておこう。あの夜のことは墓場まで持って行く秘密としよう。

ともかく札幌は素晴らしいところであった。「少年よ大志を抱け」でお馴染みのクラーク博士の言葉が心に染み入る。そりゃあんな思いしたかったらガムシャラに大志を抱いて女体を抱こうとするだろう。

ボーイズビーアンビシャス。
両ちくびー超デリシャス。

問題:家に帰る前に充分気をつけたことは何でしょう?

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札幌へ出張して来た。

羽田空港から飛ぶ予定になっていた。ちょうど娘・R(3才)と息子・タク(1才)に「乗り物の絵本」を読んでやっていると

「ひこうきにのりたーい」

と必ず言うので、仕事とはいえ僕だけ乗るのは後ろめたいと考え、出張することは嫁にだけ伝え、特に子供達には何も言わないでおいた。ところが出発の朝、

「おとうさん、ひこうきのるの?」

Rが羨ましそうな顔をして言うではないか。

「嫁、ばらしたな?」

「あ、いやー。あはは」

オナニーを親に見付かった時のようなバツの悪そうな顔をする嫁。お土産にはカニでも買ってやろうかと思っていたが、この時点で「まりもっこり」レベルに下がった。

「Rちゃん、君はもうちょっと大きくなったら乗せてあげよう。ポケモンジェットがいいなあ。いつか乗ろうなあ…」」

すまぬ娘よ、今はこう言うことしか出来ぬのだ…と、取って付けたようなフォローをして出張に向かったのである。

札幌の地に降り立つと早速至る所に土産屋が目に付き「トドカレー」「熊カレー」なる怪しげな缶詰が目に入り、15年ほど前に初めて札幌に来た時のことを思い出した。

あの時は小樽のペンションに宿を取っていた。そこの料理人は何故かインド人で、僕は変な時間に空腹を覚えインドシェフに何か食べるものはないかと聞いてみたところ

「カレーナラアルヨ」

とカレーを食べさせてくれた。ていうかそのペンションの食事はカレーしか出なかった。あの彼は今元気なのだろうか、カレー以外のレパートリーは増えたのだろうか。

仕事は予定通り翌日に終わり、帰りの飛行機の時刻まで少しだけひとりで札幌の街を歩く時間が持てた。そこで僕はお土産を物色するついでにささやかな趣味である「笑える風俗店撮影」を決行した。幸い札幌は有名風俗街「ススキノ」がある。絶好の機会であった。

ヌケルンジャー・ヌレヨンちんちゃん
「ヌケルンジャー」

以前「コスプレ戦隊キャバレンジャー」という店を見つけたことがあったが…。

「ヌレヨンちんちゃん」

この写真を元ネタ出版元・双葉社の友人に送っといた。

あしたのニョー・マツタケキヨシ
「あしたのニョー(尿)」

「尿」を前面にフィーチャーしたこの店のコンセプトは…一体どんな尿プレイが…想像だけで真っ白な灰に燃え尽きれる。

「マツタケキヨシ」

西川口でも同名店があったが、そっちの方がマツモトキヨシのロゴそのまんまパクリだった。

黄金マット
「性器の味方!?黄金マット」

黄金マットでおっちゃんの黒バットを…。

あしたのニョー・マツタケキヨシ
「内閣ヘルス大臣」

キャッチコピーは「美しいクンニ」だったりして。

とまあこんな感じでさすがは北国の一大桃色遊戯街ススキノ。大変満足して帰りの飛行機に乗ったのであった。

「ただいま」

家に着いた頃は嫁だけが起きていた。

「飛行機どうだった?ポケモンジェットだった?」

「いや、JALだったから」

「そっか。ポケモンジェットはANAだっけ」

「何の飾りっ気もない地味ーな飛行機だったよ」

「あ、そう」

飛行機
「薄汚れた感じの白一色で、乗ってる間何かに似てるなーって思ってたけど今分かったよ」

「え、なに?」

「座薬」

「あはは」

座薬だけに、JALではなくANALだったらよかったのに。

問題:色んなお土産がある中で、一番驚いたものは何でしょう?

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昨日、町内の盆踊りに行ったのに

「きょうもおまつりいきたーい」

娘・R(3才)は連荘で行きたいと言う。悪いことに町内盆踊りは土日連日開催である。

「たっくんも!たっくんも!」

息子・タク(1才)も行く気満々で、このお祭り姉弟は朝からうるさかった。

「じゃあちょっと行って帰ろうね」

と約束してしまってからさあ大変。昼頃から

「おまつりまだ~?」

「夕方6時からだよ」

「まだ~?」

「まだあと5時間もあるの!」

と何度も何度も矢の催促。街金だってこんなにしつこくなかろう。

「タク、君は昼寝しなさい」

昼飯を食べた後にタクを寝かせようとした。普段ならもう眠いはずである。しかしこの日は余程「お祭り」に興奮していたのか目を輝かせてちっとも寝ず、まあこういう日もあるか…と思っていたら、盆踊り開始まで後30分という時に、電池が切れたオモチャのようにコロンと寝てしまった。

「こらーっ!タクー!踊る阿呆に寝る阿呆ー!」

「タクのばかっちょー!」

だから言わんこっちゃない…と嘆いてみても、後の祭りとはまさにこのこと。しょうがないので嫁が寝ているタクと留守番し、僕がRを連れて行くことになった。

「じゃ、いってきまーす」

「フランクフルト…」

窓から見送っていた嫁が呟いた。

「は?」

「フランクフルトが食べたい…カキ氷でもいいよ…チョコバナナでもいいよ…焼きそばでもいい…」

「分かった分かった。おみやげ買ってくるから」

嫁の怨念に後ろ髪を引かれながら盆踊り会場へ。Rは早速屋台の食べ物に目を奪われていた。

「Rちゃん、何か食べたい?」

「ちょこばなな!」

ごん黒ごん太のチョコバナナを咥えるRを、父として男として複雑な思いで見守っていると、嫁から電話が掛かって来た。

「はいはい、え、よく聞こえないんだけど…」

ちょうど区長のスピーチが始まってうるさくてよく聞こえぬ。こんなどローカルな町内のイベントなのにご苦労様なことである。本当に政治家というものは、人が集まるところに必ず出現する。蚊みたいだ。

嫁からの電話は「タクが起きたからそっち行く」とのこと。やがて嫁はタクを抱いてやって来た。

「はははタク、よく起きれたなあ。じゃあ僕が何か買ってきてやろう」

僕はフランクフルトを3本買って来て、タクとRに渡した。嫁には

「君には僕の自家製フランクフルトを、あ・と・で」

盆踊りが終わった後の煩悩踊りに期待したのだが

「いらない」

目も合わさず冷たく断られたので素直に残りの1本を渡した。僕はビールだけ飲み、ほろ苦い味を噛み締めた。今夜も嫁とやれん。

やーれんそーらん脳乱脳乱脳乱脳乱、はいはい。

問題:Rの隣に座っていたおじさんがスゴいモノを持ってた。それはなんでしょう?

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町内の盆踊りがあった。

嫁と子供達を連れて見に行くと、浴衣姿の近所の女子中高生がわんさかいて大変眼福である。ああ、浴衣のギャルに囲まれていんぐりもんぐりなことをしたい…とみだらな妄想をしたが、あまり注目し過ぎると町内の危険人物としてマークされるので、若いギャルを眺めるのは程々にすることとした。

しかしギャルよりも可愛いのが娘・R(3才)の浴衣姿。息子・タク(1才)も甚平姿で寺の小坊主のようである。新しい浴衣と甚平に袖を通した子供達を今年初めて見る事が出来た。

「Rちゃん可愛い浴衣だねー」

「かわいいでしょー。さくらんぼのゆかたなのよ!」

「そうだねー。タクも甚平可愛いねー。トンボの柄だよ」

「たっくん、たんぼ!」

「いや、田んぼじゃなくてトンボ」

「たんぼ!」

田んぼ柄の甚平って…。うーっ。たんぼー。

「みっちゃんがいないねー」

とRが言った。みっちゃんとはRの幼稚園の友達である。そういえばみっちゃんの他にマユちゃんやソラちゃん等の友達も来る、と嫁が言っていたことを思い出した。

やがて彼女らとそのママさんパパさん達が集まっているところに合流することが出来た。早速みっちゃんがすっ飛んできたので

「みっちゃんこんばんは。可愛い浴衣だねー」

と挨拶すると

「マユちゃんにも!」

「ソラちゃんにも!」

わたしにも声をかけなさいよ!と次々に言われたので、

「マユちゃん、こんばんは。マユちゃんも浴衣着て可愛いねー」

「ソラちゃんは青い浴衣だね。素敵だねー」

場末の売れないホストになった気分で女の子達を愛でた。

「ねえRちゃんパパー。うさぎさんやってー」

とマユちゃんが言う。どんなプレイだ、と思いつつも頭に手を当てて耳とし、ぴょんぴょんうさぎ跳びで

「マユちゃーん、うさぎだぞー、がおー」

僕なりのエンターテイメント精神でうさぎを表現し、マユちゃんに襲い掛かると

「きゃー!きゃー!」

マユちゃんを含め全ての3才浴衣ギャルが僕を取り囲み袋叩きにした。Rまで僕を殴っている。Rよ、お前もか。浴衣ギャルに囲まれたい…という夢は叶った。だが何かが違った。

「何故こんなことに…」

と嫁に愚痴ると

「あなたはいじられキャラなのよ」

全てを悟っているようなしたり口調で答えるのでむかついた。

いじられキャラだというのなら、夜、僕のみだらな部分をもっといじってくれてもいいのに…と、きよしのズンドコ節を聞きながら今夜もズンドコにはなりそうもないな…とひとり呟くのであった。

問題:僕は盆踊りの前に、嫁に何をやらされていたでしょう?

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僕が「Rちゃん」と呼ぶ人物はふたりいる。

「最近Rちゃんの夢をよく見るんだよ」

と嫁にボソリと呟くと

「どっちのよ!」

案の定いずれのRちゃんなのかと聞いてきた。ひとりは娘・R(3才)。もうひとりはRの名前の起源となった美少女、元祖Rちゃんである。

「元祖のほうだよ」

「あ、そう」

嫁はどうでもいいことだ、という顔をして答えた。

昔、駅前のゲーセンに入り浸っていた頃、Rちゃんはそこの店員だった。魂が奪われるほど美少女で、胸なんて鷲掴みにしたいぐらい大きく、性格もマニアックで、攻走守揃った美少女界のイチローであった。

僕はRちゃんにぞっこんになり、Rちゃんも(友達としては)まんざらではなかったようで、よく遊んだものである。ほぼ毎日会ってるのに文通も1年間続いたりして、幸せな日々が続いた。

しかしRちゃんがゲーセンを辞めてから連絡は途絶えがちになり、気付いた時にはメイド喫茶で働いていた。いつしかそのメイド喫茶もやめ、また連絡が途絶えた。その間に僕に娘が出来た。迷うことなくRちゃんの名前をそのまま付けた。

やがてひょんなことからまたRちゃんと会うことになり、その時は別のゲーセンの店員となっていた。

「娘が生まれたから君の名前にしたよ」

と正直に言ったら

「わ、私の名前付けたら不幸になるよ…」

思いっきりドン引きされ、それが最後に会った日となってしまった。僕はRちゃんを最大に愛し、リスペクトして来たのだが、彼女にとってはそうではなかったようだ。あれ以来音信普通になっていることからも推して知るべし。

あれから何度「えうえうえう」と声を殺して枕を濡らしたことか。ただ僕も妻子ある身。いくら追ってもRちゃんの元には辿り着けないのである。いい加減諦めるべきだと思い、

「そう、あの子は蜃気楼…あの子は虹…追っても追っても逃げていく…決して掴むことは出来ない…」

少女漫画的なモノローグで自らを言い聞かせ、努めて忘れようとしていたのである。時間は心の傷を癒してくれる。もう最近は徐々に意識しないで日々を過ごせるようになっていた。

「それなのに、何故今頃またRちゃんの夢を…」

そのきっかけは何なのだろうか、と考えてみた。やがて思い出した。先週の日曜日、駅前を歩いていてそのゲーセンを通りかかった時、Rちゃんの同僚店員だった南君に会ったのだ。

「かじりんさん、久しぶりじゃないっすか~」

僕はもうゲーセンに殆ど行ってないので南君ともご無沙汰であった。南君は、かつてゲーセン入り浸りだった頃、僕がよくつるんでいた仲間達の消息を色々と教えてくれた。誰々はあの辺に住んでいる、また誰々はこないだビリヤード場で会った、等々。

そして勿論Rちゃんの名前も出た。但し

「Rちゃんは分からないですねえ…」

やはり南君も行方は分からないようであった。別にどうってことのない会話で、僕も別にだからどうということはなくすぐ忘れていたのだが、意識下では僕の心の中のRちゃんメモリアルエリアに何かスイッチが入ってしまったらしい。だから夢を見るのだ。

「で、どんな夢だったの?」

嫁が聞いてきたがそれには答えられなかった。何と言うか、めくるめくRちゃんとのもの凄いドエロな夢だったのだ。更に言えないことには、夢から覚めた時には下半身がとんでもなく暴れん坊将軍になってしまっていたのだ。中学生かよ。

正夢になったらどんなにぐえへへなことだろう、しかしこのことは誰にも言えない…と叶いそうもない思いを秘めつつ

暴れん坊将軍、徳川正夢…

と現実に戻って行ったのであった。

問題:僕がRちゃんに教わったことは何でしょう?

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娘・R(3才)の幼稚園で行われる盆踊り大会が執り行われた。

僕は浴衣姿のRを見たかった。夏はいい。水着姿も見れるし浴衣姿も見れる。しかし平日だから当然仕事でありその夢は叶わなかった。

本来は先週の土曜日の予定だったのだが、グレートタイフーンが来襲して真空ハリケーン撃ちな天候だったので順延されたのである。

Rの浴衣姿が…浴衣…ユカタ…ユタ、イイトコヨー。行きたかったのに。

仕事から帰ってから、嫁が撮ってくれたビデオを見せてもらった。

さくらんぼ柄の赤い浴衣をふうわりふうわりなびかせながら盆ダンスを踊るRの姿がそこにあった。

「あわわ…なんて可愛いんだ…」

モニタの中に飛び込んで行きたい。モニタ越しですらこれだけ可憐なRを生で見たかった。さすれば、見つめて、寄り添って、そして抱きしめて…。ビデオを見れば見るほどおあずけを食らった犬のような気持ちになり、可愛さ余って虚しさ百倍のもどかしい気持ちになってしまった。

嫁はデジカメでも撮っており、それも見せてもらった。その中に見知らぬ男の子とRがふたりで写っている画像があった。

「なんだこの子は」

どこぞの男とふたりきりで写るなんて許せぬ。僕は速攻で画像消去しようとしたところ嫁に止められた。

「この子はリュウ君。Rのクラスメイトよ」

「仲いいんか」

「リュウ君はRのことが大好きらしいのよ」

「なんだとー!!」

ああ、遂にRに言い寄る男が現れた…恐れていた日がこうも早く来るとは…。

「リュウ君って家で『Rちゃんがすき。およめさんになって欲しい』って言ってるんだって」

「ダメだ。許さん。ダメ。絶対」

「それでリュウ君のママに一緒に写真撮ってって頼まれちゃってさ」

「僕がいれば絶対に許可しなかったのに…」

「でもリュウ君はいい子なのよ。ハキハキしてるし優しいし…」

「僕は騙されん。男は狼なのよ。気をつけなさい」

「あんな男の子がRを好きだなんて母として光栄だわ」

「ダメダメダメダメ。ダーメダメヨ!消せ。その画像」

「やだ」

ああ、今日また誰か、乙女のピンチ…。

嫁はやたらとこのリュウとやらの馬の骨に肩を持つが、僕にはRを狙う色魔か妖魔にしか見えなくなっていた。

盆踊りといえば昔は夜通し行われ、踊りながらもいつしかさりげなく輪を抜けて暗がりに消えていく男女、という若者のみだらな行為のチャンスの場でもあった、という一面を持っていた。幼稚園の盆踊りは昼間だったけれども、このようなハレの場であるからくっつきやすい雰囲気は少なからずあろう。

まだ幼稚園児ではないか、とも思うが実際リュウという色魔もしくは妖魔が現れてしまったではないか!

妖魔が踊りながらRを狙っている…なんて恐ろしいイベント!

やはり僕も行けばよかった。雨天で順延するにも盆踊りは休日にやってもらいたいと切に願う。Rに近寄る妖魔を駆逐するために。

妖魔の休日。

盆オドリー・ヘプバーン。なんちて。

問題:Rが浴衣姿を見れる次のチャンスはいつでしょう?

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家族でゴハン。

その後夫婦でアハーンとなれば言う事無しなのだがそれは望むまい。

もぐもぐとご飯を食べながらテレビを見ていた。ふと手元に茶碗に目を移すと、不思議なことにほぼ平らげていたはずの茶碗にゴハンが乗っているではないか。

「…嫁、お前か」

「さあ、なんのことでしょう」

嫁はあからさまにとぼけたが僕は知っている。嫁はたまに自分が食べきれなくなったゴハンを僕に回すことがあるのだ。

特に僕の実家に帰った時、母はいつもゴハンを山盛りにするのだが、嫁は母の目を盗んで素早く僕の茶碗にインポートする。これを必ずやる。そしてさも全部食べたようにとぼけるのだ。せっかくの姑のもてなしを残すとは何事ぞ、とカドが立つのを恐れているのだろうか。

「なんのこと、じゃない!ゴハンが増えている!」

「そのお茶碗は打ち出の茶碗なのよ」

僕の茶碗は陶芸家の友達が作ったものだ。その彼女は芸術的才能は素晴らしいが魔術的才能はなかったと思う。

「まあいいけどさあ…」

下らないことでいちいち突っ掛かっては消化に悪い。増えたゴハンを黙々と食べ続けることにした。そしてまたテレビに目を奪われた僕は愚かであった。気付くと

「ま、またゴハンが増えてる…嫁ー!」

「だからそれは打ち出の茶碗で…」

「それが本当だったら食費がかからなくていいねえ!」

一体何なのだ。実家において、母のよそった大盛り飯が食べきれないから、ということなら分かる。しかしここは我が家なのだ。自分で食べられる分量ぐらい自分で分からぬのか。

こういう逸話がある。

戦国時代、関東地方に覇を唱えていた北条氏康という戦国大名がいた。ある時、飯に汁をかけて食事をしていたところ(当時は汁かけ飯が一般的だった)、息子の氏政は一度汁をかけた後、足りなかったのでもう一度汁をかけ足した。それを見た氏康は

「日頃食べているものなのに、かけるべき汁の量も分からないとは。こんなボンクラが跡継ぎでは北条家も自分の代で終わりであろう」

と嘆いたという。実際北条家は氏康亡き後豊臣秀吉に滅ぼされた。

汁といえば最近夜汁まみれになってないなあ…と食事中にあるまじき回想に浸りつつ、子供達がゴハンをこぼすのでそれを拾い、また自分の食卓に戻ると、嫁が僕の茶碗にブリの照り焼き半切れを僕の茶碗にそーっと置くまさにその瞬間を見た。

「嫁ー!もうとぼけられんぞ!さっきからなんなんだよもう」

「だって、食べきれないんだモン」

ブリを持ちながらブリブリブリッコっすか。まったく面白いなあ!

「食べられないなら最初からそう言えばいいのに…」

嫁の行動の意味が全く分からず問い質したが、それ以上嫁が答えることはなかった。

茶碗無視っすか。

問題:池袋で恥ずかしい物を買ってしまった。それは何でしょう?

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息子・タク(1才)が娘・R(3才)をバシンと叩くのを目撃してしまった。

「こら、お姉ちゃんを叩いちゃだめでしょう」

タクを咎めるとRも口を尖らせて

「たっくんがいじわるするの」

と僕にチクリを入れる。Rはやられたらやり返すより、そのまま泣いてしまうタイプである。強引な男に言い寄られて断れない女になってしまったらどうしよう…ここは鍛える意味で

「やり返せ」

とRの逆襲を煽ってやろうとも思ったが、今の場合はRがタクに悪さをしたための報復…というわけでもなく、Rは何もしていないのに叩いたわけで明らかにタクが悪い。

「タク、お姉ちゃんにごめんなさいしなさい」

なのんでタクに謝らせる無難な方針を採ることにした。するとタクは

「ねえね(Rのこと)、ごめんね~」

深々と頭を下げた。

「はい、よくできました。何も悪いことしてないのにぶっちゃだめだよ。R、ちゃんと謝ったからいいだろう?」

タクの素直さに感心したのでこれにて一件落着。

と、思いきやタクは次に僕にも

「ぱぱ、ごめんね~」

と謝り、台所でゴハンの支度をしている嫁にも

「まま、ごめんね~」

コメツキバッタの如く家族全員に謝って回った挙句、

「くまちゃん、ごめんね~」

何故かクマのぬいぐるみにまで謝っていた。度を過ぎた謝罪はよろしくない。アメリカでは訴訟ごとで不利になる為、滅多に「アイムソーリー」と言わないらしい。そんな中で日本人がついペコペコと「アイムソーリー」と謝ってしまうと、

「アイムソーリーと言ったから非を認めた。賠償しろ」

と訴訟大国アメリカの恐ろしさを見せ付けられる…そんなことが思い浮かんだ。必要以上に謝ってしまい、奇異の目で見られる日本人とはこのようなものだろうか。

「ごめんね~」

タクはテレビにまでペコペコしていた。

画面に映っていたのはアベソーリーだった。

問題:僕も弟に恐ろしい物で殴られたことがあるが、何で殴られたでしょう?

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OKOSHITE

よく観光地に売ってる

(缶コーヒーの)「BOSS」じゃなくて「BOZU」、
(ジュースの)「なっちゃん」じゃなくて「ヤッチャン」

みたいなパクリTシャツだなあ。

子供達を公園で遊ばせていたところ、娘・R(3才)が

「プール入りたい」

と言うのである。この公園は子供用の小さなプールが併設されており、それを見て言ったのである。後から来た嫁に水着を持って来てもらって入ることにした。

息子・タク(1才)は昼寝してしまったので嫁が持ち帰り。タクは既に午前中から汗をかきまくり、捨て犬のような匂いを発していたのに残念なことである。

「パパ見て~。イチゴちゃんのみずぎなのよ~」

Rの水着はおニュー。嫁が買ってきた新しいイチゴ柄の水着である。

「そ、そうだね。可愛いね。じゃあ着替えようか…」

Rの新たな水着姿が見られることに期待に胸が高まり、着替えさせる手も震える。

「はい、着替え完了…あれ」

ところが着替えさせてみると、どうも水着が若干大きめのようである。少し動くと水着がずり下がってオパイが見えてしまうではないか。これは大変なことである。Rをトップレス娘に育てるつもりはないし、3才児とはいえ外にはどんなロリ男がカメラを構えているか知れたものではない。僕もロリコンなので敵の心は手に取るように分かる。

そんなわけでRを遊ばせている間、ちょこちょこ水着をたくし上げる羽目となった。とはいえ

「可愛いよ、可愛いよR」

とずーっと写真を撮りまくっていた僕が一番危ない大人に写っていたかも知れない。

プールでの子供達はそりゃもう凄い。ウッキャアアと泳ぐ潜る滑り込むでまさに水を得た魚達。それなのにRは、湯治場の婆さんのようにちょっと水に入っては「ういー」と座ったまま。またはちょっと水をパシャパシャ手で撥ねてはまたプールサイドに上がってボーっとしている。

水着R
お見合いパーティーで相手にされない壁の花のようであった。

「お水、怖いのか?」

「うん、くわいの」

浮き輪を持って来ればよかったと後悔しつつ、嫁が「3時までに帰って来い!」という時間が近づいたので引き上げることにした。家に帰ったら水着が大きいのでオパイが露出してしまうことを言わなければなるまい、と

「水着、ちょっと大きいぞ。オパイ見えちゃうぞ…」

早速嫁に報告したところ

「それでいいのよ」

「え?」

「わざと大きいの買ったのよ!来年も着れるようにね!」

娘のオパイセキュリティよりコストパフォーマンスを重視するようであった。

こりゃオッパイ食わされたわ。

いや、オパイならいつでも食いたいのだが…。

問題:Rの新しい水着姿を見ながら僕はどんなことを考えていたでしょう?

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栃木からやって来ている母。

娘・R(3才)と息子・タク(1才)と一緒に風呂に入って

「たっくんったら、私の裸見て『おばあちゃん、かっこいー!』って言ってたのよ。そんなこと言ってくれるのたっくんだけだわ~おほほほ」

大層ご満悦であった。僕の裸を見たって

「ちんちん!」

ぐらいしか言わないのに、エキセントリックでメタボリックな母の体をどう見たらかっこいいのか。タクはデブ専+老け専なのではないかとメランコリックになりつつ、眠りに着いた。

そのせいではないだろうが、午前4時半という変な時間に目が覚めてしまった。その物音を聞いて母も封印が解けた魔人ブウの如く起き上がった。

「お母さん今日帰るよ。台風が来てるから家が心配で」

「そうだね。早い内に帰った方がいいと思うよ」

折りしも台風4号が紀伊半島にあり、関東に向かっている最中。

「電車大丈夫かなあ。ちょっとネットで調べてくれっけ?」

「…うーん、動いてないみたいだね」

「えっ?ど、どうしよう」

「朝の4時半じゃどこも動いてないよ」

「まあ。この子ったら」

「母さんはおっちょこちょいだな、アハハ♪」

「こら、親をからかうと承知しないゾ☆」

後半の気持ち悪い口調はウソだが、こんなやりとりがあり朝飯を食べて母はすぐ帰ることになった。

「じゃあ僕が駅まで送っていくから」

母の荷物を持って出掛けようとしたところ、タクが

「たっくんも、でんしゃ!たっくんも、いくの!」

僕も電車に乗りたいんだ、僕も連れてけ、と泣き叫ぶではないか。

「タクはママとお姉ちゃんと留守番しててね。雨が降ってるから、タクがおんもに出ると濡れちゃうからね」

「たっくんも、あめー!」

説得するも、雨でも上等と譲らない。

「風も強いからお家にいなさいね」

「たっくんも、かぜー!」

お前は宮沢賢治か。

嫁がなだめすかしている隙にようやく家を出た。道すがらニコニコしていた母。

「いやー。Rもタクもホントに可愛いね。タクなんかお母さんの体見て『ばあちゃん、かっこいー!』って…」

「それ昨日聞いたじゃないか」

よほど嬉しかったらしい。

「あなたもまた栃木来てね。じゃあね」

「うん。来月行くよ」

母は駅の改札口でチラリと寂しそうな笑みを浮かべて去って行く。その後姿が些か頼りなさげに映った。やはり老いたのだろう。

体も一回り小さくなったような…いや、それだけは逆にまた太ったようであり、ますますメタメタなほどメタボリックであることよなあ…と見送った。

家に戻るとタクはまだ泣いていた。

タクは甘えんぼリックである。

問題:別れ際、いらないと言ったのに母が無理矢理僕に渡したものは何でしょう?

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南方から台風が接近して来る一方で、北方から母がやって来た。

娘・R(3才)の幼稚園での盆踊りを見に来たのだが、あっさり台風で中止。

「ばあちゃんがきた!」

と興奮したRと息子・タク(1才)が家の中を飛び出さんばかりに暴れていた。雨が細々と降っているが、このまま籠もりっきりなのも可愛そうな気がしたので、児童館に連れて行った。

ところがここは職員が昼休み中の間、利用者を全て締め出すという社会保険庁もビックリのお役所仕事的営業形態だったので、昼前に着いた僕らは30分も居られないまま直ちに追い出された。

「んじゃま、昼飯でも食いますか」

仕方がないので近くのショッピングセンターのレストランフロアに移動し、

「R、何が食べたい?」

「えっとねえ、おむらいす!」

ということだったので僕はオムライスがありそうな店を探し

「オムライスあります?」

といちいち尋ねてみたところようやく「あります」と言う店があったのでそこに入った。ところがメニューを見た途端Rは

「おこさまらんちがいい!」

と舌の根も乾かぬ内に撤回。

「ご注文はお決まりでしょうか」

先程「あります」と言った店員が注文を取りに来たので結局僕がオムライスを頼んだ。何故ならば聞いといて頼まないのではただの怪しい人ではないか。しかし頼んだとてただのオムライスマニアと認識されてしまったであろう。略してオムマニ。退くも進むも挙動不審者というRの罠にかかってしまった。

昼飯の後はタクは寝てしまったが、Rは遊び足りなそうなのでショッピングセンター内の子供の遊び場へ。

そこは先月も訪れ、日記にも書いたのだが受付の女の子が抜群に可愛いのである。

「今日もあの子いるかなあ…ぐへへ」

と期待して行ったところ見よ、彼女はいた。場末のショッピングセンターに咲く一輪の可憐な花。前回はこっそりその子をデジカメで隠し撮りをするという、極めて不埒な悪行をしてしまった。今回は決してそのようなことはすまい…と心に誓った。

しかしRを遊ばせている間、Rを撮るフリをしてやっぱり隠し撮りをしてしまった。Rの先程のオムライスあっさり前言撤回の件は父譲りなのかもしれない。

デジカメのモニタでニヤニヤと眺めていたら嫁に見付かった。

「…きもい!」

嫁台風が上陸した瞬間であった。

問題:その可愛い女の子を見て嫁は何と言ったでしょう?

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「日記才人」よりお越しの皆様へ

日記才人の閉鎖に伴い、このサイトの日記才人更新報告も本日で最後と致します。日記才人を通じて見てくださった方、メッセージを下さった方、お会いできた方、たくさんの繋がりと思い出が出来ました。今までありがとうございました。今後は「テキスト庵」で更新報告をしています。

また「はてなアンテナ」に登録したり、うちはRSSを発信していますのでRSSリーダーに登録したりすることで「マイ日記才人」に近い機能が使えるので、これからもご愛顧のほどお願い申し上げます。

「マイ日記才人」と書こうとしたら、つい「マイミク」と筆が滑ってしまった。これも時代の流れか。


以下日記↓


朝起きたら娘・R(3才)の水着が用意されていた。

「きょう、ようちえんでプールなの」

「うそっ。もう水泳やるの?」

まだまだ初夏ぐらいの感覚であった僕は驚いたが、そういえば7月である。7月といえば立派な夏である。ああ、何時の間にかもう夏なんだなあ…。家と職場の往復で、季節感などまるでなかい我が生活よ。

プールと海とセミの鳴き声と、夏の日光と影と汗の匂いと、盆踊りと宿題の重みと熱したアスファルトの匂いと…夏のヴィジョンとサウンドとスメルの実感がちっともなくなってしまったのは何時頃からであろうか。

「Rちゃんプールだいすき!」

「おーそうかそうか」

同じ夏でも僕が感じる夏とRが感じるそれとは全く違う物なのだろう。Rはキラキラと目を輝かせ、我が世の夏を楽しもうとしている。もうすぐ3連休だから、僕も夏らしいことしてみようかしらん…。

「Rちゃんねえ、あめがふりませんようにって、まほうをかけたの」

さっきからおもちゃの魔法ステッキを持っていたのはその為だったのか。外を見るとなるほど降るか降らないか微妙な曇天。近頃天気予報を見ていなかったので気象情報に疎かった僕には予想が付かなかったが、Rの魔法が効けばいいのにと思った。

「Rは面白いね。もし雨よけの魔法が使えたら弘法大師と対決できるぞ」

「こーぼー?」

「弘法大師は雨乞いの名人なんだ。ある時、弘法大師を一杯食わせようという不届き者がいました」

「?」

「弘法大師様、『てぶくろ』をさかさまに言ってみてくだせえ」

「??」

「その手は空海!なーんつって」

「??」

「…まあ、プールが雨で中止にならないといいね」

「うん」

今年新しく買った水着もある。Rの水着姿を僕も見てみたい…と嫁に言ったところ

「見れるわけないでしょ。幼稚園のプールとはいえ、覗き防止に見張り立ててるとこもあるんだから」

随分と世知辛い世の中になったものだ。変態は死ぬがいい。どう考えても覗くなら女子中高生の水着姿だろうが。

さてRの魔法は効きそうかどうか、久々に天気予報でも見るか、とネットで確認してみたところ

台風
たいふうよんごぉ?

僕の知らぬ間に何時の間に。雨よけの魔法どころか台風召還魔法ではないか。R、最早弘法大師をも凌ぐレベル。

台風だなんて、ああ、やっぱり夏なんだなあ…。夏の3連休だからこそ海に行くとか思いっきり夏らしいことをして「夏☆しちゃってるBOY」になろうと今しがた考えたばかりだったのに。どうやら家に籠もり切りになりそうである。

夏なのに、この有りサマー。

プールは辛うじて出来たそうである。

問題:僕の水着は相当前から同じものだが、いつごろから使ってるでしょう?

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日曜日のオフ会で一緒に遊んだ「小春日和」のまあこさん。

横浜の元町商店街を歩いている時に悔しそうに言っていた事があった。

「みんなにお土産を用意したんだけど、家に置いてきちゃった…」

「どんなお土産だったの」

「萩の月」

それは仙台銘菓。仙台といえば萩の月と言ってよい。あと牛タン。あと伊達正宗。あと高校の頃クラス一番のドエロで、東北大学に行った石川。

萩の月
萩の月
これが萩の月。「仙台に銘菓あり」と自負するキャッチコピー

みかもの月
みかもの月
ちなみにこれは我が地元栃木が誇る萩の月のパクリ、「みかもの月」
「関東平野に銘菓あり」とキャッチコピーすらパクる。

僕は萩の月が大好きだったので、それは残念だなあと思っていると

「仙台に戻ったら、かじりんに全部送るからね」

と言ってくれた。

「いいの?ありがとう。子供達も大好きなんだよ」

「ただ賞味期限がねえ…やばいかも」

「大丈夫大丈夫…」

その時は賞味期限など大した問題とは思っていなかった。賞味期限2週間後の萩の月を食べても平気だったし、賞味期限切れの嫁女体に夜な夜な迫っていることだし。

そして数日後、まあこさんから「送ったよ」との連絡があり、今日がその届く予定日であった。夜、残業をしながら

「もう届いてるかな…嫁達、食べてるかな…」

と考えていたが、届くことを嫁に伝えていなかったことに気付き、鳥肌が立った。嫁はまあこさんの本名は知らぬ。まあこさんは本名を書いて送ると言っていた。すなわち嫁は今頃

「どこの女からよーッ!」

小包を見て発狂しているのではないかと恐れ戦いた。まあこさんはちゃんと「嫁ちゃんにも伝えておいてね」って言っていたのに…。

このままでは萩の月どころか運の尽きになってしまうと慌てて家に電話し、その旨を伝えたら

「届いてるよ。多分まあこさんじゃないかなと思ってた」

わりと勘のいい嫁であったので一安心した。しかしこの勘は時々ギャルとこっそり遊ぼうとすると恐るべき精度でそれを嗅ぎ当てる諸刃の剣なのであるがそれはまた別の話。

夜中家に帰ると、小包が未開封のままドンと机の上に置かれていた。開けてみると萩の月とチョコクリームバージョン「萩の調べ」がそれぞれ8個ずつで計16個。

賞味期限は12日とある。今日は12日である。しかもあと1時間ほどで13日。

兎にも角にも冷蔵庫に入れなければ、と詰め込んだのだが

「れ、冷蔵庫に入り切らない…」

いくら賞味期限を気にしていなかったとはいえ、さすがにこれだけの数があるとちょっと僕もびびってしまうが…。ともあれ1個食べてみたところ、ああ、やはりおいしい。まあこ、ありがとう(何故か呼び捨て)、お礼にメイドクッキーでも送るよ…。

萩の月の後は荻の式、と嫁に迫ったら罵倒された。

萩の月に代わっておしおきよ、というやつである。

問題:7月12日は大切なメモリアルデーなのだが、何の日だったでしょう?

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最近とにかくよく喋る息子・タク。

1才10ヶ月のわりには覚えが早く、既に三語文を話し、ひらがなもいくつか読めてしまう。娘・R(3才)と比べてもかなりのハイペースである。

上の子がいると下の子の覚えはほれこの通り早く
上の口が嫌でも下の口の濡れはほれこの通り…

と考えていたが理由はそれだけではないと思われる。Rにはみっちゃんやルナちゃんやマユちゃんといった幼稚園友達がいる。彼女達はRよりも遥かに口が達者で、タクは彼女らに可愛がられてよく遊んでもらっているので、その影響もあるのだろう。

タクはこの年上の女の子達にモテモテなのである。みっちゃんは

「たっくんはみっちゃんのことが好きなのよ、うふ」

などとおませな事を言っているし、ルナちゃんに至ってはお気に入りの熊のぬいぐるみを「たっくん」と名付け、呼んでいるという。この話を嫁から聞いた時、僕は初めてジャイアンの気持ちが分かった。

僕の子供の癖に生意気なんだよ!

しかし所詮僕の遺伝子を継ぐ者であるから、タクの人生で今を超えるモテ期はおそらくもう来ないであろうと考えると不憫にも思える。それはさておき、

「とにかくタクは言葉を覚えるのが早い」

ということを嫁と話していたら、

「そうよねえ。この子って天才じゃないかしら」

自然舞い上がってしまうのは親の欲目で仕方のないことである。

「ふふ。じゃあお受験でもさせるか?」

「あのね、●●君とこ、国立大の付属小学校狙ってるんだって!私立は高いから。タクもそこ目指そうか!」

僕が煽ったら煽っただけ一向一揆のように激しくノリノリになってしまった嫁。

「僕もね、3才の頃、道行く車の車種を全部言い当ててたらしいよ。凄いべ」

タクの覚えが良いのは僕の遺伝によるものが大きいのだよ…と遠回しに嫁にアピールした。ところが嫁は

「それが今は…フン」

僕を一瞥し鼻で笑いおった。体中の穴という穴を陵辱し、まぐわってやろうかと頭と亀頭に血が上ったが、

「うむむむ…」

全くその通りなのでグウの音も出なかった。所詮ハタチ過ぎればただの人。三十路過ぎればエロオヤジ。

「ま、所詮この程度で天才とか、まずないわな」

憑き物が落ちたように冷静になった嫁の顔には、「カエルの子はカエル」とはっきり書いてあった。そう、トンビは鷹を産まない。

カエルの子はカエル。
ドエロの子はドエロ。

問題:ひらがな以外にも、タクはアルファベットを見ると何と言うでしょう?

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「まあこさん改名オフ」

昨日と一昨日の日記の続き。

夜の部の参加者:

小春日和のまあこさん
E?DIARYのひろこさん
絵日記でもかいてみようかのゆみぞうさん
KAMENON45のかめのさん
ころっちのゆきさん
DDDのどらさん

ビアガーデンのあとはカラオケ。

自慢ではないがカラオケ店に入るなぞ7年ぶりぐらいである。

テクノやハウス等のクラブミュージックしか聞いていないので歌を殆ど知らない。例外的に知っている歌もマイナー過ぎてカラオケに入っていない。試しに「オールナイトロング」という曲を探してみたがやはりなかった。

「金玉が右ーに寄っちゃった、ヘイ、オールナーイローング」

絵日記サイト界の錚々たる面々の目の前で歌ってみたかったものである。まあ適当に酒飲んでりゃいいや思い眺めているとひろこさんがベルサイユのバラを歌うわゆみぞうさんがフランダースの犬を歌うわアニソンの嵐。

特にゆみぞうさんの歌はそのままNHK教育テレビで流れていても全然違和感がない、うたのおねえさんのような完成度。

横にいたどらさんとひろこさんが

「こんなに明るい歌なのに、最後死んじゃうんだよね…」

「パトラッシュ、もう疲れたよ…」

ふたりで臥せって、最終回のパトラッシュとネロが倒れるシーンを再現していたが、練炭自殺現場にしか見えなかった。

隣に座っていたまあこさんは松田聖子が得意と聞いていたのでリクエストをしたが

「聖子ちゃん歌って」

「歌う歌う」

「なつのと(夏の扉)がいい!」

「やだ」

違う聖子ちゃんの歌を歌っていた。いけず。

その後僕も逃げられず一曲だけ歌い、テレを見せてしまったらどらさんに「萌え」と言われてしまった。このいかにもアキバ系オタク系な言葉…ネットではよく見るが、実際耳で聞くのはメイド喫茶のでオタクども以外で聞いたのはどらさんが初めてである。

その他、どの人がどんな歌を歌っていたかは酔っ払って忘れてしまったが、歌うゆみぞうさんと隣で寄り添うかめのさんの姿を写真に撮ったら、かめのさんがちょうど「うーん、マンダム」のポーズになっていたので、「ほれ」とデジカメで見せたら

「消せ!」

と凄まれた。消さなかった。

そうこうしているうちにまあこさんの新幹線の時間になりお開き。東京駅にはゆきさんの旦那さんと息子さんが迎えに来ておられた。息子さんは僕の息子・タク(1才)よりも少しお兄さんであった。

僕はまあこさんを新幹線の改札口まで見送った。

「また来るね」

今日の罰金(まあこさんの旧ハンドルネームを言ってしまったらペナルティ)で今度の新幹線代か飲み代を払えと言っているような気がしたが忘れることにしよう。

こんな流れでオフ会は終わった。みなさんどうもありがとうございました。

問題:ビアガーデンで体が冷えてたので、僕は何を飲んでいたでしょう?

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「まあこさん改名オフ」

昨日の日記の続き。

参加者:
小春日和のまあこさん
E?DIARYのひろこさん
おきらく極楽主婦の育児絵日記 のチヨさん、ユウ君、キョウ君
KAMENON45のかめのさん
ころっちのゆきさん
DDDのどらさん
病垂の藤井さん、むすこみっくの高沢さん、むすこ君
あとうちの嫁と子供ふたり。

中華料理店で昼飯の後、「雪花氷」を食べた。カキ氷なのだけれどもより細かく氷を刻んでおり、全然シャキシャキしない。冷たいクリームを舐めているような食感で美味い。

その後、嫁は娘・R(3才)と息子・タク(1才)と共に帰った。子供達を嫁に託し、夜の宴参加許可を嫁に貰ったのだ。ありがたや。お土産にパンダぬいぐるみを購入。宴の前にまあこさん行きつけの天然石アクセサリーの店に寄り、ここで藤井さん・高沢さん親子、チヨさん親子がお帰り。

場所を移して東京駅大丸屋上のビアガーデンにて宴。「絵日記でもかいてみようか」のゆみぞうさんが加わった。

ゆみぞうさんは可愛くて気が利き、ちょっぴりおとぼけたドジもしてしまうけど(旦那さんに「毎度」と突っ込まれている)、それも魅力的な素敵な奥様。その雰囲気は3年前にお会いした時と相変わらず。

ビアガーデンは料理も酒も自分で取ってくるセルフサービス方式なので、みんなが酒とツマミにしか目が行っておらず、自分の飲み物と料理をガンガン運んでいる中でゆみぞうさんは

「取り皿がないでしょう。お持ちしました」

さすが絵日記のイメージ通りの気配りであり、

「あら、でも1枚足りませんわね」

この番町皿屋敷的「毎度」もまたイメージ通りだった。酒が進んだ後、隣りに座っていたどらさんを指して

「この人、『いんま』ですから」

と僕に言っていた。「いんま」とは「淫魔」だろうか。いや、素敵な浦安マリナーゼ奥様からそのような汚れた言葉が出る筈はない。おそらくどらさんはインドに詳しい方であり

「どらさんはインドマニア。略して『インマ』」

そう言いたかったに違いない、と思うことにした。…何やらこのビアガーデンには「魔」が潜んでいるような気がしてならなかった。そして僕も

「エロオヤジなんですか?」

突然どらさんに言われ鼻からビールが出そうになった。

「なんでまたそんなことを」

「今日のオフ会メンバーを予めかめのがメールで知らせてくれたんだけど、『かじりん(エロオヤジ)』って書いてあったんです」

思わずかめのさんを睨むと、彼女は邪悪な笑みを浮かべていた。ああここにも「魔」が。

「いや、エロくないっすよ」

僕は惚けて流すしかないではないか。屋上で欲情とか言わないっすよ。

「じゃあ携帯でサイト見ちゃおう」

「まじでー」

しかしどらさんは流してくれなかった。流れたのは僕の脂汗のみ。どらさんの携帯画面に容赦なく表示される僕のサイト。「あははは」と笑うどらさんとゆみぞうさん。自分の目の前で自分のサイトを見られるのがこれほど恥かしいとは。

「湯の中でたゆたう僕のナマコが…」

どらさんが朗読を始めたところで

「さ、酒を取って来ますっ」

限界を超えたので逃げた。これ以上辱めを受けていたら屋上から飛び降りていたかもしれない。

一方、トキオのビル街を背にアンニュイな雰囲気で生中を飲んでいたひろこさん。

「ひろこさんの絵日記を読んできたんですが、過去日記は2005年からですよね」

「もっと昔のもあったんですが…消しました」

大人の事情で消去されたという。僕はネットのどこかに転がっていた

「男の恋愛は名前をつけて保存、女の恋愛は上書き保存」

という言葉を思い出した。女の恋愛は上書き保存に加え、消去ということもあるのかな…などと考えていたら、10代の頃、ほのかなお付き合いをしてフラれた女子から

「過去の恋愛(すなわち僕との恋愛)はゴミ箱へ」

と言われたのを思い出し、ああ、僕の心にも魔が蠢いている、と酒が進んだ。

僕の斜めトイメンに座っていたゆきさんは、チャイナ服のような襟と花模様の素敵な服を着ておられた。もしかして今日の中華街に合わせて着てくれたのだろうか、それは素敵なノリであると思ったところ

「いえ、たまたまです」

ということでありアイヤー。

まあこさんは僕のトイメンに座っていたが、ここでも僕はまあこさんを何度も旧サイトのハンドルネーム「ぴょんさん」と呼んでしまい

「新幹線代払え!」

当初1回あたりの罰金が10円だったのに、恐ろしいほどまでにレートが上がってしまい、ああここにも魔が潜んでいたと寒気を覚えた。

寒かったのはそのせいだけではなく、意外にも外が本当に寒くなって来たので場所移動。

ビアガーデンは伏魔殿であったということでカラオケ編に続く。

問題:男は僕一人になってしまったが、ビアガーデンのおやじに言われたことはなんでしょう?

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仙台の小春日和のまあこさんと東京で遊ぶべ、という話になった。

各々人を呼んだら結構な人数になったので、

「じゃあまあこさんの改名オフ会にしよう。前のハンドルネーム『ぴょん』さんと言ってしまったら罰金10円」

ということになった。まあこさんは以前「ぽかぽかの絵日記」という絵日記サイトをやっており、ぴょんさんとはその時のハンドルネームである。集まっていただいた方は以下の通り。

小春日和のまあこさん
E?DIARYのひろこさん
おきらく極楽主婦の育児絵日記 のチヨさん、ユウ君、キョウ君
KAMENON45のかめのさん
ころっちのゆきさん
DDDのどらさん
病垂の藤井さん、むすこみっくの高沢さん、むすこ君

あとうちの嫁と子供ふたりである。

「藤井さん以外は全員女性ばかりになってしまったんだけどね」

と、あらかじめ嫁に話しておくと

「あら、ハーレムじゃないの」

オヤジみたいなことを言う。

「いやそういう会じゃないから」

「でもバツイチってモテるんだってよ?」

「僕、バツイチじゃないぞ…」

「あ、ごめん。うっかり。私の中ではあなたは既に切って捨てた男だから」

余りのひどい言葉で、嫁こそ中華料理の大包丁で切って捨てたい。

さて、まずは横浜中華街で昼飯である。店の座敷で一応幹事として挨拶。

「えー、みなさん。本日は『まあこさんかいみょうオフ』にお集まりいただきまして…」

「戒名て。殺すな!」

罰金10円どころじゃない失敗をしでかした。結局ぴょんさんぴょんさんと一番言っていたのは僕であったし、大きな墓穴を掘ったようである。

まあこさんは

「どうも、離婚しましたまあこでーす」

と声高らかに宣言していたので

「じゃあうちの嫁の弟が手付かずなのでどうか」

と薦めてみたところ

「かじりんと義兄弟になるのはやだ」

あっさり断られた。

かめのさん、ひろこさん、どらさんは初っ端から酒を飲んでおり、ゆきさんは飲んでいなかったと思うが、女性陣で何やら話し込んでおり、耳を傾けてみると

「性の知識っていつごろから…」

「えっそんな早く…」

「学校の授業で…」

早くも煮えたぎった居酒屋状態。

チヨさんは元気な男の子ふたりを引き連れて

「ユウ!キョウちゃん!」

と大変そうであったが、キョウ君は寝てしまい、久しぶりに会うユウ君は男前度が上がっていた。かめのさんと座敷の座布団を積み上げ、愛の巣を築いていた。

藤井さん・高沢さん・むすこ君一家は絵日記の通りほんわかした家族で、特にまあこさんと何か熱く語っておった。

宴の終盤に何故か料理人がやって来て

「子供たちに風船を作ってあげよう~」

と、風船細工で男の子たちには剣を、娘・R(3才)にはプードルを作って颯爽と去っていった。それをきっかけにユウ君とむすこ君でチャンバラ開始。うちの息子・タク(1才)も参戦しようとしたが、ずっと剣の刀身を握っていたため、本物なら手が血まみれでありダメであった。

中華料理の後、雪花氷という全然シャキシャキしていない滑らかなカキ氷を食べ、夜の部に移っていくのだがこれは明日の日記に続く。

タク
おまけ:歌丸に頼まれたわけでもないのに延々と座布団を運ぶタク。

問題:プードルの風船をもらったRは何をしていたでしょう?

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「パパ、見て見てー」

娘・R(3才)が小さな笹の枝に飾り付けをしていた。ああ、今日は七夕だったか。

嫁の母が来て一緒に昼食を摂り、子供たちを公園で遊ばせて、風呂に入れて、夕飯を食べて、子供たちを寝かせ…ごく普通の一日であった。

曇天で牽牛星と織姫星を見ることは出来なかったが、この天上のカップルが1年に1度結ばれるというロマンチックが止まらない、また、年イチだけにエロチックも止まらないであろう伝説にあやかり、地上にも永遠の愛を誓ったカップルがいたのである。

あれ、それって僕達?私達?(卒業式風)

今日、結婚記念日だったんじゃねんけ!

ポックリ忘れていた。前述のとおり記念日らしいことは全くしていない。既に日付が変わろうとしており時既に遅し。もう命はないと思う。今夜空を見上げたら牽牛星と織姫星は見えずとも死兆星は火の玉の如く巨大に輝いているはず。

嫁はどこだ、おお、洗濯物を畳んでいた、と見つけ

「今日、結婚記念日だったんだね…」

「そうよ!」

「嫁ー!」

「あなたー!」

手を差し伸べるとガシっと嫁が抱きついてきた。

「ゴメン、それっぽいこと何もしなかったよ…」

「ああ、そうねえ」

「とりあえず、やっとく?」

「なんでよ!」

「今から出来る記念日っぽいことってそれぐらいしか思いつかない」

そもそも七夕とは五節句のひとつ、七夕(しちせき)の節句である。節句にセック●、違和感はない。織姫と彦星のように熱く重なり合うしかない。嫁に肉体的快楽の限りを味あわせてやる。味の宝石箱じゃー!しまった、それは織姫と彦麻呂。

「いいよ、別に」

しかし嫁の返事は冷めたものだった。

「まあそう言わずに」

「記念日を極々平凡に過ごす。これはこれで素晴らしいこと」

「そうなのかな」

特別イベントめいたことをしなくても、ただただ記念日の回数だけが増えていく。続いていくことが素晴らしい、と嫁は言いたいのだろうか。まじまじと見詰めていると嫁はふうと溜め息をひとつ吐き、

「結婚して6年間、ホントに苦労してきました!私、偉い!」

とガッツポーズをした。そういうことかよ!

「ああ、世話かけたねえ…ほんとに…すまんね…」

永遠の愛を誓ったアニバーサリーというよりも「勤続10周年オツカレ」みたいな慰労のノリになってしまった。ロマンチックとは程遠い。

「いや、あなたも私を相手によくここまで…」

「ハナクソほじりながら言うなあ!」

6年前のこの日、確かに存在した燃えるような愛は、燃え尽きて残りカスのようなハナクソになってしまったのであろうか。

笹の葉さらさら。
ヤル気もさらさら。

問題:Rの幼稚園のクラスで、女子の願い事ナンバー1はなんだったでしょう?

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夜、子供たちの枕元で嫁と話していた。

何を話していたのかは忘れたが、おそらく尾篭なことであったろう。枕元だけにビロートークである。

だーれのせいでもありゃしない。みんなオイラが悪いのさ。

ビローイサオ。

さて、話しながらふと息子・タク(1才)の寝顔を見てみると、

「ちょっと見て、この子」

「笑ってるわ…」

僕らの声が聞こえるのだろうか、話すたびにニヤリニヤリと笑うのである。

見てよ…この子…
笑ってるわ…
前世紀から今なお続くオーバーザセンチュリーマンガ「ガラスの仮面」の有名な1シーンを思い出してしまった。おそろしい子!

タクはそのうち

「うふふふ…」

笑い声まで出るようになった。

「寝言で笑ってるぞ」

「面白い夢でも見てるのかな」

嫁と僕ふたりしてタクの寝顔を眺めていた。そのうち

「びーえすとぅー!」

NHKのCMかお前は。

「ぷれいびよーん」

プレイステーションのCMかお前は。寝言ならではの唐突な言葉をポツポツと喋った。

「面白いなあ。あ、寝言に返事したりしちゃいけないんだっけ?」

確かそんな言い伝えがあったことを思い出し、また起こしてしまっても何だし、ということで話をやめ、そっと寝室から離れた。

そんなタクの寝言と寝顔鑑賞の夜が過ぎた。

翌日の夜はタクの寝言は発せられなかったが嫁が

「ちょっと聞いてよぉぉぉぉ!」

と僕に詰め寄ってきた。

「なんだよ」

「今日、タクを叱ったら『うるさい!』って言われちゃったの…初めてタクが反抗的な言葉を吐いたの…とうとうそんなことを言うようになっちゃったの…」

飼い犬に手を噛まれたような、いや違うか、優しい彼だと思ったらいきなり押し倒された、いやこれも違うか、これまで素直で優しいと思っていた我が子のワイルドな一面を見せ付けられ、叱っていたはずの嫁が次の句を失ってしまったのだそうだ。

「もー私ちょーショックー」

と嫁は沈んでいた。

馬鹿だなあ、そういう時こそ「寝言は寝て言え」と言えばいいのに。

問題:寝言王と呼ばれる友達が家に泊まった時、どんな寝言を言っていたでしょう?

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子供達とお風呂。

息子・タク(1才)を先に上がらせ、娘・R(3才)にも

「Rちゃん、そろそろ上がろうか」

と言ったのだがまだ遊び足りないらしく言う事を聞かぬ。

「パパ、みてみてー。ぶくぶく…ぶばばー」

Rはお湯をがぶがぶと口に入れ、そのまま吐き出す。

「やめなさい。マーライオンかお前は」

僕の体の下の方にあり湯船の底の方で漂う、モサモサとした昆布のような黒い物体とナマコのようなこれまた黒い物体が漬かったお湯など飲ませたくなかった。いわば昆布とナマコの特濃ダブル出汁である。

そんなことをするぐらいなら、と

「ほら、お父さんがだっこしてあげよう」

僕は顔が水に浸からない程度に仰向けになり、下からRの両脇を掴んでRの体を持ち上げた。「飛行機ブーン」のポーズである。「飛行機ブンブン」だとビリーズブートキャンプになってしまうのでワンモアセッ。

ちょうど水面の高さにRを持ち上げれば、Rが自力で浮いて泳いでいるような格好になるので

「ほら、Rちゃん自分で泳いでるよー。すごいなー。足バシャバシャさせてごらん」

水泳シミュレーションをさせてみたらRは喜んだ。しかし狭い浴槽の中である。本来ならもっと離れているのだけれども、僕とRのバディが殆ど密着していたので、湯の中でたゆたう僕のナマコがRの腹にそよそよと当たってしまうのである。

これはいかぬ。実の娘にナマコを当てるとはなんたること。嫁の頭にはナマコを載せたりするけれども、Rに対しては厳粛な僕である。

「おしまいっ。じゃっ、そろそろ出ようか」

慌てて飛行機ブーンをやめた。惚けてとっとと出てしまえばRはナマコが当たったことなど気づかないだろう。何しろRはこないだ「パパにはちんちんあるの?」と言っていたぐらいナマコには無関心なのだから…とタカを括っていたが甘かった。

「パパのちんちんがあたったよぉ~」

ニヤリと笑ったRはナマコ接触をしっかり分かっていた。全身の血が引き、全身の汗が吹き出た。

「ちょっ。違うっ。ちんちん違うっ!」

「ちんちんだよぉ~」

「いや、当たってたのは、ほら、Rも持っていたろう、魔法のステッキなのだ」

「まほおつかいの?」

「そうそう。それ。魔法だから消えちゃったのだ。もうないよ。」

「そうなのかー」

…Rが素直でよかった。

魔法のステッキの正体。それはナマコ。一振りすると子供が出来る魔法が使えるのさ。

テクマクナマコン。なんつって。

問題:体を洗う時、Rが一番嫌がる体の箇所はどこでしょう?

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仕事から帰って来た夜中、嫁が昼間の子供たちの様子を話してくれた。

ご飯を食べていた時、息子・タク(1才)がエンピツ立てを悪戯していて、がしゃあんとぶちまけてしまったそうだ。

「たっくん、だめでしょー!」

娘・R(3才)が怒った。

「何やってるの!食べもしないで悪戯ばっかり!」

嫁も怒った。そして

「たっくん、ごめんなさいは?」

「たっくん、ごめんなさいしなさい!」

Rと嫁はごめんなさいを言えとタクに詰め寄られた。僕であったら我が家最強の女2人に絡まれたらすぐさま土下座してしまうのだが、タクは違った。謝るどころか

タク
「ま~ま~」

上目遣いの猫撫で声で可愛い子ぶるではないか。媚を売り可愛さアピールで許してもらおうという、1才児なりの戦略なのであろう。そしてRにも

「Rちゃ~ん」

普段は「ねーね」と呼んでいるのにRの名を呼び、健気さアピール。嫁は見事可愛さの虜になり思わず笑ってしまい、Rも

「たっくん、『Rちゃん』ってちゃんと言えるようになったのォ?」

そこ突っ込むとこちゃうやろ、みたいなところに注目してしまい、怒るのを止めてタクの術中にはまってしまったという。

嫁の話はそんなところであった。

「ははは、タクは策士だな。でもRは単純だな…」

「そうなのよ。Rは怒られたらずっといじけっ放しか泣きっ放しなのに。あんな媚を売ることなんてどこで覚えたんだか。なんていうか、2人目は賢いわ」

「うん、ひらがなも読めつつあるしな…それはそうと、そろそろ寝ませんか」

僕はなんだかムラムラして来てしまったので、嫁を布団の中に誘おうとしたところ

「やる気満々の人とは寝たくありません」

やりたいオーラを見事察知されてしまった。こういう時こそタク直伝の可愛さアピールである、と革命的閃きを得た僕は

「ま~ま~」

嫁に抱きついて甘えてみた。しかし嫁は甘くはなかった。

「あなたは全然可愛くないから無駄」

明朝タクが起きたら弟子入りして可愛さを学ぼうとする次第である。

問題:最近のタクがやりたがって困ることはなんでしょう?

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家族で渋谷に行った時のことじゃった。

たまにはオサレな勝負服でも買おうとした次第である。息子・タク(1才)はベビーカーの中でスヤスヤと寝、嫁は今にも死にそうな顔をして

「あー。人が多過ぎるー。都会に出たのは久しぶりだー。もう私は付いていけない。この人ゴミに耐えられないってことがおばさんなんだよねー」

自らの衰えを吐露しつつだるそうに歩いていた。同じ都内に住んでいるとはいえ、所詮練馬区民であり、行動範囲が殆ど区内を出ることがない嫁は、渋谷のような盛り場は慣れていない。

確かにセンター街を我が物顔で闊歩する、ファッショナボーで瑞々しい若者達と僕らを比べれば、新鮮な松坂牛とミートホープの偽装ミンチに等しい。唯一彼らの若さと溌剌さに対抗できるのは娘・R(3才)であろう。

「…Rが将来、このへんをうろついて帰って来ないようになったらやだな」

いま楽しそうに跳ねながら歩いている、この瞬間のRは邪気のひとかけらもない。ずっと汚れなき子でいて欲しいが故に、乱れた娘になったらどうしようという心配も大きい。

もしRが女子高生ぐらいになった時、折りしもコギャル文化がリバイバルしたらどうしよう。ファッションは程良く寝かせた後復活するのが余の常である。Rはガン黒になってしまって、チョベリグチョベリバチョベリガンブロンハッパフミフミ等コギャル語を話して来たらどうしよう。

Rを矯正させたいと思っても言葉が通じなければどうしようもないではないか。すなわち改めてコギャル語に注目する必要がある。

ここにおよそ10年前に発売されたコギャル語満載の「ARIGOZA」という歌がある。その歌詞を見てみよう。

■「ARIGOZA」作詩:天羽アキ

『ARIGOZA つき合ってくれて
 ARIGOZA チョミラスパベリバ

 今日は朝からイケてない 電車でヤガモな
 リーマンに シカトかまされ
 チョモロベリバ チョモロモロ モロモロベリバ

 でも こんな ブルーな時
 もつべき 仲良しさんは 激カワなKIG

 最近ロチュー ふえたって感じ
 スクランブルでラブラブ
 バーバババーボー ババババーボー チョキレキ』

…さっぱり分からない。これは最早コギャル語という「古文」による「古典」である。ありをりチョベリ、オヤジ狩り。

「…門限を厳しくするしかなさそうだな!」

「ある程度躾は厳しい方がいいのよ」

あとで嫁とそう話し合った。Rのコギャル化防止のためには門限を思いっきり早くし、渋谷・新宿・池袋等の盛り場に近寄らせないことだ。

すなわち盛り場はチョベリバである。

問題:僕はどんな勝負服を買ったでしょう?

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わっかい娘がウッフン。雨が降りそでウッフン。降りそでウッフン。止みそでウッフン。

そんな天候であったので当家の若い娘、娘・R(3才)と若い男、息子・タク(1才)を児童館に連れて行った。室内とはいえ、滑り台や階段などの大きなアスレチックがあった。

「タク、やってみようか」

「やだよー」

最近覚えた生意気な返事をされ、Rと一緒にままごとを始めてしまった。タクは男の子なのにRの影響を思いっきり受けて、女の子っぽい遊びが好きなのである。そのうち

「Rちゃんの!Rちゃんの!」

「たっくんの!たっくんの!」

Rが持っていたおもちゃのフライパンを奪おうとしていた。

「タク、お姉ちゃんと順番に使いなさい」

「やだよー」

うわ、親の顔が見たい。タクは女の子らしいとは言っても、近頃は良く喋るし譲らないところも出て来て、Rと互角の争いをしている。フライパンなんかよりひもパンの方が700倍魅力的であると気付くには後どれくらいの年月が必要だろう。

その内Rが飽き始めたのでタクを嫁に託して(シャレではない)、Rと違うフロアに行った。まず絵本があるコーナーには桃太郎、一寸法師等の日本トラディショナルな物語満載。

「これ読んだことないだろう。読む?一寸法師」

「やーだー」

子供ふたりからやだやだ言われる僕。また違うところに行くと今度は紙工作コーナーがあった。

「ここで紙ちょきちょきして遊ぶか?」

「うん」

「課長・紙工作」

「パパ、はさみとってー」

渾身のネタを流されてしまった。親の心子知らず。まあよい。Rと一緒にハサミで動物の絵をチョキチョキと切り取る。すると後ろの方から

「ママ、ブラジャー見えちゃってるよ!」

「あらやだあん。さ、もう帰るよ」

小学生男子ぐらいと思われる子供と、そこはかとなく色っぽい母親らしき声が聞こえ、暴走したハサミがサルの絵を思いっ切り介錯してしまった。振り返りたい…人妻のはみブラ…しかし今振り返ったら「いかにも」なタイミングである。こういう時は落ち着くのみ。頭の中で読経をし、仏の心を宿す努力をするのだ。

なむみょうほうれんげーきょー。
なむみょうほうれんげーきょー。
ぜつみょうほうまんにゅうとう。

全然煩悩が払えないっぴょーんと匙を投げかけた時、

「ママ、ブラジャーまだ見えてるよ」

「うるさいっ」

それこそ長谷の大仏のようなお母さんとその子供が僕らの前を横切り、去って行った。あれほど見事な大仏パーマ、初めて見た。やはりブラチラなど見ないで良かったのだ。あれはマーラ(悪魔)が仕掛けた誘惑の罠だったのだ。見よ、僕はブラジャーよりブラフマンに一歩近づいた。

そんなわけでノーブラであるところのRが切り絵をしたり塗り絵をしたりするところを慈しむ目で眺めていると、いつの間にかもう昼時。

「そろそろお腹空いたろう」

「うん」

遊びを切り上げて嫁とタクの元に戻った。タクは子供用の椅子を持ってえっちらおっちら何往復もしていた。

「嫁、タクは楽しんでいるのかい?」

「たぶん」

坊主頭で熱心に椅子を運ぶタク。

椅子ん法師がここにおったわ。

問題:子ども用の施設に行くと苦労することは何でしょう?

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嫁が髪を切りたいのだという。

髪を売って貧しい家計の足しにする…という山内一豊の妻的内助の功かと思ったら違った。単に暑いから切りたいだけらしい。

その間僕は娘・R(3才)と息子・タク(1才)と留守番である。

「公園でも行くかね」

嫁にその旨をメールで伝えて子供達を公園で遊ばせた。Rとタクは砂場で遊んでいたが、すぐそばのベンチでホームレスおばさんが寝ておりなんだか臭い。その内起き出して残飯をぶちまけると、鳩がばたばたと寄ってきてやっぱり臭い。

平成の楢山節考…姥捨て山…明日は我が身…ラブミーテンダー…などと現代の社会問題を一瞬考えたが、Rがバケツに水を汲んで来いとかタクが喉が渇いたとか言うので考える暇もなく使いっ走りをやらされていた。

そこにまた麗子微笑像のようなおばさんが遠くの公園の入り口から歩いてくるのが見え、ここは本当の姥捨て山なのかと思ったら嫁だった。流行の髪型とかそういうのとは程遠く、取り敢えず暑苦しいから切った、的な投げ槍ヘアスタイル。

「随分と短く切ったなあ」

「またしばらく美容院なんて行けないでしょ!」

ふたりの子供を抱えていると、なるほど子供を置いてそうそう美容院に行けるものではないし、家計的にも苦しくなる。女はこうしておばさんになっていくのだなあ。

「いつも苦労かけてすまないねえ…」

自分の美容より扶養のことを考える嫁。内助の功。

でも僕は内助の功より柴崎コウのような奥さんがいいなあ。

問題:残飯を撒かれた公園はその後どうなったでしょう?

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バーチャルネットストーカー・ヨシミ22歳さんによる定例ストーキング。

「ちんちんだけに、(話を)ふくらませるのですね」

単にこれを言いたかったのだと思う。

以下日記↓

私はあなたをあいうえお。
だから手紙を賀来千賀子、じゃなかった、かきくけこ。

娘・R(3才)がひらがなを学び始めたことに刺激されてか、息子・タク(1才)もひらがなに興味を持ち、既にいくつかの文字を覚えてしまった。テレビを見ている時などは

腐女子
例えばこのようなテロップが出ていると、

「て。い。」

覚えている文字をひとつひとつ指差してピックアップし、読み上げている。

「これは『の』だよ」

と読めない文字を教えてやると、次から「の」を見付けると

「の。の。の」

すぐさま覚えてしまう。おそろしい子!1才9ヶ月でひらがなが読めるなんて、この子は神童かもしれない。これだけ吸収が早いとひらがななどすぐにマスターして、気が付くと大般若経とか読んでいるようになってしまうかもしれない。そして

「父上、色即是空とはよく言いますけれども、あなたは色事ばかりですなあ」

などと言って来たりして。生まれてすぐ「天上天下唯我独尊」と言ったガキより嫌な子供である。

そんなタクを末は博士か大臣か、と親の欲目むんむんで将来を夢見ているのだが、おちおちこの日記をタクの前で表示出来なくなることよなあと心配にもなった。

「ま、ぐ、わ、い」

などと音読されてしまってはかなわぬ。末は博士か大臣にとってはいらぬ知識である。

現在タクが読めるひらがなはおおよそ以下の通りである。

「あ、い、か、ち、て、の、ん」

この文字達は何か覚えやすい要素でもあるのだろうか…と僕も書いてみたりしていたが、これらの文字を並べ替えてみたところ、恐ろしい意味が隠されていることが判明した。

「ち、か、ん、の、あ、い、て」

痴漢の相手!

やはり僕の子供である。末はエロ博士かセクハラ大臣が関の山であろう。

問題:最近タクを羨ましいと思うことは何でしょう?

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