ちょいと窮境音頭、よいよい

昨日、町内の盆踊りに行ったのに

「きょうもおまつりいきたーい」

娘・R(3才)は連荘で行きたいと言う。悪いことに町内盆踊りは土日連日開催である。

「たっくんも!たっくんも!」

息子・タク(1才)も行く気満々で、このお祭り姉弟は朝からうるさかった。

「じゃあちょっと行って帰ろうね」

と約束してしまってからさあ大変。昼頃から

「おまつりまだ~?」

「夕方6時からだよ」

「まだ~?」

「まだあと5時間もあるの!」

と何度も何度も矢の催促。街金だってこんなにしつこくなかろう。

「タク、君は昼寝しなさい」

昼飯を食べた後にタクを寝かせようとした。普段ならもう眠いはずである。しかしこの日は余程「お祭り」に興奮していたのか目を輝かせてちっとも寝ず、まあこういう日もあるか…と思っていたら、盆踊り開始まで後30分という時に、電池が切れたオモチャのようにコロンと寝てしまった。

「こらーっ!タクー!踊る阿呆に寝る阿呆ー!」

「タクのばかっちょー!」

だから言わんこっちゃない…と嘆いてみても、後の祭りとはまさにこのこと。しょうがないので嫁が寝ているタクと留守番し、僕がRを連れて行くことになった。

「じゃ、いってきまーす」

「フランクフルト…」

窓から見送っていた嫁が呟いた。

「は?」

「フランクフルトが食べたい…カキ氷でもいいよ…チョコバナナでもいいよ…焼きそばでもいい…」

「分かった分かった。おみやげ買ってくるから」

嫁の怨念に後ろ髪を引かれながら盆踊り会場へ。Rは早速屋台の食べ物に目を奪われていた。

「Rちゃん、何か食べたい?」

「ちょこばなな!」

ごん黒ごん太のチョコバナナを咥えるRを、父として男として複雑な思いで見守っていると、嫁から電話が掛かって来た。

「はいはい、え、よく聞こえないんだけど…」

ちょうど区長のスピーチが始まってうるさくてよく聞こえぬ。こんなどローカルな町内のイベントなのにご苦労様なことである。本当に政治家というものは、人が集まるところに必ず出現する。蚊みたいだ。

嫁からの電話は「タクが起きたからそっち行く」とのこと。やがて嫁はタクを抱いてやって来た。

「はははタク、よく起きれたなあ。じゃあ僕が何か買ってきてやろう」

僕はフランクフルトを3本買って来て、タクとRに渡した。嫁には

「君には僕の自家製フランクフルトを、あ・と・で」

盆踊りが終わった後の煩悩踊りに期待したのだが

「いらない」

目も合わさず冷たく断られたので素直に残りの1本を渡した。僕はビールだけ飲み、ほろ苦い味を噛み締めた。今夜も嫁とやれん。

やーれんそーらん脳乱脳乱脳乱脳乱、はいはい。

問題:Rの隣に座っていたおじさんがスゴいモノを持ってた。それはなんでしょう?

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