美少女を訪ねて300円。

昨日ミゲル君一家と遊びに行った後、嫁と娘・R(8ヶ月)を
家に帰し、僕だけ「ある人」を探しに行った。

ある人、とは僕が今まで出会った女性の中で最高に美しい女の子、
美少女Rちゃんである。美少女Rちゃんとは、

・近所のゲーセンの店員で、僕が話しかけられて友達になった。

・僕は「逆ナン」だと信じて疑わなかったが、後に単に友達が欲しかった
 だけだったことを知らされる。

・友達になってから殆ど毎日会いながらも「文通」も1年半ほど続けた。

・僕は「恋の交換日記」だと信じて疑わなかったが、後に単に「筆まめ」な
 だけだったことを知らされる。

・Rちゃんがゲーセンを辞めてから音信が途絶え途絶えになる。

・僕に娘が産まれ、迷うことなくRちゃんの名前をそのまま付ける。

簡単に書くとこんな感じである。
Rちゃんはよく携帯番号やメールアドレスを変えるくせに
なかなか僕に教えてくれず、今は音信普通である。
去年の年末に会い、娘・Rとの対面を果たしたのが最後だ。
Rちゃんにはずっと一途(?)に片思いを続けている。
僕にとって特別な人なのである。

現在分かっているのはRちゃんが勤めている場所のみ。
また違うゲーセンで働いているのだ。
直接そこに行って本人から現在の連絡先を聞き出すしかない。

でも僕はこのところ仕事で忙殺され全く行く事ができない。
会社を休めないのはまだまだ続くし、行くのは珍しく休みが取れた
今日しかない。

「嫁、R、許しておくれ…」

君達以外の女に心を寄せる事など許されないことだろうけど、
頼む、察してくれ、と嫁に懇願した。

嫁は頷いた。

すまぬ、すまぬ、と謝りつつ僕はRちゃんのいるゲーセンに
向かったのであった。

結果。Rちゃん、いなかった…。

実は嫁に内緒で以前にも何回か来ているのである。
しかし1度たりとも会うことは出来なかった。
ひょっとしたらここも既に辞めているのかもしれない。
そして僕は避けられているのかもしれない。

こうして追いかけるような真似や、娘にその名前を付けてしまった事が
ウザイと思われているのかもしれない。
だから僕に連絡をくれないのだ。

もう2度と会えないのだな、と思った。
いつかはこの時が来るとは思っていたが、嫌なら嫌で
一言言って欲しかったが…。

これからはRちゃんの名前を付けた娘・Rに美少女の面影を重ね、
Rちゃんの分まで愛することにしよう。Rちゃんにあやかって
お前も美少女になるのだあああ!

家に帰ってからRを抱き寄せて猫可愛がりにあやしていると

「なんか、あなたそっくり」

嫁はRに僕の面影しか重ねてないようであった。
それはRが美少女への道を歩む可能性が全くないことを
示しているのであり…。

お父さんを許してくれ…。

やっぱりRちゃんカムバック…。

もう涙で何も見えない…。
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