ドキドキ着替えタイム。

娘・R(8ヶ月)を風呂に入れた後、嫁が
Rに服を着替えさせているのを見ていた。

ロンパース

こんな服を着せようとしている。
今までは胸でボタンを止める服しかなかったのに
これは首からスポンと着るタイプである。
Rの服の中では初めて見た。

「ロンパース、っていうのよ」

嫁が教えてくれた。おむつと似たような名前であるらしい。

「首から通そうとしてもRが泣いちゃうんじゃないか?」

僕は心配だったのだが、Rも成長しているので
着せても大丈夫、という嫁の判断であるらしい。

「ぎゃわわわわ」

しかし、やはり頭を服の首の穴に通そうとすると
Rはもがいたり泣き出したりなかなか着れそうにもない。
あ、頭がデカイのか?などと不安もよぎる。
頭が抜け切れないままジタバタするRを見て

稲中

「あ、ジャミラ」

とか

これも稲中

「あ、死ね死ね団」

などと、つい魅入ってしまった。

それでもなんとかスポンと頭が通り、無事着替え完了。
初ロンパースは見事成功。

女の子はこうやって成長する度に色々な服が着れるから良いなあ。
父親としても楽しみがいがあるってもんだ。

特に、は、初めてのブララ(ブラジャーのこと)とか…。

その時も今日のように、Rが初めてブララを付ける日に
僕は見ることが出来るだろうか。
いや、普通出来る訳ないか。

それならそれでコッソリ覗く手段でもあるさウヒョヒョ。

将来の夢をまたひとつ見つけることが出来た。
日差しが暖かい春ウララの休日。今日は良い日であった。

初ブララ。
.

パーパパパ。

娘・R(8ヶ月)が嫁のことを「ママ」と呼び始めている。

前の日記では認めなかったが、悔しいがもう認めざるを得ない。
だから僕も早く「お父さん」と呼んでもらいたいのだが

「難しくて無理よ。『パパ』にしときなさい」

嫁に笑われてしまった。確かにこれも悔しいが認めざるを得ない。

ただ僕は「パパ」ではなく「お父さん」と呼ばれたいのだ。
ニッポンの父として生まれたからには「お父さん」と
呼ばれてこそナンボであり、胸がときめき血湧き肉踊る。
「パパ」ではときめかん。ピンと来ない。

さて、どうしようか。早く呼んでもらうためには
「パパ」で妥協すべきなのだろうが…。
しかし一度「パパ」と呼ばせると二度と「お父さん」と
呼んでくれない気がする。これは僕とRの人生に関わる
問題である。

そんな訳で僕とRの問答が始まった。
Rを僕の向かい合わせに座らせ

「R、『お父さん』と言ってごらん」

「でへへー」

「いや、そこ笑うところじゃないから。
 『お父さん』って言いましょう」

「でへへー」

「さては言えないのを可愛さでごまかそうとしてるな!
 …ああああ、でも可愛いー」

「でへへー」

「そうじゃなくてね。じゃあ、『パパ』と言ってごらん。『パパ』」

Rは僕の口元をじいと見ている。
そして僕の口の動きを真似するかのようにパクパクさせ

「ぱ…ぱ」

と、言った。

「…今、『ぱぱ』って言ったのかな」

隣にいた嫁に確認した。

「言ったね」

嫁も認めた。

ウワーン!Rが僕を初めて「パパ」と呼んでくれたー!

…てな具合には感動しなかった訳で。
やはり「お父さん」と呼ばれたいのである。
結局根気強くRを教育しなければなるまい。

ちなみに嫁は「ママ」と呼ばれることには
全く抵抗がないそうである。貴様それでも日本人か。
まさに言われるがママである。

「ぱ…ぱ。でへへー」

Rが再び「パパ」と呼んだ。今度は笑顔付きで。
うーん。そそるところを付いてくるなあ。
「パパ」でもいいような気がしてきた…。

されるがパパ。
.

突然、寝起き娘。

朝6時に家を出て、昼飯も食えない忙しさで、
夜0時過ぎに帰って来て、余り辛さに逃げたくなろうとして…。

それでも耐えようと思っても、心の拠り所となる
僕のお気に入りの美少女Rちゃんは行方が知れず、
娘・Rの顔を見て心を和ませようと思っても
起きている時間に帰って来れない。

今日も娘・Rは寝ていた。
最近Rは布団に突っ伏して寝ている。
うつ伏せがお気に入りのようだ。

「R〜。僕の娘〜」

せめて寝顔だけでも…と、Rを起こさないように
枕元でそーっと見ていたら

「あう?」

がばっと、突然Rが起き上がった。

「うわ。R、起こしてしまったか」

Rはむっくりと四つん這いになり、
僕の顔をじーっと見ている。

いつもは眠りを妨げられると大泣きするのだが
まるで僕のために起きてくれたような…

「僕の帰りを待っていたのかい?
 お父ちゃんは嬉しいよー!」

感激してRを抱きしめようとすり寄ったら

「ぶほっ」

Rはとても赤ちゃんのものとは思えない
でかい屁を一発浴びせ、バタンと再び突っ伏して
寝てしまったのであった。

あ、あのー。

単にガスが溜まっていただけだったのだろうか。
父の心の願いが通じた訳ではないのね…。

でも泣かないだけよかった。
これで明日も頑張れる心の糧が出来た。

屁のついででもいいから、ちょっとだけでも
起きている顔を見せてくれれば幸せなのだ。

泣かないで、娘。オナラー出、娘。
.

美少女を訪ねて300円。

昨日ミゲル君一家と遊びに行った後、嫁と娘・R(8ヶ月)を
家に帰し、僕だけ「ある人」を探しに行った。

ある人、とは僕が今まで出会った女性の中で最高に美しい女の子、
美少女Rちゃんである。美少女Rちゃんとは、

・近所のゲーセンの店員で、僕が話しかけられて友達になった。

・僕は「逆ナン」だと信じて疑わなかったが、後に単に友達が欲しかった
 だけだったことを知らされる。

・友達になってから殆ど毎日会いながらも「文通」も1年半ほど続けた。

・僕は「恋の交換日記」だと信じて疑わなかったが、後に単に「筆まめ」な
 だけだったことを知らされる。

・Rちゃんがゲーセンを辞めてから音信が途絶え途絶えになる。

・僕に娘が産まれ、迷うことなくRちゃんの名前をそのまま付ける。

簡単に書くとこんな感じである。
Rちゃんはよく携帯番号やメールアドレスを変えるくせに
なかなか僕に教えてくれず、今は音信普通である。
去年の年末に会い、娘・Rとの対面を果たしたのが最後だ。
Rちゃんにはずっと一途(?)に片思いを続けている。
僕にとって特別な人なのである。

現在分かっているのはRちゃんが勤めている場所のみ。
また違うゲーセンで働いているのだ。
直接そこに行って本人から現在の連絡先を聞き出すしかない。

でも僕はこのところ仕事で忙殺され全く行く事ができない。
会社を休めないのはまだまだ続くし、行くのは珍しく休みが取れた
今日しかない。

「嫁、R、許しておくれ…」

君達以外の女に心を寄せる事など許されないことだろうけど、
頼む、察してくれ、と嫁に懇願した。

嫁は頷いた。

すまぬ、すまぬ、と謝りつつ僕はRちゃんのいるゲーセンに
向かったのであった。

結果。Rちゃん、いなかった…。

実は嫁に内緒で以前にも何回か来ているのである。
しかし1度たりとも会うことは出来なかった。
ひょっとしたらここも既に辞めているのかもしれない。
そして僕は避けられているのかもしれない。

こうして追いかけるような真似や、娘にその名前を付けてしまった事が
ウザイと思われているのかもしれない。
だから僕に連絡をくれないのだ。

もう2度と会えないのだな、と思った。
いつかはこの時が来るとは思っていたが、嫌なら嫌で
一言言って欲しかったが…。

これからはRちゃんの名前を付けた娘・Rに美少女の面影を重ね、
Rちゃんの分まで愛することにしよう。Rちゃんにあやかって
お前も美少女になるのだあああ!

家に帰ってからRを抱き寄せて猫可愛がりにあやしていると

「なんか、あなたそっくり」

嫁はRに僕の面影しか重ねてないようであった。
それはRが美少女への道を歩む可能性が全くないことを
示しているのであり…。

お父さんを許してくれ…。

やっぱりRちゃんカムバック…。

もう涙で何も見えない…。
.

♪枯葉散るー白いーテラスの午後惨事♪

嫁の育児友達、ミゲル君一家と光が丘にお出掛けした。
コロンビア人のお父さんと日本人のお母さんの息子、
ミゲル君(9ヶ月)はハーフでとても可愛い。

ところで光が丘とは、東京23区のうち最もへぼい区のひとつ、
練馬区の更にドン詰まりにある巨大団地の街である。

団地妻マニアでもない限り用がない場所ではあるが、
嫁は大好きなハーゲンダッツの店があるので
ちょくちょく行っているようである。

そして今日の目的は、ミゲル父さんの友達が勤めている
レストランがこの街にあるというのでそこで昼食を食べ、
駅前のでかい公園の芝生でポカポカとくつろごう、
ということであった。

早速ミゲル父さんからその友達のシェフを紹介された。
厨房で牛を素手で絞めてそうなごっつい大男だったが

「ワタシ、二コリです。ヨロシク」

ニコニコしていて人当たりが良かったので、

「なるほど、ニッコリしてるからニコリさんか!」

さすがラテンだね、こりゃめでてえや、飲むしかない。
という運びになり、昼間からミゲル父さんと酒を飲んでしまった。

うちの娘・R(8ヶ月)はというと、可愛くてイケメンの
ボーイフレンド・ミゲル君と一緒にいたにもかかわらず
相変わらずマイペースでひとりで「あ、おー」とか
歌ってたりしていたのだが、そのうちグズり出し、

「じゃあ授乳とオムツ替えしようか…」

嫁とミゲル母さんはショッピングセンターの授乳室に行ってしまった。

僕とミゲル父さんはその間も飲み続けて酔っ払いと化し、
話している内容はネットゲームとかオタクっぽい話ばかりで、
陽の当たる洒落たオープンテラスの席なのに
まるで地下ゲーセンのような臭い瘴気を辺りに
撒き散らしてしまった。

かなりの時間が経ってようやく嫁達が戻って来たのでて

「遅いじゃないのYO!まさかウィンドウショッピングでも
 して来たワケ?HAHAHA!」

ミゲル父さんと共にラテン風にちょっかいを出したら

「冗談じゃないわよ!お乳あげてオムツ替えるだけで
 精一杯よ!」

怒られてしまった。更に

「授乳室にはお父さん達もいっぱいいたのよ!
 ちゃんとオムツ替えしたりベビーフード
 作ってたりしてたわよ!」

と、たしなめられてしまった。
昼間からタチの悪い酔っ払いと化していた僕らと比べ、
世のお父さん方は偉いんだなあ…。
公園でポカポカするどころか
嫁にポカポカされそうなムードになってきたが、

まあ、ハーゲンダッツ買ってやるから
機嫌直してくれっちゅーの!

ハーゲンだっちゅーの(まだ酔っ払い)
.

オモチャークラブ。

娘・R(8ヶ月)がよく僕の携帯をいじりまくって
舐めまくっているので、ああこれはおもちゃが欲しいのだなあ、
と思い買ってやることにした。僕はRのための

子供のおもちゃは買ったことがなかったのだ。
大人のおもちゃも買ったことがない。
断じて言うが、ない。

大人のおもちゃ屋に入ったことはあるが
「避妊戦士コンドム」というゴム製避妊器具を見た瞬間に

「この情けないギャグセンス…できる」

と、降参してしまったのでそれ以来行っていない。
どっちにしろイボが付いていて変な動きをする
棒のような物を用いるよりは、一秒でも早く
自前のアレを突っ込みたい、というお盛んなお年頃なので
大人のおもちゃは不要なのだ。

勿論Rにそんなもん買って行った日には、激怒した嫁がそれを
僕の尻の穴に刺してくること必至なので普通のおもちゃ屋に行く。
いろいろ見て回ると、あまり可愛くない人形が
ずらっと並んでいた。

「おっぱいみたいなやわらかさ。
 スキンシップドール・やわらかエンジェル」

何だこれは。まるでダッチワイフのような
キャッチコピーではないか。だからあれほど
大人のおもちゃは…。

とにかく僕が欲しいのはRが好みそうなおもちゃなのだ。

小さな手でもつかみやすく、いじりがいがあって、
振ると音が出て(Rが喜ぶ)舐めても大丈夫なやつ。

それでいてお洒落でキャッチーで、心がほんのり甘酸っぱくなって
胸がきゅんとなって切なくて、コレをあげればどんな女でも
イチコロだぜ、みたいなのが…。

今まで何人の女性にプレゼントを贈ったかは忘れたが、
選ぶのに一番気合が入り、迷い、時間がかかった。
やはり長女は最大の恋人。

長考の末選んだのはおフランス製のおもちゃザンス。

帰って早速Rに与え、キャアキャア喜んで貰って
感激ひとしおのままRを一緒に入浴の運びとなった。

しかし風呂に入った途端に機嫌がガラッと変わり
泣くわ暴れるわの大騒ぎになった。

「あああRちゃん、そんなにお父さんとお風呂に入るのが
 嫌なのかい…あっ暴れるなっ。そこはやめて蹴らないで触らないで。
 それはおもちゃじゃないのよー」

結局僕が一番のおもちゃにされている気がしてならない。
.

パパ嫌鈴木。

風呂に入る前に娘・R(8ヶ月)と遊んでいた。
嫁がトイレに行っている隙に僕の替えのパンツを
与えていじらせていたのだが(何やってるんだか)
嫁がトイレから出てきたので引っ込めた。怒られるし…。

Rもサッと視線を移して出て来たのを嫁を発見。そして

「んまんまー」

と、言ったのであった。それを聞いた嫁は大興奮。

「ちょっと!あなた!聞いた?今、ママって言ったのよ!」

「うそだー!違う!今のは違う!僕は認めん!」

「お父さん」よりも早く「ママ」の方を先に言うなんて。
僕は負けを認めたくないのである。
さっきRが言ったん「んまんま」とは、
きっと「馬馬」という意味で言ったのだ!
間違いない!さっぱり意味が分からないけど。

ちなみに僕は「パパ」とは呼ばせないつもりだ。
なんか血が繋がってない、いかがわしい関係のような気がするし
「パパ」と呼ばれてもちっともときめかないからである。
「お父さん」「お父様」と呼ばれて初めてグッと来るのである。

「さあR、お父さんって言ってごらん!!」

僕も負けじとRを抱いて言わせようとすると、
Rはこちらをじーっと見つめながら口をぱくぱくさせた。
お、いけるかも…

ほのかな期待を寄せたが、しかしそれまでだった。
言いたい気持ちはあるが難しくて出来ない、といった
感じだろうか。

「『ママ』に比べたら『お父さん』は難しすぎよ。まだ無理よ」

それはそうなんだけれども…。
嫁と比べたら僕は圧倒的不利だ。嫁は一日中Rと一緒にいて
「私がママよ」などと語りかけているに違いない。
それに引き換え僕はRが起きている内に
接することが出来るのはほんの数十分なのだ。

それでも一日も早く「お父さん」と呼んでもらうにはどうしたらよいか。

「お父さん」という単語がたくさん出てくる歌を
家でかけまくる、というのはどうだろうか。

そう考えた僕は早速それにピッタリな歌をひとつ見出した。

おとーうさん、おとうさん、魔王が今〜♪

…トラウマになりそうなのでやめることにする。
.

こんなに好きやのに、つれないなあ。

「今日は僕がR(8ヶ月の娘)の隣に寝たい…」

「いいよ」

いつも僕・嫁・娘という順で寝ているのだが、
今夜は嫁に懇願して僕が真ん中に寝る事になった。
たまには娘と寝てみたいお年頃。
嫁は快く受け入れてくれた。
何と優しい嫁であることよ。

「ありがとう。お礼に愛撫してあげるよ」

「やだ」

何と可愛げのない嫁であることよ。

つれない嫁は置いといて、Rのすぐ横に添い寝〜。
Rちゃーん、ぐへへへへ、と夜這いの勢いで
抱きしめようと思ったら

Rの顔は僕の反対側を向いて寝ていた。
ソッポを向かれた形になっている。
とても悲しくなったので
こっちを向いてよハニー、と手を握ってみたら

「ぷしっ」

荒々しい鼻息と共に手を振り解かれた。
とてつもなく悲しくなった。この子の前世は牛だろうか。

仕方がないので嫁の乳でも揉んで寝るか…
と思ったら

嫁も僕の反対側、つまり壁に向かって寝ていた。

「嫁、あのね、せっかく僕が真ん中にいるのに
 何でこっち向いてくれないの」

「…こっちの方が落ち着くの」

嫁は夫より壁を選んだようだ。

「なんか仲悪そうな家族だよーーーーーーーー」

僕の魂の叫びもふたりには届かず、それぞれ明後日の方向を
向いたままがーがー寝ているのであった。
僕は愛するふたりと手を繋いで寝たかった、
ただそれだけなのにさ。

川の字になって寝ているけれども
その川の水は父の涙で出来ているのだよ。
.

髪を切った娘に、違う人みたいと〜。

仕事していたら嫁からメールが入った。

「Rちゃん(8ヶ月の娘)、髪切りました」

産まれた時からRの髪の毛はフサフサだった。
順調に伸びていたがだんだん落ち武者の髪型のように
収拾つかなくなって来たので切ることになったのである。
画像が付いていたので見てみると…

「お、おばさん?」

余りにも短く切られ過ぎて、ほっぺたのでかさが
強調されまくったRの姿がそこにあった。
まるで瀬戸内寂聴である。

そんな馬鹿な。最近のRは赤ちゃんの可愛さに加えて
女の子らしい表情が出てきており、ロリッ気がある僕としては
どんな少女になるのか期待度満々ムンムン悶々だったのに。

これじゃ幼年期から一気に更年期である。

この画像は嫁の撮り方が悪いのよ。
きっとそうだわ。お願い。僕の可愛いRでいて頂戴。

そう願いつつ家に帰って生のRを確かめてみた。

「お、オナベのおばさん?」

希望は絶たれた。サイドも後ろも思いっ切り
短くされ、まるで田舎のオヤジのような中途半端な
ザンギリ頭…。

「ていうか嫁ー!何でこんな頭にしたんだよ!
 これじゃ男の髪型だろ!どこの床屋行ったんだよ!」

「子供専門の床屋に行ったわよ!
 今回は筆を作るからこんなに短くなっちゃったの!
 しょうがないでしょ!」

筆…。そうだった。よく新聞の広告とかに出ている
産まれてすぐの髪の毛を使って筆を作りましょう、というアレ。
僕も1度興味を持ったので嫁に調べさせたら

「2万円だって」

などと言っていたので忘れてしまったのであった。
ボリ過ぎ。しかし、嫁の父がもっと安いところを
知っているからどうしても作りたい、と言うので

「じゃあ費用はオトウサン負担でお願いします」

ということになっていたのであった。
そのお陰でRの頭がこんなスポーツ刈りのような
訳の分からない髪型に…。

嫁父の気持ちも分からないではないが
しばらく嫁父を呪うことになるだろう。

毛が伸びる呪いの筆になったりして。

頭髪の筆など興味がない僕であるが、
いずれRの第二次性徴でお目見えする毛を1本、
何としてでも記念に貰いたい考えている。
お守りになると言うし。
ロリ父としてやっとくべきかなと思うし。

そんなこと言ったらそれこそ毛嫌いされそうだけど。
.

むちむちプリンタ。

プリンタを買った。

これまであまり必要性が感じられなかったので
ウチにはなかったのだが、娘・R(8ヶ月)が産まれてから
デジカメで撮りまくるようになり、その都度写真屋に持っていく
手間と現像代が高いのが嫌で購入する気になった。
大型電気店、ディックカメラ池袋店(仮名)に赴き

「とにかく印刷が速くて綺麗な奴。値段はいくらでもよい」

と、店員にお大尽なリクエストをして即購入。
やたらと馬鹿でかいので、これまたお大尽に
タクシーに乗って家まで帰った。そして早速印刷。

「わあ。とうとう買ったの」

嫁も目を見張る中、Rの写真がぶいーんと出てきた。

photo

うへへへ、我が娘〜。画像を何枚か出してみた。
そしておそらくどんなエロ画像を見るよりも
鼻の下が伸びまくったツラで仕上がり具合を見てみた。

「ま、家庭用のプリンタならこんなもんか」

偉そうな感想を述べつつ僕はひとまず満足したのだが

「デジカメよ!新しい500万画素のデジカメも買うのよ!」

嫁は更にハイグレードな仕上がりを求めているらしく
一歩進んだ提案を始めてしまった。
娘の写真を現像するのは金がかかるんだなあ…。

さて問題はそれから起こった。

この後、一旦パソコンの電源を落としたのである。
そしてもう一度起動してみると…
た、立ち上がらない!

プリントアウトじゃなくてブラックアウトしちゃったヨー!

「お前のパソコン貸せ〜!」

嫁のノートパソコンを乗っ取りネットに繋いで
お助けサイトみたいなところで回復方法を参照して
結局何とか回復はできたが…。

絶対プリンタをインストールしたせいだ!
印刷しようとして買ったのにパソコンをクラッシュされては
本末転倒である。

それとも最近のプリンタはアレか。
データの印刷どころか抹殺もやってくれちゃうのか。
今のところ恐くてパソコンの電源を落とせないでいる。

プ、リンタ困っちゃう。
.

危険な情事と幼児。

夜中、嫁と久しぶりにプロレスごっこをしていた。
激闘が続いた後、僕の「仏壇返し」が決め技となり
闘いは終わった。

力尽きてぼてっと布団に倒れ込むと、
隣で寝ていたとばかり思っていた娘・R(8ヶ月)の
つぶらな瞳がキュピリーンと光っていた。

目が合ってしまい、しばし凝固。

「Rがっ。起きてた!」

「うそっ!やだ!キャー!」

「いつから起きてたんだ!全部見てたんか!」

「イヤー!イヤー!イヤー!」

とんでもないパニックとなった僕と嫁。
ひとまずいそいそと服を着る。その様子までも
Rはじーっと見ている。

Rが夜中目覚める時は、腹が減ったか物音で起こされてしまったか
なので大概泣く。しかし今のRは「何が起こっているんだろう…」
と興味津々の顔をしている。やばい。

嫁から聞いた話なのだが、親同士のプロレスごっこを
目の当たりにしてしまった子供は、お母さんがお父さんに
いじめられている、という風に解釈してしまうそうだ。

それだったら今後は嫁が上に…ってそういう問題ではない。

「あなたが今日はRの隣で寝て!もうRの顔見られない!」

いつもは、R・嫁・僕、の順で寝ているのだが
嫁は恥ずかしさの余り布団の端へ引っ込んでしまった。

僕だってまともにRの顔を拝めなかったが
とにかくRを寝かせてしまおうと思い、

「Rちゃん、今日見たことはトラウマにならない内に
 とっとと忘れて寝ましょうね〜」

そう語りかけて頭をなでなでしようとしたら…

「て、手がゴム臭っ」

「バカー!ちゃんと洗って来なさいよ!」

深夜の水の冷たさが身に染みつつ、
プロレスごっこをする時は本当に油断が
ならないなあ…と思うのであった。

壁に耳あり情事に目あり。

「幼児の目あり」でも良いな。うん。

(何が「うん」だか)
.

肉を食わせて骨断たれる。

嫁の痩せ具合が気がかりだ。

昨日嫁の腕を掴んだ時にあまりの細さに驚いてしまった。
本当はそのまま嫁をケモノのように押し倒すつもりだったのだが
躊躇してしまったのである。

育児と家事で疲れた嫁。仕事でやつれた僕。昔と比べると
だいぶご無沙汰になっているのも事実。
ここはいっちょガンガン食って体力を付けないといけない。

そして嫁には改めて昼は育児と家事に精を出して貰い、
夜は情事に精を出す。(夜は僕が出すのだが)

特に夜はRを製作した時のように、再びお互いケモノに
なろうじゃないかあ!

というわけで今夜は嫁の体力回復及びケモノ化復活を願い、
ケモノ肉を喰らうことにした。

嫁の家事の負担も減らすために、近所で美味いと評判の
とんかつ屋で夕食。嫁も美味い美味いとガツガツ食っていた。
これでケモノ化の準備完了。

さて、いよいよ夜も更けた。嫁はRの授乳中であったが
ちょっかいを出してみた。

「お、お父さんも乳欲しいなあエヘヘ」

と、まさぐろうとしたのだが

「ダメー!」

あっさり断られた。作戦失敗。ケモノは僕だけであった。
しかも、ノケモノ。

まあいいさ。急には無理だとは思っていた。
昔の人もこう言ったではないか。

春はノケモノ。やうやうエロくなりゆく…。
.

惰眠を貪る堕民の子守唄。または鎮魂歌。

仕事から早く上がれたので、

「今日は久しぶりにR(8ヶ月の娘)をお風呂に入れるし
 久しぶりに外に晩飯を食いに行くか」

などと嫁に言っていたのだが
夕方から明け方まで本気で寝てしまった。

あわよくばこれまた久しぶりに嫁を押し倒して
桃色遊戯にいそしもうかと思っていたのに。

「お風呂に入れる時間だけどどうする?」

寝ている途中に嫁に起こされた記憶がある。
しかしどうしても体が起きなくてギブアップ。
せっかく1週間ぶりに一緒にお風呂に入れる
チャンスだったというのに、Rよ、嫁よ、すまぬ。

その後嫁が寝床に入って来て目覚めた記憶がある。
僕は空腹を覚え

「そういえばメシは…?」

嫁の腕を掴んで聞いたのだが

「自分で用意して食べて!」

めちゃくちゃ投げ槍な嫁の答え。
晩飯を食いに行こう、と言っちゃった手前
非常に気まずかった。嫁よ、すまぬ。

しかし、気まずかった以上に驚いたのが
腕を掴んだ時に気付いた嫁の腕の細さ。

…こんなに細かったっけ?
いつの間にかこんなに脂肪が…
僕が苦労を掛けているからだなあ。

家事と育児は一切嫁に投げっ放し。

こりゃ嫁と桃色遊戯どころではない…。

燃焼系、燃焼系、オギノ式♪とばかりに
嫁の脂肪がどんどん落ちていってしまう。
桃色遊戯から脂肪遊戯で死亡遊戯の恐れが。

垂乳根の、とは母の枕詞であるが
垂れてる余裕もなくなってしまう。
いや、もともと嫁は垂れるどころか平らだけどさ。
Rが吸う母乳も枯れてしまう恐れも。

一方僕は僕で仕事で午前様。休みもろくに取れない。
正直自分のことで一杯一杯。嫁を助けられない。
今日も寝坊遊戯だしさ。

我が家はRだけが元気の疲労遊戯。
まだ日記を書ける余力だけはあるけど…。
.

ワイのテレフォンナンバー6700、わお。

寝る時にケータイを枕元に置き、アラームを設定して
目覚まし時計代わりにしている。

今までは別にどうってことはなかったのだが
娘・R(8ヶ月)がシャクトリムシのように
動けるようになってきたので油断がならなくなってきた。

ケータイを床に置いておくとRが目聡く見つけ

「うへへへー」

満面の笑みを浮かべてジタバタと全速力で駆けつけて
ケータイを奪い、いじり倒すのである。僕のケータイが大好きらしい。

そんな訳でもう枕元に置くのは止めて、Rの布団から離れた
部屋の隅っこに置いて寝ることにしたのだが…。

「あなた、私に電話した?あなたからの着歴が
 あるんだけど」

朝、嫁が自分のケータイをいじりながら言った。

「してないけど。何時の着歴だよ?」

「えーと、朝の6時45分」

「寝てるに決まってんべ!」

「と、いうことは…」

「R…か?」

「R…よね。今朝もやたら早く起きてたし。」

Rは既に起きていて気ままにキャアキャア言っている。
今朝、Rは誰よりも早く起きたらしい。

ケータイを遠くに置いたつもりだったがRにとっては
既に何でもない距離だったのか。

「Rちゃん、君が犯人かい?」

僕がケータイをRの前にポンと置くと

「うへへへー」

全速力で奪われた。間違いない。
Rの記念すべき初電話であったことが断定された。
登録されていた嫁の番号をたまたま呼び出し、
発信ボタンを押しちゃったのだろう。

娘の成長というのは早いものである。
いつの間にかちゃんと電話も掛けられるように
なっちゃうんだろうなあ。早くRと話してみたい。

「Rちゃん、ぱんつ何色?」

あ、まだぱんぱーすか…。

しかし今回は嫁への発信だったから良かったが
他の人にかかってしまったら迷惑になってしまう。

「もしもし」

「うへへへー」

相手は不気味がるだろうし。
今度やったらRにはお仕置きをしなければならない。
百叩きならぬ百接吻の刑がよい。

お父ちゃんの煙草臭いチューをお見舞いしよう。

携帯電話なのに口臭電話〜。
.

素人投稿写真。

「ちょっと!これ見て!」

嫁がパソコンの画面を指差していた。ぱっと見、何かの写真が
表示されているウェブサイトだったので、さてはどんなエロサイトが…
と、よく見てみたらそこには乳出しぱんついっちょうの美少女…
ではなくオムツいっちょうの我が娘・R(8ヶ月)が映っていた。

「載ったのよ!Rちゃんの写真が採用されたのよ!
 Rちゃんネットデビューなのよー!」

見せられたのは某育児雑誌が運営するサイト。
そこには親バカ達が撮った子供の写真を紹介するコーナーがあり、
激烈親バカな嫁はサイトの思惑通りバカまっしぐらで写真を投稿し、
まんまと採用された、という訳である。

「Rちゃんが可愛いって認められたってことよね。
 投稿した甲斐があったわ〜」

Rが可愛いと思うのは僕も同じなのだが、
僕はどちらかというとRの写真は撮っても人には余り見せず
自分だけで眺めてニヤニヤしている方だ。
しかし嫁は他人に見せびらかせたいらしい。

その辺の違いは自分でお腹を痛めて産んだかどうかに
あるのだろうか。嫁からすれば命を掛けた「自信作」を人に
認めてもらいたい、という気持ちが強いのかもしれない。

「しかしお前さあ、わざわざ裸の写真送ることないじゃん!
 Rのチクビ写っちゃってるでしょー!」

嫁入り前の娘の裸体は僕以外誰にも見せてはならん。
たとえ赤子といえども世の中にはどんな変態がいるか
分からないのだ。

「そう言われればそうなんだけども…」

「しかもお前本名出ちゃってるじゃないかよ!」

Rの写真の下にはしっかりと投稿者名として
嫁の名前が出ていたのだった。

チクビ出しに、名前出し。もうちょっと考えて投稿して
欲しいものである。ネットでは用心するに越したことはない。
浅はかな投稿であることよ、と思わざる得ない。

浅はか…とうこう。

そんな名前の教祖がいたような。

とーこーとーこー♪とことことーこー♪
あーさーはーかー♪とーこー♪

「私、もっと投稿するわ!Rの可愛さをもっともっと
 世の中に広めていくのよ!」

嫁も教祖になっちゃったようである。
合掌。
.

オフ会追記。(「ぽかぽかの絵日記」「POK30」「絵日記でもかいてみようかNEW」)

「ぽかぽかの絵日記」のぴょんさん。
「POK30」のPOKさん。
「絵日記でもかいてみようかNEW」のゆみぞうさん。

とのオフ会(追記)

オフ会の後に思ったことなどをつらつらと。

みなさんサイトも魅力的だし実際素敵な方々だったと
女の中にオヤジがひとり、という至福のシチュエイションを
過ごさせてもらった僕はそう思った次第である。

ゆみぞうさんはとても綺麗なお人だったし
POKさんと横浜で歩いていた時には
フェリスの女子大生と言っても通じる、とか思ったし
ぴょんさんに至っては可愛さの余り、ぴょんさんが
酔いが回っていた時に、

「仙台まで帰れる〜?何ならウチ泊まる〜?
 どうせ嫁も娘も実家帰ってるしげへへ」

つい口説いてしまったほどだ。(深くお詫び申し上げます)

しかもみなさん奥さんなんだよなあ…。
ウチの嫁とは大違い、などと寂しくなった。
ただ、暑かった昼間にPOKさんが

「Gジャン脱いでノースリーブになりたいんですけど
 そうすると肩のサロンパスでかぶれた跡が…」

と言っていたのを思い出して少しほっとしたのだけれど、
とにかくお三方と比べるとウチの嫁は
生活疲れというか生活臭さがムヲンと漂い
華やかさが無い専業主婦。

まあ、実際こんなことを嫁に言ったら

「あんたがそれだけ苦労かけてるってことでしょー!
 主婦をなめんなー!」

ヤブ蛇になり修羅場突入必至なのでこの辺で留めておく。

修羅主婦婦。
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東横オフ3(「ぽかぽかの絵日記」「POK30」「絵日記でもかいてみようかNEW」)

「ぽかぽかの絵日記」のぴょんさん。
「POK30」のPOKさん。
「絵日記でもかいてみようかNEW」のゆみぞうさん。

とのオフ会の様子その3(前回の続き)

東京駅に着いてからしばしスタバにて時間調整。
POKさんがこれから合流するゆみぞうさんと
連絡を取り合い、めでたく対面。颯爽と登場したゆみぞうさん。
いきなり目の前に飛び込んできた胸の谷間にドギマギしてしまったのは
秘密である。

「さてどこで飲みましょうか」

ということになったがゆみぞうさんは既にシステム手帳に
ビッシリと店のデータが書き込まれていた。更に

「3,500円の予算ということにしますとこの店あたりになりますが…」

なんと金額までチェック済み。もう全てゆみぞうさんの
情報に身を任せお勧めの店に入ることになった。

「どーもはじめまして」

「あらどうもオホホ」

ゆみぞうさんとは全く初対面でネットでのやりとりすらなく
勝手にぴょんさんとPOKさんに付いて来てしまった僕であったが
ゆみぞうさんは本当に人当たりが良くお姿も振舞いも全てエレガントで
素敵な女性だった。不審者扱いされなくて良かった。会話の端々にも

「花粉症には○○○がよろしいですわよ。調べましたの」

「大殺界についてはこれも調べまして…」

どばどば知識が溢れ出て来、まるで歩くデータベースか
検索サイト。

民さんは野菊のようなお人だ、
という台詞が有名な映画があったが
ゆみぞうさんはグーグルのようなお人だ。

さて、ゆみぞうさんお勧めの店、東京食堂セントラルミクニズには
ミクニ(=392円)メニューというのが10種類あり、
ゆみぞうさんがそのお品書きを指して注文した。

「これ、全部いただくわ」

まさにエレガントー!値段の高い順から持って来い!
みたいなお大尽の風格が漂っていた(全部392円だけど)

その後どなたが口火を切ったか忘れてしまったが

「絵を描いて下さい」

とイラスト交換が始まろうとしていた。
しかし適当な紙がない。

僕の対面に座っていたPOKさんの目が

「ポストカード買って来い」

と訴えていたのでひとっ走りして買ってきて
大イラスト交換大会開始。僕もドサクサに紛れて
お三方から頂いてしまった。

「かじりんさんも何か描いて!」

なんと僕にもイラストのリクエストが…

「ウチは絵日記じゃなくてエロ日記なんで…」

とも断り切れずに便所の落書きに等しい代物を渡してしまった。
絵日記サイトスーパー管理人の皆様に対して
一生の恥であるので早く捨てて忘れていただきたいものである。

みなさん酒が入っているのによくスラスラと
絵が描けるなあ…と感心していたら
ぴょんさんが明らかに酔いが回ってフラフラしつつ
描いているさまが何とも可愛らしかった。ふふ。

僕もその後「一人娘」という日本酒を見つけ、
嫁実家に帰ってしまった娘・R(8ヶ月)に想いを
はせつつ飲んでいたらイイ感じに酔っ払ってしまい

翌朝起きてみると店を出る頃の記憶が途切れ途切れに。
バッグを漁ったらなんと店の伝票フォルダーが出てきた。
なんで僕が持ってるのだ…。

まさか食い逃げ!

血の気が引いた。慌てて持ち物をひっくり返すと
財布からレシートが出てきた。
よかった。どうやら罪は犯してないらしい。

て、フォルダー持ち逃げした時点で有罪か。
…後で返そ。

photo
ゆみぞうさんにドサクサ紛れに描いて貰ったイラスト。
流石に学生は無理…。

ぽかぽかの絵日記
POK30 絵日記でもかいてみようかNEW
みなさんありがとうございました。
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東横オフ2(「ぽかぽかの絵日記」「POK30」「絵日記でもかいてみようかNEW」)

「ぽかぽかの絵日記」のぴょんさん。
「POK30」のPOKさん。
「絵日記でもかいてみようかNEW」のゆみぞうさん。

とのオフ会の様子その2(前回の続き)

ぴょんさんと中華街・元町を後にして再び横浜駅に戻りぴょんさんお勧めの
「かぼちゃプリン」が美味しいという喫茶店に入った。

ここでPOKさんが合流。

POKさんとはこのオフ会の直前にぴょんさんに紹介して頂き、
初対面もいいところだったのであるが大変気さな感じで
お相手をして頂いた。

僕が「東京土産・おじゃる丸クッキー」という血迷ったお土産を差し上げると

「私、似てるって言われるんですよ!」

大層ご不満な様子。…確かに似ていた。目元が特に。
しかしおじゃる丸は僕も嫁も可愛いので大好きだし、
POKさんもパッチリした目元で抜群の美人なのだ。
ぴょんさんが予め耳打ちしていた通りだった。むふふ。

そしてみんなで食べるかぼちゃプリン。
ぴょんさん一押しだけあってさすがに美味かった。

さて、ぴょんさんとPOKさんには

「絵日記を描くのにどれくらいの時間を割いているか」

という共通の質問をさせてもらった。POKさん曰く

「数十分かかる。昨日の日記も十数回描き直した箇所があるんですよ」

一方ぴょんさんは

「12分」

まじですか。皆で驚いてしまった。僕は文字だけの日記なのに
1時間ぐらいかかっている。

そういえば「まんが道」というマンガで藤子不二雄が
石ノ森章太郎の描くスピードの速さを羨ましがるシーンがあったが…。
でも結局は完成させるスピードよりも、お2人共とても楽しめる質の高い
絵日記を描かれることが何よりも素晴らしいのであって
僕がした質問はあまり意味がなかったかな、と反省した。
いや、確かに12分は凄いけれども…。

僕と嫁、そして娘・R(8ヶ月)はここでお別れして
家に帰る予定だったのだが、急な所用で嫁とRが嫁実家に
泊りがけで帰らなければならなくなった。

僕ひとりで家に帰っても誰もいないし、晩飯もないので面倒である。
そう思ってお2人にこれからの予定を聞いてみたところ

「夕方お食事するんです〜。もうひとかた来るんですけど」

「じゃあ僕も混ぜてもらっていいですかね」

「いいですよ。どうぞ」

そういうことになった。

「で、もうひとかたというのはゆみぞうさんなんですけど」

はて…どこかで…。

「絵日記サイトの頂点の方よ!」

なんということだ。僕は大変失礼なことに不勉強であったため
頂点の方を殆ど存じ上げなかったのである。しかしだからと言って
「じゃあ帰ります」とキャンセルするのも気が引けて
もういいや付いて行っていってしまえ、と腹を括った。

喫茶店を出て横浜駅に向かった。今度は東京駅に行くのである。
改札で「スイカ」(JRのICカード)を初めて買ってみるPOKさんに

「スイカを買うと腰が痛くなるんですよ」

と教えてあげた。

「え、そうなんですか?」

「スイカん板ヘルニアと言ってね…」

「…さむ!」

POKさんに叱咤された。
外すと分かっているのに言ってしまう親父根性の悲しさよ。

嫁とRとは横浜駅構内でお別れ。

「R…しばらく会えないけど、元気でな…ううう」

泣くな!とPOKさんにまた叱咤された。

…続く(翌日更新予定)

photo

POKさんに強引に描いて貰ったイラスト。
何故「2日」…?
アリガトウゴザイマシタ。
.

東横オフ(「ぽかぽかの絵日記」「POK30」「絵日記でもかいてみようかNEW」)

「ぽかぽかの絵日記」のぴょんさん。
「POK30」のPOKさん。
「絵日記でもかいてみようかNEW」のゆみぞうさん。

本日は上記の絵日記サイト界の綺羅星のような方々とお会いした。
全ては「ぽかぽかの絵日記」のぴょんさんと一緒に
「どこでもいっしょ」のイベントに行こうという話から始まった。
photo
これである。

順に記して行こうと思う次第。

ぴょんさんは僕と同じ、もしくはそれ以上のトロマニアであり
更に僕の嫁のサイトまで見ていてくれているお方。
前日に嫁にまで挨拶をしてくれて、

「ぴょんさんから、明日はよろしくってメールが来たあ!」

嫁は大層恐縮していたもんである。

さて、朝に嫁と娘・R(8ヶ月)と一緒に東京駅に降り立ち
新幹線で仙台から上京してきたぴょんさんと合流した。
ぴょんさんはトロ似だと本人から聞いていたが
ここまで似ているとは思わなかった。

早速ぴょんさんに仙台土産をいただく。
ご丁寧にすみませんねえ…。

アタマなでなでしたい気持ちを辛うじて抑え、目指すは横浜三越。
「どこでもいっしょ」のイベント会場である。

トロ大好きな僕と嫁とぴょんさんは一目散にトロにまっしぐら。
ぴょんさんはさすがにデジカメで会場の写真をバチバチ
撮っていた。ひととおり見終わった後はグッズの買い漁りである。

「ぴょんさん、どれくらい買ったの?」

「○千円ぐらい」

「すげ!」

と言いつつ僕と嫁はそれ以上の金額だったのであるが。

トロイベントをひと通り見終わった後、昼飯を食おうということで
中華街へレッツラゴー。中華料理で腹を満たした。

ぴょんさんとは初対面であり僕も嫁も結構緊張していたが、
娘・Rも人見知りが激しい時期であり
ひょっとして泣いちゃうのではないかと
危惧していたが、ぴょんさんと対面しても
キャアキャアと上機嫌であった。

僕の母親と会うと号泣するくせに。
どうやら若いお姉さんに限っては大丈夫らしい…。

飯を食い終わって中華街から元町商店街を歩く。
ここは横浜のお洒落の中心。

「あっ。このお店は!」

ぴょんさんが急に立ち止まった。よく見ると
ぴょんさんが下げているバッグと同じブランドの店が
そこにあった。

「ここのブランド、主人が大好きなんですよ。
 通販でよく買ってるんです」

「へえ。おしゃれですねえ」

「ちょっと寄っていいですか?」

「どうぞどうぞ」

ぴょんさんは旦那さんにお土産のポロシャツを
買っていた。やっぱりサイトの通り旦那さん思いなんだなあと
自分の嫁と比較しつつ眺めていた。

「…ところで旦那さんて、ハマトラなの?」

「そうなりたいみたい」

「かめはめ波」とか書いてある服を着ている僕とは
大違いである。

この日はとても暖かく、仙台では考えられない気温だ、と
ぴょんさんは言っていた。確かに僕も暑くてしょうがなくて
Tシャツ一枚になってしまった。

「本当に『ぽかぽかの絵日記』だねえ」

「…」

しまった。外した。

そんなわけで、POKさんとの合流編に続く。

photo

ぴょんさんに撮ってもらったオタク系家族の写真。

photo

ぴょんさんに無理矢理描いて貰ったイラスト。
「三つ編みがいい!」というリクエストも聞いていただいた。
.

初ストーカー。じゃなかった初スカート。

朝起きたら栃木の母がいた。

氷川きよしのライブを観るために
2時間かけた上京してきたらしい。
あんたも好きねえ。

それとウチに寄ったのは娘・R(8ヶ月)に会うのが
目的なのだろうけど、と、Rに視線を移すと
なんとスカートをはいているではないか。

「お母さんが買って来てくれたのよ」

母が土産として持ってきたものを嫁がすぐ着せたようだ。
今まではベビー服しか着たことがなかったRである。
人生初めてのスカート姿。

なんて可愛いのだ、としばし凝視。

僕はロリコンなので中学生や高校生の短いスカートや生足は
大好きでありその辺の自覚はあるのだけれども、
まさか赤子のスカート姿にまで見惚れてしまうとは誤算だった。
しかも自分の娘。

まあとにかくめでたい。天晴。女の子の父親でよかった。

そんなわけで「初スカートめくり」の儀式を執り行うことにした。
小学校時代はスカートめくりの鬼と言われた僕である。
抜かりはない。

風のように速くぴらりーんとめくってみると、
モコモコの真っ赤な赤ちゃんぱんつが。
いやーん、まいっちんぐ。

しばらくは感動に浸っていた僕であったが、
結局僕がめくらなくてもRが動くたびに
すぐぱんちらしてしまう。いわゆるワカメちゃん状態である。

「それはブルマだから。見せパンだからいいのよ!」

嫁はそう答えたが、「ブルマ」だの「見せパン」だの
心の琴線に触れる言葉を次々に放たれた僕はますます
興奮してしまうのであった。

まだ娘は8ヶ月だというのに今からこんなロリッ気丸出しで
いいのだろうか。それこそ年頃になったら僕はロリオーラ全開で
娘は近寄ってさえくれない危険性が大である。

もっと清純派の、爽やかな父親にならなければ…。

そんな時はコカコーラを飲めば良い。
スカート、爽やか。なんつって。

なんつって…。
.

懐メロ。メロメロ。寝ろ寝ろ。

娘・R(8ヶ月)の寝床は部屋のはじっこだ。
最近布団の上でごろんと横になり壁を向いていることが多い。
夜中起き出しても手足でぺたぺた壁を触っているのだ。

「壁際に寝返り打って〜♪」

『勝手にしやがれ』だったっけか。羽賀研二。
じゃなかった沢田研二。歌詞の続きは…と記憶を辿ってみると

「やっぱり〜お前は〜出て行くんだな〜」

嫌な歌詞を思い出してしまった。
いずれRも嫁に行く身。僕から離れていくさまを想像してしまった。

「行ったきりなら幸せになるがいい〜い〜。
 戻る気になりゃいつでもおいでよ〜。
 せめて〜少しはかっこつけさせてくれ〜。
 寝たふりしてる間に〜出ていってくれ〜。
 あああ〜あああ〜…

 …うわあああああ〜!」

急に悲しくなってきた。
本当は別れる寸前の男女の歌なのだろうけれど、
僕のように娘をどこぞの馬の骨なんぞに奪われてなるものかと
思いつつもそれは単なる我儘に過ぎず、娘の幸せを願うならば
黙って見送るしかない父親の心のジレンマとも見事に
マッチする歌詞ではないか。

まさに『勝手にしやがれ』と拗ねてみたくもなるし。
やるなあ、ジュリー…と目頭を熱くしていたら

「ごん」

鈍い音がして我に返った。そしてそれとほぼ同時に

「ぎゃあああああん」

Rの号泣が。どうやら壁に頭でもぶつけたらしい。
人生最初の壁にぶち当たったようだ。

そうだRよ。これからの人生、何度も壁にぶつかる。
痛くて苦しいだろうがそれでも乗り越えていかねばならぬ。
でも君は赤ちゃんだから僕がだっこしてあげよう。

「R。大丈夫かい?」

Rを持ち上げて顔を覗いてみると

「でへへへ」

笑いおった。この子はわりと打たれ強い
根性を持っているのかも…

というよりも、早く寝て欲しいものである。
真夜中に安っぽいホームドラマを展開してもなあ…。
こんな時間まで赤ちゃんが起きていていいものだろうか。

「今何時!そうね大体ね〜」

そりゃ『勝手にシンドバット』だ。
.

かしましやかまし娘。

娘・R(7ヶ月)は赤ちゃんなのに
夜中起き出してナイトフィーバーしちゃうことがある。

宵っ張りクラブ好きの父の血を引き継いだのかは知らないが
一旦火が付くと布団の上でジタバタゴロゴロして
なかなか眠ってくれない。

この日もRは夜の1時だというのにちょっとした物音が
きっかけで起きてしまい、目もパッチリさえて
なかなか寝ようとしない。

photo
爛々なR。

「Rちゃん!良い子は寝る時間です!」

嫁がそう言っても「あーうー」とか唸ってて
全然聞いちゃいないので

「もうお母さんもお父さんも寝ちゃうよ〜。
 おやすみ!」

明かりを消して僕と嫁はとっとと寝てしまうことにした。

しーん。(沈黙)

しーん。(沈黙)

「ぷしょー」

Rの激しい鼻息が沈黙を破った。

「ぷ…くくっ」

必死で笑いをこらえる僕と嫁。
いかん。寝なければ。

しーん。(沈黙)

しーん。(沈黙)

「ぼうーん」

Rの激しい屁音が部屋中に轟いた。

「ぷ…わっはっはっは!」

まるで修学旅行の旅館での夜のようなノリに
なってきてしまったが笑いを抑えて
それでも僕と嫁は寝ようとする。
もう何があっても動じないぞ、と固く決意しつつ…。

しーん。(沈黙)

しーん。(沈黙)

「がりがりがりがりがりがり!」

わあああ何だ何だ!

たまらずびっくりして飛び起きてみたら、
Rは横を向いて壁を引っ掻いていたのだった。
猫かお前は!

「今度はそう来たか…」

「どうやっても私たちを眠らせない気だわ」

寝た子を起こす、とは正にこの事よ、と僕は焦る。何故ならば
寝た嫁を犯す、ことを密かに目論んでいるんだけどなあ…。

それにはRがまず寝てくれないとなあ…。
.

嫁の本意は尻ません。

僕と嫁と娘・R(7ヶ月)は川の字になって寝ている。
いつも僕・嫁・Rの順だ。

真ん中にいる嫁はいつも横向き、つまりRの方を向いて寝ている。
亭主に背と尻を向けて寝るとは何たることか、
とは言わないけれど寂しい限りである。

ではせめて愛娘の寝顔を見ながら眠ることにしたいと思っても
僕の位置からでは間に嫁がいるからダメである。
かといってRを真ん中に寝させるのは危険である。
僕か嫁が押し潰してしまうかもしれない。

「嫁…お願いがある」

「何よ」

「今日は僕がRの隣に寝たい」

「いいよ」

なんだか無性に寂しくなったので思い切って
嫁に頼み込んでみたらあっさりOKが出た。
嬉しい。今夜の寝床は両手に花の親子ドンブリ。
みんなで手をつないで寝るのだ!

…と思ったら嫁はまた僕に背と尻を向けて寝ている。
意味ないじゃん!Rが横にいようがいまいが
結局僕に背と尻を向けるのか!

「嫁、なんでこっち向かないんだよう」

「あなたのお尻も合わせれば、『お尻合い』よ」

あー…なるほどねえ。

それではわたくしめも、と横を向いて
嫁のお尻に合わせたのだがふと気付いた。

僕たちって知り合いなんかじゃなく
夫婦なんじゃ…。

嫁のお尻と言葉尻が気になって眠れない夜。
.

喜怒哀楽。父籠絡。

娘・R(7ヶ月)がLANケーブルを掴んでいた。
嫁がパソコンから引っこ抜いたものが床に
落ちていたのである。

最近Rはズリズリと自力で移動できるように
なって来て、とにかく何でも触りたがるので
油断できない。

「それは触っちゃダメよ〜ん」

Rの手からケーブルを奪うと

「あーうー。あーうー」

こちらを睨んで低い声を発した。
??何を言いたいのだろうと見つめていると

「Rは怒っているのよ。なんで取り上げちゃうの!って」

横から嫁が説明してくれた。
おお、そうだったのか。これはRの怒りのブーイングだったのか、
と膝をポンと打った。

泣くことは別とすると、Rが最初に見せた感情は
喜びであった。あやすと「きゃはは」と笑う。
そしていつの間にか怒りの表現もできるようになっている。

ひとつずつ感情が身に備わってきていおり
娘の成長ぶりにまた感慨深くなった。
喜び。次に怒り。まさに喜怒哀楽の順。

そうなると次の感情は「哀」だろうか?
僕が会社に出かける時に

「お父さん…行かないで…寂しい」

なんて哀しみの表情を見せ涙をホロリと落とされたりしたら
僕はその日から出社拒否になり家に籠もったまま
Rの下僕になること請け合いである。だって僕は

お化粧なんかはしなくても
私はRにもう夢中。

真珠の涙を浮かべたら
お父ちゃんなんてイチコロよ。

マゾっ子父ちゃんなのである。

しゃらんら。
.

泣きなさい。笑いなさい。ごめんなさい。

夜中や明け方、勿論寝ている訳だが
娘・R(7ヶ月)が泣き出すと僕は

「うるさい!静かにさせろ!」

と言っているらしい。嫁から聞かされて
とても落ち込んでいる。
僕は全然記憶がないのだ。Rが泣こうがわめこうが
朝まで爆睡してるもんだとばかり思っていた。

起きてる時はそんな事言ったことはない。
可愛い娘の泣き声はうるさいとは思わないし
例え思ったとしても口に出すべき事ではない。

寝ている時の僕は、とにかく眠りたい一心の状態なので
無意識に、反射的に言ってしまうのだろう、
としか言いようがない。

サカリがついた時はオメコまっしぐらになるように。
酒が入ると人格が変わるように。
僕の本心ではないのだ。嫁。すまんが聞き流してくれ…。

そう自分に言い聞かせたいところだが
実際のところ胸に手を当てて考えてみると
心の底ではやはりうるさいと思ってるんだろうなあ…

と身勝手な自分を探り当てた気分になった。
それで落ち込んでいる。

Rの名前は僕が大好きな友達、美少女Rちゃんから
取ったものだけれども、僕がRちゃんを恋焦がれる余り寝言で

「Rちゃ〜ん」

と言ったのを嫁に聞かれても

「娘のRのことだよ!」

と言い切ってしまえばトラブル回避で楽〜
などと思っていた。しかし実際はもっと
残酷な寝言を言っていたようだ。

これからも「うるさい」と言ってしまうかもしれないけど
Rよ、気にしないでオクレ。
今の内に泣きたいだけ泣くんだよ。
お父ちゃんなんて泣きたくても泣けないんだからな。

泣いた分だけ抱いてあげよう。

寝言は寝て…からも言えないようである。
.

4月4日:オカマの日の「かなまら祭り」

昨日の日記の続きを書こうと思ったが
書くにつれてだんだん死にたくなってきたので
やめておく。触れたくないこともある、ということで。

今日も休日出勤だったが本当は「かなまら祭り」
というお祭りに行きたかったのである。
どんな祭りかというと

エリザベス神輿
こんな感じ。

これは一緒に行くはずだった友達の
ちあきちゃんが送ってくれた写真である。
言葉を選ばずにストレートに説明すると
「まらの神輿」である。魔羅である。男根である。
ちんこである。イチモツである。

しかしこの「かなまら祭り」は大変に由緒のあるお祭りであり、
川崎にある金山神社で行われる。神社の名前でピンと来る人も
いるだろうが、境内には男根のオブジェがたくさんあり、
祭りの由来は以下の通りである。

『金山神社は鍛冶の神様を祭る神社ですが、江戸時代川崎宿の飯盛女達の願掛けに端を発しこの「かなまら祭り」が行われるようになりました。商売繁盛・子孫繁栄(子授け)・安産・縁結び・夫婦和合のご利益があると云われます。また近年、エイズ除けの祭りとして国際的にも有名になりました。』

引用ページ:かなまら祭り


そして写真の神輿は「エリザベス神輿」という。
亀戸にある女装クラブ「エリザベス会館」の女装の麗人達が
この祭りのために集結し、

「でっかいまーら、かーなまら」

声を張り上げてちんこ神輿、もとい、エリザベス神輿を担いで
街を練り歩くんだそうだ。

僕は半年以上もこの日を楽しみにしていたのである。
奇しくも今年の祭りの日程は4月4日。オカマの日である。
絶対抑えておくべきイベントだったのに。

エリザベス神輿を眺めつつちあきちゃんに

「僕のほうがでかい」

などとうそぶいてセクハラをしつつ、
家に帰ったら自前の「御神体」をご開帳して嫁を襲い、
その勢いで2人目の子供も出来ちゃったりして。

そんな計画を立てていたのに。

結局休日出勤のハメになってしまったし、
嫁とはご開帳するような雰囲気じゃないし
この愛と感動と興奮のスペクタクル(スペルマではない)
「かなまら祭り」は来年までおあずけになってしまった。

もーいーかい。
まーらだよ。
.

久しぶりに怒った。

夜中、家に帰ってもひとり。
嫁と娘・R(7ヶ月)は泊りがけで僕の実家に
行ってしまった。嫁が僕の母に誘われたからである。
母に誘われれば嫁は断れないだろう。

しかし母は僕には一言も言ってこなかった。
どうにも気に入らなかったのだが実際
仕事から帰ってきてヘロヘロだし腹は減ってるし
それなのに家に誰もいないという有様になってみると
めちゃくちゃ腹が立ってきて

母に電話をかけ思いっきり怒りをぶちまけた。

「家長は僕だ。僕にひとこと言うのが筋だろうが」

「わかったよ。今から帰らせるから。母さんも行くから」

「いいよ!Rを夜中に移動させられないだろ!
 それにタクシー代いくらかかると思ってるんだよ!」 

母はオロオロしていたが僕は眠くなったので寝た。
次の日の仕事も早いのだ。

で、今起きた。

…嫁とRが隣で寝ているではないか。
帰ってくるなって言ったのに。

トンボ帰りの女房帰り。
僕もそのまま仕事。
.

実家に帰らせて頂きます。

今宵も0時過ぎに帰宅〜。身も心もボロ切れのようになっても
家にいる娘・R(7ヶ月)の顔を見て嫁の作ってくれたゴハンを
食べれば少しは癒されるものである。が、

「私、明日、栃木(僕の実家)行くから」

「はいいいい?僕は土曜も日曜も仕事だよ?」

「分かってるわよ!それでもあなたのお母さんが
 Rを連れて来いって言ってるの!」

「ひ、日帰りだよね…?」

「泊まるわよ!」

なんということだ。確かに嫁が僕の母から
「今度の土日は栃木においで」と
誘われていることは僕も聞いていた。

僕は休日出勤だから嫁とRだけでも行ってくれば?
とも言った。

しかし本音のところは疲れている僕のことを
考えて断ってくれることを期待していたのに!

「何で今頃言うんだよ。僕が母さんに断り入れてやるのに」

「あなたが断ってもダメよ!行かなかったら
 ずーっと愚痴言われるに決まってるんだから!
 お母さんメチャクチャ張り切ってるのよ!
 Rのためにベビーバス作ったとか言ってるし」

おのれ母。息子より孫を選んだな。しかも僕には
直接何も言ってこないし。気に入らん。

「でも僕、何週間も休んでないのに明日明後日の土日も
 仕事なんだよ。しかも5時起きなんだよ。いつ帰れるかも
 分からないんだよ。ひとりでどうしたらいいんだよ」

「知らないわよ!」

嫁が切れおった。私だって姑に誘われていい迷惑なの!
と言わんばかり。

「…分かったよ。野垂れ死にしちゃうからいいよ」

「…」

嫁は答えなくなった。

嫌な感じに夫婦仲をにギスギスさせる嫁姑問題。
ありふれ過ぎて見向きもしなかったことが
まさか自分の身に降りかかってくるとは。

嫁も母の前ではそんな態度をおくびにも出さずに
ニコニコせざるを得ないんだろうなあ。気の毒に。
Rにも目一杯おめかしさせて母を喜ばせるんだろうなあ。

孫にも衣装。
息子はどうでもいいっしょー。

「実家に帰らせていただきます」

「僕の実家かよ!」

とツッコミたい気分である。
.

酒と涙の4月バカ。

久しぶりに飲みに行く余裕が出来た。
会社の仲間と居酒屋へ。
初めはビールを飲んでいたが飽きてきて
いちいち選ぶのも面倒なのでメニューの
上から順にオーダーすることにした。

店員を呼ぶと、わりとカワイイ女の子が来た。
僕はちょいと気取って注文する。

「シーバスリーガルを…」

「飲み方はいかがなさいますか?」

「ダブルのロックで…」

ふっ。決まった。やがて運ばれてきた
シーバスリーガルを男らしくぐいっと開けて、
次の飲み物を注文することにした。

えーと、メニューの上から順、
シーバスリーガルの次に書いてあるのは…

ビーフィーター。

なんだこりゃ?知らん。まあいいや頼んでしまえ。
と、だいぶ回ってきた酔いの勢いで再びカワイイ
女の子店員を呼び、ちょいと気取って注文する。

「ビーフィーターを…」

「飲み方はいかがなさいますか?」

…しまった。

これも何か飲み方があったのか!
しかしどんな酒だかさっぱり分からん。
何と注文していいのやら。…どうしたらいいだろう。
僕は動揺しながら

「えーと、飲み方はね…」

「はい。いかがしましょう」

「い、一気飲み…」

カワイイ女の子店員は固まってしまった。

猛烈な自己嫌悪は酔いの回りを思いっきり早くさせ
僕はトイレに駆け込みゲロと涙を流しながら
ひとり慟哭したのであった。こんな惨めさは昔どこぞの居酒屋で

「スコッチをすこっち」

と言った時の寒さ以来だ。おろろん。おえっぷ。
.

なめたらあかん〜なめたらあかん〜。

「あなたに謝らなければいけないことがあるの…」

嫁が神妙になって擦り寄ってきた。
…まさか「実家に帰らせていただきます」とか
言うんじゃないだろうな、と思ったら違った。

嫁の手には一冊のマンガ本があった。
昨日僕が読んでそこら辺に置きっぱなしに
していたものだ。

「これ…Rがやっちゃったの」

よく見ると表紙がガビガビになっている。
娘・R(7ヶ月)がぐしゃぐしゃに掴んだり
べろべろ舐めまくってしまったんだそうだ。

「ごめん…私がついウトウトしている隙に
 Rが一生懸命いじってたの」

「あはは、いいよ。Rは本が好きだからな」

僕がRのそばでマンガを読んでいると
いつも興味津々な目で見ている。そして
手を伸ばして掴もうとするのだ。

そういう時に限って人が大量惨殺されるシーンとか
女子中学生が陵辱されるシーンとか
良い子には見せたくないページだったりするので
近づけようとはしないが…。

マンガ一冊がダメになったが落胆はしなかった。
むしろこんな事をするようになったんだなあと
嬉しくなった。

誰もが通る道である。僕だって若かりし頃、
恥ずかしい本に変な汁をかけてしまって
ガビガビに…

って全然違うだろ。
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