息子・タク(9ヶ月)が追いかけてくる。

僕がトイレに入って行っても怒涛のハイハイでダバダバと追いかけ、トイレの扉をギイイイ…と開け

「えへへへ」

と無垢な笑顔をこちらに向けるのであった。そんなに僕がナニをしているところが面白いのか。

「タク、せっかく来たんだから連れションするか!」

ここは早期トイレトレーニングのチャンス、と思い誘ってみたのだが、タクはまたダバダバと戻って行ってしまった。やはりまだ自力で立てないのに連れションも何もあったものではない。

その後娘・R(2才)と風呂に入っている時もまた追いかけてきて

「えへへへ」

風呂場の扉を開けてコンニチハ。僕が子供達を風呂に入れる場合、Rとタクをいっぺんに入れるのは大変なので、Rを洗った後、嫁がタクを連れて来てくれるのだが、タクは待ち切れなくて自分で来てしまうのである。

「たっくん、だめよー」

Rが扉をバタンと閉めてもすぐさまタクがまたギイイと開ける。

「だめよー!」

バタン。しかしギイイ。

タクの執拗な攻撃とRの防御が繰り返されていた。まるでのび太としずかちゃんのようである。

「嫁ー。ちょっと、タクを頼む」

もうとっととタクを脱がせて連れて来てもらおう、と嫁を呼び、やがて全裸でやって来たタクは本当に嬉しそうであった。僕に抱かれて湯船に浸かるとすぐ、僕の腹部に

「しょわわわわ」

という生ぬるい水流が。

「タク、君は今放尿しているね…」

ぎゃあああああ。何故さっきのトイレでしてくれなかったのだ。

タクはその後嫁がトイレに入った時も追いかけて、放尿中のトイレを開けておった。部屋から部屋へトイレから風呂へ。タクのハイハイの旅は続く。

これを放尿の旅といいます。


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嫁の実家に来ている。

昨晩はちょうど街のお祭りであったので、娘・R(2才)には赤い甚平を、息子・タク(9ヶ月)には「祭」と書かれた金太郎にハッピを着せて出かけた。

Rには女の子らしく可愛いものを、タクには男らしいものを、という嫁のコンセプトであったが、Rは無難に可愛かった反面、現在角刈りのような頭のタクには過剰効果だったらしく、男らし過ぎてホモっぽくなってしまった。

やがて空には花火がドンドンパンパン。嫁に背負われたタクは目を丸くしていたが、Rは複雑な反応であった。花火は見たいが音が怖いのである。

パラパラと小さな音の時は

「みるー。だっこしてー」

と空を見上げるのであるが、大玉がドカーンと打ち上がると

「こわい、こわい」

と僕の胸に顔を埋めて泣いてしまう。しかしそれでもそーっとおっかなびっくり見上げてみたり。去年は音だけで号泣していたRであったが、今年は怖いけれども見てみたい、という複雑な乙女心を見せていた。

小学4年生ぐらいの時だったろうか、水泳の授業でパンツを下ろしてちんこを見せて回る千尋君という子がいたが(今考えると危険な奴)、女の子たちは建前上「キャー」と目を手で覆って逃げ回る振りをしながら、指の隙間からしっかり見ていた。そんな感じに似ている。違うか。

さて、今この日記は嫁実家のリビングにあるパソコンを借りて書いている。午前5時ならまだ誰も起きていないだろうと目論んだのだが思ったのが甘かった。

書いているうちに時間が過ぎてしまい、嫁父が起きてきてラジオをガンガン鳴らし、隣でラジオ体操を始めたので、気が散ってしょうがないのでここまでとさせていただきます。

ラジオ体操のラジオなんて小学生の夏休み以来、25年ぶりに聞いたわ。

「だんだかだーん。だんだかだーん」

お父さん、「第二」もやるんすか…。


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最近このサイトにネット広告会社から「広告を出しませんか」という売り込みのメールがちらほら来ている。

仕組みはだいたい同じで、以下の通りである。

1.広告会社から売り込みたい商品が送られてくる。

2.僕が商品を使用し、その感想をサイトに書く(好きなように書いて良い)

3.サイト経由でその商品が口コミで広がる。

という目論見らしい。

1度ぐらいやっても面白いのかもしれないが、しかし…と少し考えてみた。よく雑誌の中で、ある商品を紹介する記事があり、やたらと誉める内容ばかり書かれているので違和感を感じると、ページの端っこに「by○○○(その商品の企業)」と書かれていて

「なんだ宣伝記事か。紛らわしい」

というような、記事だか広告だか分かりにくいものがあるが、それのWEBサイト版になるのだろう。それは印象が悪くてイヤだな…と思って内々で聞いてみたらやはり肯定的な意見はなかった。中には

「ウチはサイトごと売ってくれ、ってメールが来た」

という答えもあった。

確かにこのサイトの中で

「はい、ではご紹介する商品は…」

僕が二光お茶の間ショッピングやジャパネットたかたみたいな真似をするのはとても抵抗がある。

ジャパネットはだか
↑これはジャパネットはだか。

数年前は個人サイトに広告を貼ると「この乞食が!」と軽蔑されたものだが、今は猫も杓子もアフィリエイトという感じで以前よりは風当たりが弱くなっているようである。同じく軽蔑されるものとして、僕のサイトにもあるがランキング投票ボタンがある。

僕はどうしてもサイト運営側よりの意見になるが、広告もボタンもコンテンツを閲覧する際、障害にならなければいいのではないかと思う。僕のサイトのメインコンテンツは日記になろうと思うが、ボタンを押さなくても日記は完結している。広告は置いてない。

それでも嫌いだという人もいるだろう。無駄なトラフィックは1バイトたりとも受信したくない、みたいな人。そういった場合は自分が邪魔だと思われる広告やボタンを消す設定をしてみたらどうか。細かく説明はしないが、広告カットの設定が出来るアプリケーションがある。テレビのCMと違い、ネットにおいては受信する側で制御出来るのだから、広告を蛇蠍の如く嫌っている人は勉強してみるのもいいかもしれない。広告嫌いの人なら、自分の設定で消せた時の達成感も味わえるだろう。

僕は以前Proxomirtonというフィルタリングソフトを使って試してみたら、ほぼ全ての広告をカットすることに成功した。広告やボタンはある程度決まったタグとURLで書かれているので、

「こういうタグと、こういうURLが出て来たらカットする」

という設定をすれば消すことが出来る。

しかし冒頭のような宣伝記事は消せない。タグやURLを狙い撃ちすることは出来てもまるまる1つの記事を消すことは出来ないのだ。僕はそういった判断基準で広告記事は書かないことに決めた。日記の中に提灯記事が紛れ込んでしまっては、見る人にとっても信用ならないと思う。

ところが↓の調査によると、「商品やお金がもらえるなら、自分のブログに掲載を依頼された記事を載せてもいいか」、という調査に「いい」と答えた人が94.2%もいるそうである。

このページ

宣伝記事を書いたところで、報酬などだかが知れてるだろう。雀の涙の報酬で媚びた記事を書いても、失うものの方が多いような気がする。だから僕は退かぬ媚びぬ省みぬ。

「今日は『ヨメトヤレール』という商品を使います。これを嫁の○○に××すると、月イチしかまぐわらせてくれない嫁がなんと毎晩求めてきて、今じゃウハウハしっぽりぐっぽり小生の愚息も寝てる暇なし」

などというあやしい宣伝日記を書いていたら、その雀の涙程度の報酬に魂を売られているはずなので、その時はメールで注意して目を覚ましてやって下さい。

宣伝に、雀が三羽止まってた♪(古いなあ)


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娘・R(2才)は自分大好き。

リトミック(お遊戯)教室でも壁にある大きな鏡に映る自分の姿をいちいち眺めながら踊っているのはRぐらいである。そして夜寝る前には必ず僕や嫁が撮影したRの動画を見たいとねだる。

ふたつ前の日記に書いたとおり、朝はアンパンマンのビデオを見たがり、いつまでも見たい見たいとわがままを言いきりがないので、

「じゃあ3つ(の動画ファイル)を見せてあげる。3つ見たらねんねするんだよ」

あらかじめそれ以上は見せぬ、と言ったところRは「うん」と頷いた。Rも何度も見ているので

「えっと、サンタのRちゃんとおじいちゃんちのRちゃんとおばあちゃんちのRちゃん」

どんな動画があるか分かっており、それを見せろとリクエストしてくるのである。この場合はクリスマスにサンタのコスプレしている時のRと、嫁の実家、僕の実家に行った時のRである。きっちり覚えているあたり、2才児の記憶は侮れない。

「じゃあ始めるからね」

そうしてから僕はパソコンに落としておいた動画をクリックするのである。
時々「おしゃぶりメガネっ娘委員長」とか間違ったファイルを開いてしまって大慌てするがそれはご愛嬌である。

「はい、3つ終わったよ」

約束どおり3つの動画を見せ、寝させようとすると

「もっと、みるー」

やはり駄々をこねた。いるもここでごねるのだ。いやだいやだと泣き喚くのだ。

「もうおしまい。はじめに言ったでしょう」

しかし今日は厳しい態度で臨んだところ

「はーい」

わりと素直に寝床に戻ったのであった。しかし今度は嫁に

「ちっちゃいRちゃんみるー」

と、嫁の携帯に入っている、Rが生まれた直後の動画を見せろとせがむのであった。

「お前はどんだけ自分が好きなんだ…」

と僕は半ば呆れてしまうのだが、元々女の子はそういうものなのかもしれない。プリクラがあれだけそこらじゅうにあるのも頷ける。ネット上においても自分の姿を惜しげもなくアップしているギャルの「ホムペ」とかたくさんあるしなあ…。

Rが将来そんなサイトを作ってしまったらどうしよう。そして何かのきっかけでこのサイトを見つけてしまったらどうしよう。僕ら親の赤裸々な情事が…。

「R、お父さんのサイトと相互リンクしようか」

「絶対ヤダ。ていうか閉鎖しろ」

などと言われたりして。


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子供が生まれる前と比べると、嫁との夜の営みが激レアになり、しかも出して入れるだけのワンパターン単純作業になっている。夫婦とは腹を割って話し合える仲であり、股を割ってまぐわえる仲であるのに。

そんな思いをラップにしてみた。

おざなりになった性交渉。
昔はもっとラブラブショー。
コーショーコーショーアサハラコーショー。

いつも横たわっている嫁に、たまには僕の方にもぱっくんちょとかしてくれないだろうか、と頼んでみたら

「グロいからイヤ」

単刀直入に断られた。つまり単刀直入に単刀挿入し、さっさと終わらせろというわけである。

「そんな、子供2人も作っておいて今更グロいとか言われても…」

「だって、タク(9ヶ月)の小さくて可愛いのに慣れちゃったから、あなたのはもう見れないわ」

そんな。順序が逆である。まずウブだった嫁に僕のを充分慣れさせて、あんなことやこんなことをしてタクを作ったのではないか。付き合いは僕の方が長い。モノも僕の方が長い。

それに僕だって娘・R(2才)のおむつを替える度に、天使のような可愛くてまっさらのを見ているのである。しかしRと比べて嫁はグロいだとか黒いだとか凶暴とかアメフラシの背中みたいだとか、中からウツボかなんかが出てきそうなどとは言ってないではないか。思ってるけど。イヤとは思わない。

使い込んだものは好きなのだ。家にある電気釜だって15年も使っているが、年季が入った感じがよい。

結局嫁は何もしてくれなかった。かまってもらえずポツンと取り残されたそれは、廃工場の煙突のように、用無しのままそそり立っていた。

…嫁はスタバが好きである。

バナナフラペチーノを買ってやるから僕のバナナもフェラペチーノしてくれないだろうか。


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朝起きると娘・R(2才)が必ず

「だんす、しよう」

と言うので、バリバリのテクノをかけてやるとクルクルと踊る。その際Rは両手にウチワヲ持つのを忘れない。世が世ならこの子はジュリアナギャルになっていたかもしれない。ロリコン親父の娘はボディコンギャル、とかいって。

その後に

「だんす、おしまい。あんぱんまん、みる」

これも必ずアンパンマンのビデオを見たがるのである。もう結構前からこの習慣が出来てしまっているが、困ったことになかなかRが見るのを止めてくれない。はじめのころは

「パパそろそろ会社に行くからおしまいね」

と言えば「うん」と言う事を聞いてくれたのだが、最近は

「だめー!みるー!みるー!」

ごねるわ大声で泣き叫ぶわ、わがままになってきたのである。遅めの反抗期が来たのであろうか。

「だめ、もうおしまい。パパは会社に行くの」

「ギャアアアアア!プギャアアアア!」

「…しょうがないな、あとちょっとだけよーん」

あまりに大声で泣くので引き続き見させてやろうとすると

「甘い。あなたは甘い」

冷徹な嫁に言われてしまった。

「甘いかな、やっぱ」

「男親は甘いと言うけれど、本当だね」

嫁はというと、Rがどんなに涙と鼻水を駄々漏れにして泣いていても

「すごいねー。もっと泣きなさい」

全く動じない。確かに僕は子供に接するというよりはわがままな恋人の相手をするような感覚でいたかもしれない。だってだってだって、だって男にとって長女とは最大の恋人ナンダモン。

僕もわがままを突っぱねてアンパンマンのビデオを強引に終わらせて会社に行くこともあるが、そうするとRが拗ねて「いってらっしゃーい」と言ってくれないのである。それが寂しい。

なんだか本当にタカビー女(死語)をいかにゲットするか、みたいな感じになってきてしまった。娘との付き合いと、いかに好きな女の子の気を引くか、という駆け引きというのは相通じるものがあるかもしれない。

どちらも振り向いてはもらえないことが多いのが悲しいところではある。いいのさ、報われない恋には慣れているのさ…。

実はこの日記もRにアンパンマンを見せながら書いているので、いまいちまとまらないのであった。おしまい。


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時事ネタとしては既に出遅れてしまった感があるが、日曜日は土用の丑の日であった。

おなじみの鰻が食卓に上ったが、嫁が鰻の他にも

「しじみ汁飲む?土用しじみ」

「お餅食べる?土用餅」

などを勧めてきたのであるが、僕はどちらも初耳であった。おらの田舎ではそんなもん食わなかったから知らねーべよ。恐るべし土用一族。

恐らくどこかの地方で残っている風習をスーパーやコンビニが目を付けて全国展開し始めたのだろう。僕は日本の風習・民俗に触れるのは趣があって好きである。

ただ最近では節分における恵方巻きが、ルーツである関西以外の全国にも大々的に売り出されて広まったが、うるさいほどに宣伝し、コンビニのバイトの兄ちゃんまでも「いかがっすかどうっすか」と声を張り上げているので

「これを全国的に広めて売り上げアップ!」

という流通業界の必死の血眼っぷりがどうしても映ってしまうので大変興醒めである。おそらくこの土用しじみも土用餅もそういう狙いなんだろうなあと思うとイマイチ食指が動かなかった。ていうか貝の味噌汁苦手なの。でも餅は食べた。美味かった。来年も嫁に買わせよう。

もうひとつ興醒めなことがあった。土用の丑の日に「土用一族」を食すことは、精をつけることが目的である。しかし元々僕は持て余し気味だし、

「どうせ嫁はやらせてくれないんだから、精をつけてもしょうがないじゃん…」

このことであった。

我が家のうなぎの寝床において、いくら桃色遊戯に誘っても、まわしに手を触れさせない朝青龍の如く僕の手をはねのける嫁は、うなぎを捕まえるよりも難しい。そんな状況でやれうなぎだのしじみだの餅だの食ってしまったら、無駄に湧き出でる精力はどこに吐き出せばいいのか。まいっちんぐ学園か?亀頭戦士ガンナメか?愛撫ドアか?桂3Pか?エロティティドコモか?(いずれも風俗店名)

「土用の丑の日にはうなぎを食べよう」などと言い出した平賀源内が憎い。このエレキテルめ!

と悪態を付きながら、夜中になったら予想通り精が付きまくってしまったので、どうすんだよコレ…と、寝床に入った。ところが予想に反して、ダメ元で嫁に近付いたら…まあ何と言いますか、愛の摩擦電気エロキテルが発生したと言いますか、なんだか奇跡的にウッフンポテチン。

僕は間違っていた。源内先生ごめんなさい。そしてありがとう。エレキテルがなければパソコンも動きませんものね…。

インテルエレキテル。


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小さい子供がいる我々は、背後に気を付けなければならない。

朝、僕と嫁がパジャマ姿のまま、パソコンの画面を眺めていた。

僕は椅子に座り、嫁は立ったままデジカメで撮った息子・タク(9ヶ月)の画像をあれこれ選んでいたのである。どうやら嫁がまたタクの写真を「ひよこクラブ」に投稿して読者モデルとさせたいらしく、ムラムラとした親馬鹿野望を丸出しにしていた。

「あうー。あうー」

その野望を一身に受けたタクがバタバタとハイハイをして嫁の背後を取り、掴まり立ちをした。オレにも見せろと言わんばかりの食らい付き。しかし嫁も童貞中学生がエロ画像を眺めるぐらい食らい付きでそれには動じず、相変わらず写真の選定をしていた。

「ぎゃあああああ」

突然嫁が悲鳴を上げた。

「なんだ、どうした」

振り返ってみると、なんとタクが嫁のパジャマズボンをずり下ろしておった。あられな嫁の下着姿が…。

「タク、何すんのおー」

「あうー!」

嫁のズボンを振り回し、勝ち誇ったかのようなタクの雄叫び。

「タク、でかした!後は父に任せろ!ああ、お父ちゃんはもう…」

ついムラムラしてしまったので、嫁のパンツをずり下げようとしたしたところ

「バカー!」

これは嫁に阻止されてしまった。タクはその後、

「ぎゃあああ、タク、またなのー?」

夜にも再びパジャマ姿になった嫁にもう一度ズボン下ろしを敢行し、そのスキルがマグレでないことを証明して見せた。

「親父、今がチャンスだぜ」

とでも言いたげな顔でこちらを見、その通りムラムラしてしまうのだけど、でも君のママはあまりさせてくれないからあんまりやらないでね。

ズボン下ろしの技術を身につけたタク。見事である。もう父から教えることは何もない…。

いや、もうひとつあった。

ズボン下ろしの次は筆下ろしである。


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「いやああああ」

朝から嫁の声が轟いた。いやああんばかあん、ええか、ここがええのんか。どんなことをして欲しいんだ、言うれみいほれほれ、と朝からいかがわしい行為をしていたわけではなく、

「あ、今日は資源ゴミの日だった!空き缶出し忘れたあああ」

ということであった。成る程、外からはガラガラと空き缶を処理する音が聞こえている。

「今から走っていけば間に合わなくない?」

「無理よー。駄目よー。はああああ、なんか1日の初っ端から出鼻をくじかれたわ。超ブルーだわ」

僕にはその落ち込みがイマイチ共感できなかったが、主婦にとってゴミ出しの日を忘れることはそれほど屈辱なのであろうか。何年も家にゴミを溜めて警察に通報された人もいるし、別にいいではないか。

しかし今日は嫁が楽しみにしている日でもあった。

「今日は盆ダンスの日よー!」

町内会の盆踊りの日なのである。これも僕には嫁の異様な盛り上がりがイマイチ理解できなかった。町内会のイベントなので、公園に櫓を立てて輪になって踊る程度で、取り立ててお楽しみは、というと、毎年「ボンマスター」と呼ばれる、ロボットダンスのようにカクカクとした踊りを浴衣を汗だくにして最初から最後まで踊りまくっている変な人がいるのと、町内会の皆様が出す屋台のヤキソバやフランクフルトが150円とか100円という安さの上に美味い、ぐらいなのだけれども。

確認のために近所の町内会の掲示板を見てみたら、その盆踊りのチラシの上には

「悪天候のため来週に延期」

どーんと修正書きがされていて、

「あああああ…」

またもや嫁の落ち込みようは尋常でなかった。

「ま、昼飯は美味いラーメンでも食べようよ」

午後、池袋に出向いてお目当てのラーメン屋に向かった。しかしここでも悲劇が。

「閉店しました。ありがとうございました」

無情な告知が1枚ぺたしと貼られており、今日の嫁は「ついてない」の一言に尽きた…とか言って同情していたら、僕は

「あ、財布忘れた」

「何やってんのもう!」

落胆している嫁の神経を逆撫でしていたようで、資源ゴミの日は忘れても、「燃えるゴミの日」「燃えないゴミの日」と並んで「使えないゴミ男の日」などがあったら速攻朝イチで出されそうな僕であった。


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夜、仕事から帰ってきて間もなく、嫁と子供達はとっとと寝てしまったのでひとり残された僕は、部屋の中でかすかにウィイイインと動くモーター音に気付いた。

まさか嫁がいけないおもちゃを使って電源切り忘れ!…とか。いや、それはありえない。生身の本物が毎日うねっているにもかかわらず、

「めんどいからいい」

頑なに拒否しているので、メカに頼る必要がない。すると何か…と思ったら暗い部屋の中にでビデオデッキの画面が光っており、デジタルカウンターが回っていたのであった。

ウチはテレビを見ることがあまりない。ほとんど夜のニュースと子供のための幼児番組だけである。ビデオ録画なんてことは更に稀なので珍しく思った。

「一体何を録画しているだろうか…」

嫁はキムタクが好きなので、彼が出ている番組でもあるのだろう。その程度に思った。嫁のキムタクオタクにも参ったものである。略してタクタク。このタクタクが!磔磔が!そりゃ京都のライブハウスだ。キムタクタクとか発音してみると、金正日の隠し子のような語感である。

新聞のテレビ番組表で確かめてやろうと思ったが、なんだかその行動がキモいと思われ、

「恐怖!録画番組を逐一チェックするストーカー夫」

みたいな感じで女性セブンあたりに書かれたら嫌なのでそのまま放っておき、翌朝起きてから聞いてみた。

「昨日何を録画していたの?」

「アニメ」

なんだ。ただのオタクかと思ったら

「ハウルの城。声優がキムタク」

やっぱりな!予想に違わないこのタクタクめ!声だけでもいいのであろうか。であれば僕が真似してやってもいい。簡単である。ヘリウムを吸った後のような声で

「工藤静香れーす」

あ、間違えた。これは嫁の方だった。

ともかく声だけでもいいというのなら、キムタクの声色を真似して嫁に夜迫ってみれば、性交の成功率も増すのであろうか。SMAPの歌でも歌って誘ってみるか。

世界にひとつだけのマーラ。


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朝、仕事に行こうとすると、家の前で嫁父とバッタリ会った。

「よっ!」

「あ、今日はよろしくお願いします」

昼間出かける用事がある嫁が呼んだのである。娘・R(2才)と息子・タク(9ヶ月)の子守をお願いしたのであった。

夜、帰ってから

「お父さんどうだった?」

と嫁に聞くと

「じいちゃん疲れた!って言って帰って行ったよ」

どうやらRとタクが遊んで遊んでとなつきまくったらしい。

「おじいちゃんと、とんねる、したの。ぱぱもあそぼー」

嫁父が発案したらしい「トンネル遊び」に僕も付き合わされることとなった。トンネルと言っても要は掛け布団の中に潜って出る、という遊びなのだが。

「ぱぱ、ふとん、入るの、よーい、すたーと」

Rとわしゃわしゃと布団に潜ってぶはー、と出るまでの競争。これを何度も繰り返させられる。嫁父はこんなことをやっていたのか?孫と布団をかけて遊ぶ…。じっちゃんの名にかけて、じゃなくて布団かけて。なんつって。こりゃ嫁父も音を上げるわけだ。そのうち布団の中でRとじゃれ合った。

「あうー。あうー」

そのうちタクも参加したいのか、うなり声を上げていたので、布団をめくり上げて

「タクも布団の中に入るか?」

「たっくん、おいでー」

と誘い入れようとしたが、こちらをじっと見つめただけで決して入って来ようとはしなかった。掛け布団をかぶっている僕らを見て

「なにこのバカな父と姉は」

と呆れられてしまったのだろうか。確かにマヌケな姿かもしれない…。しかし布団の中で女の子とイチャイチャするのなんて何年ぶりだろう。遥か昔に嫁と行なうみだらな行為の前後にふざけ合って夜伽話をしたもんだが、現在はみだらな行為自体ごく稀だし…。

エロス真っ盛りだった桃色遊戯黄金時代を懐かしむことが出来たトンネル遊び。嫁父に多少感謝した。

とんねるずのじいちゃんのおかげです。


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雨が降り続く中、子供達を家の中に閉じ込めておくのも可愛そうだと思い、四谷三丁目にあるアンパンマンショップに行った。

ここはその名の通りアンパンマンのグッズ専門店で、子供達がおもちゃで遊べるスペースもある。それに賃貸アパートやマンションを探すのにもうってつけである、ってそれはアパマンショップじゃボケ!

親の僕や嫁としてはピカチュウの方が好きなのだが、親の意に反して娘・R(2才)はアンパンマンが大好きで、ここなら屋内でも充分楽しめるのではないかと思ったのである。

話はそれるが、ネットでアンパンマンショップを調べていたところ、思わず涙が出てしまった話を見つけたのでリンクしておく。ショップのスタッフとアンパンマン作者の暖かい心遣いが伝わってくるのである→こちら

店の中に入ってみると、なるほど、アンパンマンのグッズと子供達とその親が店から溢れ出そうなぐらい賑わっていた。八重洲にあったポケモンショップだと、さすがに海外でも人気があるせいか、日本人より

「Oh!ポッキモーン!」

などという「うちのワイフが言ったのさ」みたいなアメリカンジョークが始まりそうな英語が飛び交っていたが、何故かここは河内弁のダミ声おばちゃんの声が轟いていた。それはともかくRは目を輝かせてアンパンマンのおもちゃで遊びまくり、

「あっ。ぱぱ、みてみてー。これ、おうちでみたよー」

流れているアンパンマンのビデオを、家で見たのと一緒だ、と喜んだりしてはしゃいでいた。そして息子・タク(9ヶ月)はというと…

「あ、また寝ちゃってる」

電車の中でははしゃいでいたのに、肝心な時に大仏のようなありがたい顔をして深い眠りに付いてしまった。昨日の公園で遊んだ時もそうだったが、一番おいしい時に寝てしまう。Rの生活サイクルに合わせて行動しているので、どうしてもそうなる。かわいそうな息子。

「Rちゃん、傘を買ってあげよう。どんな色が好き?」

まだR専用の傘は買ったことがなかったので、コレを今日の買い物にしようと思ったのだ。色とりどりの傘の中から好きな色を選ばせた。

「えーと、あお」

「えー。青?Rちゃんの長靴は黄色だから、傘も黄色の方がいいんじゃないかなー」

「じゃあ最初から聞くなよ!」

嫁のツッコミが入った。うるさいRには青より黄色が似合いそうなんじゃー。

買い物を終えて駅に向かうと

「うー。うー」

タクが目を覚ました。

「ごめんよータク。もうお楽しみは終わってしまったんだよ」

つくづくかわいそうな息子。アンパンマンの必殺技はアンパンチとアンキックしかない。ジャイアント馬場並みのレパートリーの乏しさである。それぐらいかわいそうである。公園やアンパンマンショップに行っても、タクの記憶には電車に乗ったことしか残らないだろう。

電車から降りて駅を出ると、雨はまだ降っていた。

「あめ、ふってるね!」

と嬉しそうなR。

「うん、降ってるね」

「Rちゃん、かさ、さすの」

ここぞとばかりに買ったばかりのアンパンマン傘を出させて、得意気に傘を差しながら歩いていくのであった。

アンパンマン娘はテンシンランマン。


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子供達の水着を物色した後、近くの大きな公園に行った僕ら。

そこには人工の川がちょろちょろと流れており、

「暑いからいっちょ海に行って遊ばせたいのだが、この天気じゃなー」

と迷っていたので、水遊びをさせるにはうってつけであった。同じことを考える人達は沢山いたようで、すっぽんぽんで遊ぶ子供とその親がわんさかおり、さながらガンジス川のようになっていた。

本当は7月ごろに沖縄の海にでも行こう、と嫁が計画を立てて盛り上がっていたのだが、なんかめんどくなってしまったのと

「もうちょっと子供達が物心付いて、記憶にしっかり残る年頃になってからにしよう!」

という腹黒い親心のために当面延期することにしたのである。今では

「海?お台場あたりでいいっしょ」

嫁のモチベーションは低下している。ちなみに僕がソロ活動で行う、なんとかベーションの頻度は低下していない。

「ま、すまんね、こんなところで…」

息子・タク(9ヶ月)はベビーカーの中で爆睡してしまったので、娘・R(2才)をおむついっちょうにして川辺に近付けてみた。今までも何度か海であるとか川であるとかでRを遊ばせようとしたことがあったが、Rは怖がりでなかなか水辺に近寄ろうとしない。僕が手を引いてようやくソロリソロリと入っていく、という按配なのだ。

一方でタクはわりと命知らずの特攻(ぶっこみ)野郎なので、何も考えずじゃぶじゃぶ入って行きそうなので、逆に押さえておかないと危ないぐらいの感じなのだが。

「どうだ、R。ひとりでお水の中に入っていけるかい?」

Rの顔色を窺っていると、いくらか怯えた表情に見えた。しかし今日は違った。きっと前を見て、僕が手を繋いでいなくても自分からちゃぷちゃぷと川に入って行くではないか。

「ぱぱ、みてみて~」

自分でも嬉しかったのか、Rはひとりでできたことを僕にアピールする。

「ああ、またひとつ成長したね…」

僕の涙腺が熱くなった。Rも勇気を以って一大決心をしたのであろう。この人工の川はRにとってのルビコン川。

すなわち、賽は投げられた。

一方で男女問わずお子様が裸で遊びまくるこの川は僕にとってはロリコン川。いや、さすがに年齢がひとケタのお子様にはみだらな気持ちは起きないが、Rをデジカメで撮りながらも

「いえ、僕は自分の娘だけを撮ってますので。お宅様のご令嬢を盗撮しているわけではございませんので」

と、他の親御様方の視線を気にしつつ、心の中でいちいち言い訳してしまうのは、やはり僕に後ろめたい心があるからなのだろうか。

Rを30分ほど遊ばせた後、帰ることにした。駅に向かう道すがら、ハーゲンダッツの店が見えてきた時、嫁が

「ううう…アイス…アイス…」

歩きながらボソボソ呟き始めた。嫁のアイス中毒が発動したようだ。

「ちょっと、Rに『アイス』なんて単語が聞こえたら絶対『食べる!』って言ってきかないぞ」

僕がヒソヒソと嫁に耳打ちしたのだが、

「…まあ、いいか」

結局買ってしまった。嫁のハーゲンダッツ好きについては僕は諦めている。

すなわち、匙は投げられた。


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そろそろ子供達の水着を買いに行きたい、と嫁が言っていた。

息子・タク(9ヶ月)はまだ1着もないし、娘・R(2才)は、今ある水着がそろそろ小さくなってきたので、新しいのを買おうということに。

「どうする?あなたも行く?」

と嫁が言うので

「行く!Rの水着は僕が決める!!」

愛娘はオレ色に染めるのだ。成長して父など相手にされなくなるまでは、僕の視線が釘付けになるような僕好みの水着を思う存分着せるのだ。

「じゃあ池袋の東武とか西武で探そう」

と気合を入れて行く準備をしたところ、

「子供の水着にデパートに行くことないの!高過ぎるよ」

嫁の許可が下りなかったので、庶民的なショッピングセンターに行くことになった。

タクの水着はあっさり見つかった。何種類かある中、どれにしようか迷っていたところ、Rが

「これ、あおのみじゅぎね、これ、かわいいね」

などと一丁前に品定めしていたので

「タクの水着はどれがいい?」

「こっちー」

タクの水着は姉が選んだものを買うことになった。ところがRの水着がなかなか見つからぬ。何故かRに合うサイズのものが殆どなく、店内をさまよえるオランダ人と化していたところ

「あ、NIKIHOUSE(仮名)の店があるよ。見てみよう」

と嫁に言ったところ

「た、高いよ。やめようよ」

大いに恐れを抱いていたのだが、なに大丈夫、林○須美も着ていたのだからと入っていったところ、さすがブランド物、可愛い品揃えがあった。しかし値札を見てみて仰天した。

「こ、こんなに高いの?」

「だから言ったでしょうよ」

年に何度も着ず、しかも来年は着れるかどうかも分からない子供の水着に出せる値段とは思えなかった。これはRに可愛い水着を着させないための小泉内閣格差社会の陰謀に違いない。

もう帰ろうかと諦めかけていたところ、インポート物を扱っている店があった。

「あ、コレ可愛い」

嫁が手に取った南蛮渡来の水着は確かにRに似合いそうなものであった。

「よし、Rのサイズのやつ探そうぜ」

…と棚を漁ったのだが…ない。店員を捕まえてみたのだが

「すいません、在庫切れです」

よりによってRのサイズだけがない。なんということだ。これはRに可愛い水着を着させないための米軍の陰謀に違いない。

「…もういいや。しばらくは今の水着でいいよ」

嫁も僕も諦めて帰ることにしたのであった。Rをオレ色に染められなかったあああああ。

水着だけに、ミズギワ立った買い物をしたかったのになあ。


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親に似て髪の毛が多い娘・R(2才)と息子・タク(9ヶ月)。

9ヶ月の乳児とは思えない程のモッサリヘアーだったタクは、暑くなってきたので嫁の手により角刈りにされてしまい、深夜の練馬区光が丘の某スーパー銭湯に多数出没するゲイの皆様のような髪型になってしまったが、Rは女の子でありそうするわけにはいかない。

嫁が色々いじって様々な髪型にするのだけれども、今日の出来映えはこんなんであり、

サザエさんあたま
「プッ。サザエさんみたい」

嫁が自分でウケていた。自分の手でやってそりゃないだろ!、思いつつも僕も笑ってしまったのであるが。

夕方、嫁から「コーラ2リットルのペットボトルが168円」というお得情報を聞き、スーパーに行くことにした。

「Rちゃんもいくー」

Rがどうしても僕に付いて行きたいと言う。僕に拒否できる理由があろうか。可愛い可愛い愛娘。行く時は一緒よ。僕達一心同体少女隊。暮れなずむ街をRの手を引いて歩く。

「まっくろに、なっちゃったね」

とRが言うので、さては色素沈着した僕の乳首のことを言っているのかとドキっとしたが、空が暗くなってしまった、と言いたかったようだ。

「あ、ああ、そうだね」

あまり遅い時間帯にRを外に連れて行くことはないので、珍しいのだろうと思った。程なくスーパーに辿り着いて、お得コーラといくつかのモノをゲットして、レジに並んだ。レジのお姉さんがピポピポやっている間にRと話していると

「Rちゃんはスーパー好きなの?」

「そうです」

「明日はパパと電車に乗るんだよね」

「そうです」

敬語なんて教えてないのに、いつの間にか覚えたらしい「そうです」を連呼していたため、

「サザエさんみたいな頭なのに、タラちゃんみたいな喋り方だね」

と言ったところ、レジのお姉さんがプッと笑っていた。

「あ、聞こえちゃった?」

「は、はい…、あの、○○○円になります」

「はいはい。えーと…あれ?」

買い物しようと街まで、出掛けたら、財布を、忘れて…。

すまんR。僕がサザエさんだった。


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夕方、児童館の夏祭りがあるというので嫁と子供達を連れて行って来た。

屋上が会場になっていたので上がってみると、我が街の風景を見下ろすことが出来た。あまり高いところから我が街の姿を見たことがなかったので、しばし魅入られてしまった。

なんと汚い街並みだろう。しかしそれは擦り切れるほど何度も読んで、手垢まみれになった本のような汚さである。愛着のある汚さだ。僕はこの街で何度笑ったことだろう。何度大好きだったあの子と一緒に歩いたことだろう。何度泣いたことだろう。何度酔っ払ってゲロを吐いたことだろう。何度野グソをしたことだろう。いや、うんこはしていない。

「あっ虹だ」

嫁が突如叫んだので見上げると

虹
「ホントだ。R(2才の娘)、タク(9ヶ月の息子)、見てみろー」

「うわー、きれいねー」

Rはおそらく生まれて初めて見るであろう虹に見惚れていた。

「ぱぱ、にじ、ふたつ、あるよ!」

Rが空を指差して言うので良く見ると

虹
なるほど、外側にもう1本あった。

「凄いね。よく分かったなあ」

澄んだ瞳で見ているRはとても純粋無垢な姿に映り、そのまま虹に駆け上って行けそうなぐらい、虹と同様のメルヘンで儚げな存在に思えた。

Rよタクよ。お前達の人生はどんな色にでも輝ける可能性を秘めている。あの虹のように7色に輝くことも出来るのだ。でもRはアレかな。いずれ

「あなた色に染まります」

とか言って白無垢のウェディングドレスに身を包んでお嫁にいってしまうのかな。誰だその新郎は。ぶっ殺してやる。

ともかくあの虹をよく見ておくんだよ…。

と言い聞かせようと思ったら、Rはもう虹なんかよりお祭りで貰ったポップコーンを一心不乱に食っているし、タクは屋上のフェンスに掴まり立ちして

タク
「夕日が目にしみるぜ」

とでも言いそうな感じでダンディに気取ってるし、

タク
その後は何故か正座してるし。正座してる赤ん坊なんて初めて見た。

あのー。タクよ。屋上の床、コンクリですよ?硬くないですか?痛くないですか?それより僕と虹見ませんか?痔になっても知りませんよ?

虹ーはボラギノール。


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「ぴよちゃん教室」という、幼稚園に入る前の年齢の子供が対象の、幼稚園のプレ教室みたいなものに娘・R(2才)を通わせている。

平日しか行われないので嫁が連れて行っているのだが、僕も引率してみたいものである。Rは教室に行く日の朝には

「Rちゃん、きょうは、ぴよちゃん行くの!」

と言ったり

「にこにこ、げんきな、ぴよちゃんきょおしつぅぅぅぅー」

テーマソングらしきものを歌っているので、楽しいようだ。

「ただひとつ、最近問題があってね…」

そろそろ夏の風物詩として出て来そうな稲川淳二の会談の語り口のように、嫁が重い口調で話し始めた。

「Rにやたらとまとわり付いてくる子がいるの。その幼稚園の年少の女の子らしいんだけど」

「すわ、いじめか」

「違う違う。ぴよちゃん教室が終わる頃がちょうど年少組みも休み時間か何からしくて、出て来て喋るわけでもなく笑うわけでもなく、ただずーっとRの手を握ってたりお腹をなでたりしてるのよ」

「いっしょに遊ぼう、とか、そういうことはしないの?」

「しない。ただそれだけ。でもずっと触りっぱなし」

「…おっかねえええ」

なにその幼女ストーカー。Rはただただ固まってしまって何も抵抗が出来ないのだという。僕相手だとちゃんと嫌なことは「いや」「だめ」と言えるどころかやれ馬になれ、やれ象になれ、やれ豚になれだの命令し、お前は醜い雄豚だこの家畜め家畜め、ああ女王様何をなさいますもっと酷くいたぶって下さいませと、僕もああ蝶になるああ花になる、もうどうにも止まらないのだが、家族以外が相手だと本当にシャイなのである。

「今日なんか幼稚園に行ったらすぐ、教室の窓からじーっと見つめてるし」

「…おっかねえええ」

これと同じ行為をもし僕がやったとしたら、速攻でパトカー5台ぐらいとチャリマツが20人ぐらい来そうである。

「ぴよちゃん教室が終わった後はみんな園庭で遊んでるんだけど、Rはその女の子が来るからすぐ『かえる』って言うのよ…」

「なんとか避けられないのか?」

「私がRの側にいても寄ってくるし、暴力振るうわけじゃないから無下には…」

「でもなんでよりによってRが狙われるんだろう」

「そりゃやっぱり可愛いからでしょう」

「そうだよねーあはは」

「可愛いもんねーわはは」

ストーカー対策に何の役にも立たないオヤバカーふたり。

もし僕がその場に居合わせることが出来れば

「みんなで内緒でおじちゃんといいことして遊ぼうか」

と物陰に誘い込み

「ほーら、見てごらん!おじちゃん耳が動くんだよ。凄いだろう。あとコレ!こんな長い鼻毛、ありえなくない?」

などと心を込めて数々の禁断の遊びをしてあげれば二度と近付かなくなるだろう。

しかしそんなことをしたらやはりパトカーが15台ぐらい来そうな挙句、来年Rがこの幼稚園に入園出来ない恐れがあるので、やはりRがひとこと「やめて」と言えるようになるのが一番良いのだけれど。

禁断の遊び…幼稚園だけに、禁断ガーテン。なんつって。

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泉下の鬼が地獄の業火を焚きまくってるんじゃないかというぐらい暑かった日の夜、そろそろ娘・R(2才)と息子・タク(9ヶ月)をプールで遊ばせたいねえ、という話を嫁としていた。

「Rがオムツを卒業していれば、小学校のプール開放日を利用できるのに」

と嫁。

「でもRには小学校のプールは深過ぎやしないかね」

と僕。

「低学年用のプールだったら大丈夫よ」

「は?低学年用?なにそれ?」

「だから、小学校には低学年用と普通のプールが2つあるでしょうよ」

「僕の田舎(栃木)じゃそんなプールなかったぞ」

「えー普通あるよ。私のところ(東京西部)とか、他の地区の学校でもあったし」

「うそだあ!ひとつしかなかったぞ!」

「栃木の学校なんて敷地が広いだろうから作れそうなのになあ」

「栃木は土地よりプールのほうが高いんだよ!」

やーい田舎もん、という嫁の嘲りが語句から読み取れ、なんだかムカついてきた。

「まあ結局は『ちゃぷちゃぷ池』(仮称:本当の名前を伏せている理由は後ほど…)に連れて行くんだけど」

「ああ、あそこね」

『ちゃぷちゃぷ池』とは、とある公園内に設置されている幼児用のプールである。水深が大人のくるぶしぐらいまでしかない。無料であり、去年もRをよく連れて行った。今年はタクもプールデビューとなろう。

「今年はいつオープンするのかなってチイちゃんママ(嫁のママ友)と話してたのよ。私がネットで『ちゃぷちゃぷ池」で検索してみるって言ったんだけど」

「見つかった?」

「検索で出てきた一番上のサイトをクリックしてみたら『エキスパートモード』ってところでね…」

どこかで聞いたようなサイトである…っておい。ここではないか。嫁は勿論ここのことは知っている。知っててトボけているのである。但しもう長いこと見ていないと思われる。だから嫁の口から久しぶりにこのサイト名を聞いて、金玉が口から逆流しそうになった。確かに去年の日記でちゃぷちゃぷ池のことを書いたのだが、そんな一番上に持って来なくてもいいじゃないかよう…。

「へ、へえ…そんなサイトがあるんだ…」

僕も脂汗を流しつつ白々しくトボけるしかないではないか。

「そこ見てみたんだけどさ、『Rをちゃぷちゃぷ池に連れて行った』とかしか書いてなくて、役に立たなかったよ」

「ふうん…、そ、そんなこと書いてる人がいるんだねえ…」

「チイちゃんママもネットで調べるかもしれないって言ってるの!あの人、ネットで買い物とかしてるから、わりとネット慣れしてるはずなのよ!あなたのサイトに来ちゃうかもしれない!」

「ギャアアアアア!」

もしチイちゃんママが辿り着き、Rやタクの写真を見たら一発でバレる。普段嫁がやらしてくれないとか、いらんことを書いているのを読まれるわけにはいかない。

それだけではない。嫁は既に見てしまったということは、ちょっと前嫁が美容院に行って髪型を変えたのを見て「落ち武者」とか書いてしまったが、それも読まれてしまった可能性がある。検索でヒットした日記だけ見て引き返したことを願うばかりだ。

ともかくこの話を断ち切らなければ…そして「ちゃぷちゃぷ池」の単語をこのサイトから消さなければ…僕は遅い夕飯を食うために台所に行く、という態を装って嫁からツ…と離れた。

「今日は暑くて台所に立ってられなかったから手抜きです」

「ああそう」

手抜きでもテコキでもどうでもいい。今は話題がそれるだけでいい。

「あなた、落ち武者って何」

「ギャアアアアア!」

完。


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毎朝仕事に行く時、嫁が弁当を作ってくれるようになった。

弁当が出来上がると、娘・R(2才)が弁当箱を運んで

「ぱぱ、おべぇんと、どうじょー!!」

と僕のカバンに入れてくれる。急いでいて僕が自分で持って行こうとすると、

「だめ!Rちゃんがするの!」

と怒ってしまうのである。弁当運び係を自認しているのだ。そして嫁の言うところによると、僕が会社に行った後でも

「ぱぱ、おべぇんと、たべてるかなー?」

と窓から空を見上げて心配しているという。まるで世話焼き女房のようである。しかしRはどうも僕が会社に行くのは仕事をしに行くのではなく、弁当を食べに行くためだ、と思ってしまっているようである。今朝も

「じゃあR、パパ会社に行くよー」

と言うと

「Rちゃんは、今日は、公園であそぶの!ぱぱは かいしゃに、おべぇんと、たべにいくのね!」

なんてことを言われてしまった。弁当を食べるだけで給料をもらえたらどれだけ楽か。いずれそれに近い状態になってしまう可能性は充分あるが。リストラされて、会社に行くフリをして公園で弁当だけ食べて帰ってくるとか。

そんなことを考えると、弁当の味もいつもより心持ち塩辛かったような。

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タク
息子・タク(9ヶ月)が、新たなアビリティーを習得した。「拍手」である。

「みてみて~。たっくん、ぱちぱちしてる~」

娘・R(2才)もその姿が目新しいらしく、注目している。実はこれをタクに教えたのはRではないかと思われる。Rはよく歌を歌ったり踊りを踊ったりするのだが、

「ぱぱ、すわって~」

僕を強制的に観客にさせるのである。Rの正面で正座して見ていないとRは怒る。そして歌や踊りが終わると

「ぱちぱち?」

拍手を強制させるのである。ジャイアンリサイタル状態。タクはその僕の姿を見て覚えたのではないだろうか。幸か不幸か拍手を覚えてしまったばかりに、今は僕の隣にタクも座らされるようになった。

姉を見てポムポムと手を打つタクの姿を見て、僕は「はて…」と思い、やがて閃いたことを嫁に言った。

「タクの拍手する姿って誰かに似てると思ってたんだよね。やっと分かった」

「誰よ」

金正日
「北の将軍様」

「ひどい!」

私の可愛いタクちゃんをそんな風に言うなんて、と非難された。だって、最近短くした髪だとか、垂れそうなほっぺとか、のっそり手を打つ仕草とかが似ていて、つい…。

その夜、今度は嫁がタクをまじまじと見つめて言った。

「タクの胸元ってすごいよね。谷間が出来てる」

「お前よりはある。確実に」

「なんかこう、肉厚感があるというか、色気があるというか、まるで…」

「まるで?」

「瀬川暎子みたい」

「ひどい!」

お前のほうが情け容赦ないじゃないかよ!かわいそうな息子。

「そんなこと言って、実はタクの胸の大きさが羨ましいんだろう?」

ちょっと意地悪なことを嫁に言ってみたら

「そんなことないよ。公園に行くとね、砂場でRが『ままのおっぱい』って言って何個も山を作ってくれるのよ!胸があるって認識されてる証拠なのよ!」

「何個も…?お前の乳は2つじゃないのか」

「どうもRはたくさんあると思ってるみたい」

アルテミス
エフェソスのアルテミス像かお前は。そんな牛みたいな乳を模られて嬉しいのだろうか。

ともかく少し前まではタクは、我が家の仔パンダちゃんであるとか小動物系よね、などと愛でられていたが、角刈りに近い頭にされ肉付きもよくなり、ラブリーな可愛さを脱皮し、ある時は偉大なる首領、ある時は瀬川暎子、と人智を越えた逞しい生物になりつつある。

何も分からないタクはまた笑顔でポムポムと拍手をしている。

以後、拍手ぉん大魔王と呼ぶことにする。

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子供と一緒にお風呂に入る親は、「さあ出るよ!」という時に

「じゃあ10まで数えたら出ましょ~。いーち、にー、さーん…」

などと数えて出ることがあると思う。僕も娘・R(2才)とお風呂に入る時は10まで数え、

「おまけのおまけの汽車ぽっぽ。ぽーっと鳴ったらおしまいよ。Rちゃんと~なかよし~。パ~パ~と~なかよし~。ローケット発射ー。3、2、1、どっかーん」

という大変長い歌を追加している。「どっかーん」で浴槽からザバーと持ち上げるのだが、嫁が歌っていたのを聞いてるうちに僕も覚えてしまったのである。入浴タイムの中でもこのひとときが好きでたまらない。

「さあ肩までお湯につかって」

と向かい合わせに抱くので、一糸まとわぬRと対面座位のような体勢になるのがタマランチ会長だし、Rの歌声は可愛いし、

「いーち…にーい…さーん…ごー…」

「ごじゃない、さんの次は、しー、だよ!」

「おしっこしー」

「それは非常に惜しー」

まだ1から10まで通しで言えないところも愛しいし、また数える時は指をよいしょよいしょと立てながら数えるのだが、特に「3」(3本指を立てる)が難しいらしく、いつも手こずっている。けれども

「ぱぱ、さん(3)、できたよー」

出来た時は本当に嬉しそうに笑い、とてもいじらしい。更に「どっかーん」までの湯上りイベントが終わって「じゃあ上がろう」となると

「ぱぱだっこしてー」

全裸で甘えてくるので、もうメロメロである。1から10まで数えられないくせに、僕のツボを1から10まで心得ておる。

そんな僕らの湯上り歌を、今日コンビニに連れて行き、買う物を物色していた時にRが歌い始めたのである。

「Rちゃんとーなっかよし。ぱーぱーとーなっかよし」

「R~お店の中では静かにしようね」

「はーい」

やけに素直な返事だな、と思いながら買い物を続行していたら、突然

「ろーけっと、はあっしゃ!さん!にい!いち!どっかーん!」

さっきの倍ぐらいの大声で歌いおったのである。

「こ、こら…」

この天邪鬼娘が!とついカッとなってしまった。よく考えたら「ロケット発射」なんて時事ネタ的にも危ないじゃないか(ヒント:テポドン)

だが少し待て。アメリカ第3代大統領トーマス・ジェファーソンはこう言った。

「When angry, count to ten before you speak」
(怒りを感じた時は、10数えてから話せ)

彼の忍耐強いエピソードを元に作られた物語が「機関車トーマス」であるという。
(民明書房刊「痴漢車トーマス」より…つまり嘘である。名言は本当)

いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく、しーち、はーち、くー、じゅー。…Rも僕が買い物を探している時間、退屈してしまったのかもしれない。

「おまけのおまけのクリームパン、食べるか?」

「たべるー」

R用のおやつを追加して帰ったのであった。

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「私、髪切りに行きますから子供達をよろしくね」

日曜の朝、嫁がそう言い残して美容院に出掛けた。娘・R(2才)や息子・タク(9ヶ月)を抱えている身だとなかなか行けない、もう1年も行っていないと常々言っていて、今日ようやく時間が取れたという。

「じゃあママが帰って来るまで僕と遊んでいようね」

エロ富豪に仕えるメイド以上の献身ぶりで暴れたい盛りのRとタクの相手をしていたのだが、嫁は昼の1時半になっても依然戻って来なかった。カットだからせいぜい2時間もあれば終わり、昼飯時に戻って来て飯の支度をする、そのような予定であったはずだ。

「ふやああん」

タクが空腹でぐずり始め、Rも

「おなか、すいたねー」

と言い始め、そして僕も

「おなかとせなかがくっつくぞー!」

空腹と立腹の余り、ヤケクソの歌を歌って子供達をケラケラと笑わせていた。嫁は4時間近くも何をやっているのか。久しぶりに子供から解放された喜びで、カリスマ美容師にでも心を奪われたのだろうか。僕が夜な夜なカリブト子作り師として奉仕していたのにけしからんことである。冷蔵庫の中にも食べ物は殆どなかった。美容院の帰りに買い物して来る算段だったのであろうか。

「R、出掛けるぞ。ゴハン買いに行こう」

嫁の帰りを待ってなどいられない。このままでは餓死あるのみ。いや、むしろ嫁に捨てられたと考えたほうがいいかもしれない。何か事情があれば電話の1本ぐらい寄こしてもいいはずだ。

「どこいくのー?ママはー?」

Rが素朴な疑問を僕にぶつけた。ああ、何も知らずにかわいそうなR。

「僕達だけで強く生きていこう。お前達の為に、絶対若くて美人な新しいママを連れてきてやるからな!」

という新たな決意を胸に秘め、とりあえず腹ごしらえの為にコンビニへ行った。Rの手を引き、タクを乗せたベビーカーを転がしコンビニ弁当を物色する僕は、まさに女房に捨てられてジャンクな食い物しか与えられない男親の典型。

そんな惨めな姿を見初めてくれる女性がいるかもしれない。贅沢は言わないが、童顔巨乳で床上手でメイド服とセーラー服が似合う女の子がよい。

と思ったがコンビニ店内には缶ビールを抱え、昼間からいい感じに酔っ払った爺さんしかいなかった。

「ま、こんな食事でごめんね…」

手作り感のない粗末なコンビニ飯をボソボソと子供達に与え、明日は仕事だから実家の母を呼んで子供達の世話をしてもらうしかないなあ…などと真剣に考え始めていたところ、嫁から今更の電話が掛かって来た。

「もう飯食ってるから」

10分後、息をゼイゼイさせた嫁がようやく戻って来た。普段の嫁は非常に良くやってくれているので怒りますまい。しかしこれだけは聞きたかった。

「なんでそんなに時間がかかったのか」

「あのね、カットだけのつもりだったんだけど、ストパーかけた方がいいって言われて…そしたらパーマ液が浸透するまでしばらくそのままでお待ち下さいとか言われて、待ってたらこんなに遅くなっちゃった」

何がストパーだ。何がパーマ液の浸透だ。そのようにやった4時間の産物が、その落ち武者みたいな頭なのか。

罰として子種液を浸透させることとする。
しばらくそのままでお待ちやがれ。


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昨日の日記の通り、よりによって結婚記念日の七夕の日に、泊りがけで熱海へ出張して来たのだが、実は嫁が本当にそう信じているのか多少心配であった。

熱海といえば不倫旅行のイメージが強いのである。建築業あたりの経営者が愛人と温泉でしっぽりうっとりずっぽり、アタミーでキスミーラブミーってな具合である。

ただ本当に仕事だし、こんな僕と不倫する物好きもいないし、百歩譲っていたとしても、わざわざ結婚記念日にぶっつけて不倫旅行する、などというある意味大変男気のある行動を取れる度胸もない。嫁も大昔ラブラブだった頃とは違い、今は枯れているので嫉妬も猜疑もないだろうが、少しは恐れていた。

なのでちょっとお土産は気を利かせたものを買っていこうか…という気になった。そこで見つけたものがカマボコであった。

「カマボコは熱海じゃなくて小田原名物じゃん」

絶対嫁にツッコまれるなあ…と思ったのだが(新幹線で熱海の隣の駅が小田原である。カマボコの老舗「鈴廣」が有名で、熱海にも出店があったのである)、熱海名物と称するお土産は何だか観光地観光地していて俗っぽいのばかりだったので、鈴廣の高級カマボコを買った。

それにカマボコなら娘・R(2才)も食べられるだろうと思ったのである。

これも昨日の日記の通り、家に帰って来たら誰もいなかったので、カマボコを冷蔵庫に入れつつも、腹が減ってたので全部食ってやろうかと悶えていたが、2時間後ようやく帰って来たので

「お土産、冷蔵庫に入ってるから」

と嫁に伝えたところ

「カマボコは熱海じゃなくて小田原名物じゃん」

予想通りのリアクションを見せた。嬉しいような別にどうでもいいような。

「いや、Rが食べると思ってさ…それに結構高いんだぞこれ」

というわけで早速夕食にそのカマボコが出された。Rも僕の予想通りまず箸を付けたのがカマボコで、バクバク平らげ嫁の分まで奪っていた。うまいかうまいか。そのカマボコひと切れがマックのチーズバーガー1個分ぐらいの値段だからなあ。

「こんな高級なものを食べさせちゃって、舌が肥えて他のカマボコなんて見向きもしない、なんてことにならないかなあ」

嫁がそんなことを心配していたが、僕も食べてみたところ、味はその辺のスーパーで買ったやつと大して変わらないので大丈夫だろう。ていうかショック。あんだけ高かったのに…。ジャンクフードで僕の味覚が麻痺しているのだろうか。そうあって欲しい。

「R、おいしいかい?」

「うん。おいしー」

「カマボコ好き?」

「しゅきー」

Rは予想以上の食らいつきで嬉しかった。敢えてカマボコにしてよかった。僕が死んだ後でも、パパが熱海土産のカマボコを食べさせてくれた、ということを思い出として記憶していて欲しい。

これを忘れ熱海といいます。


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茶ップリン

おのれ…ベタなネーミングなのに笑ってしまった…。
スルーできなかった。

悔しかったので意地でも買わなかった。



7月7日は七夕であると共に結婚記念日である。

そのような一大記念日なのに、よりによって滅多にない泊りがけの出張命令が出てしまった。去年の結婚記念日は全然大したことをしてなかったので、今年こそは7月7日というロマンティックな日に、ロマンティックとエロティックが止まらないことをしようと企んでいたのに。

出張場所は和民であった。じゃなかった熱海であった。

打ちひしがれた思いでホテルに入ると、11階の僕の部屋はこれまた自殺して下さいと言わんばかりの断崖絶壁のオーシャンビュー。ほぼ180度が曇天の海で、絶望の眺望であり、11階の窓からそのまま

「ババンババンバンバン、また来世ー」

と投身したくなった。当然その夜はネットに繋がることも出来ず、女体と繋がることも出来ず。

ああ早く帰りたい、嫁の顔を見たい、娘・R(2才)と息子・タク(9ヶ月)と戯れたい、ただその思いだけで仕事をこなしたところ、不幸中の幸いにも翌日の昼頃家に帰ることが出来た。

「ただいまー。久しぶりー。パパだよーん」

慣れぬ遠方での仕事で身も心も疲れていたが、みんなまとめて抱きしめてやる、ぐらいの勢いで家のドアをバーンと開けたところ…誰もいなかった。

みんなどこ行っちゃったんだろう。もしかしたら僕は既に海に身を投げていて、入れ違いに熱海に僕の土左衛門を引き取りに行っているところなのだろうか。この異常なほど疲れている体の重さのまま、僕は幽霊としてたゆたっていくんだね…、そんなことを考えてしまった。

じゃあ今キーボードを打って、アップロードしたこのWEBサイトは何なのか、というと…世界初・霊が書いたブログ、ということになるのだろうか。

「今日は血の池地獄でした。いやもう熱いなんてもんじゃない。いっそ殺せ、と思ったけどもう死んでるし。あとなんか知らないけど上から蜘蛛の糸が垂れていたので、それを伝って登ろうとしたら、他のみんなもよじ登るから切れて落ちてしまいました。みんなアホだ、死んでしまえと思ったけどやっぱりもう死んでるし」

なんて…。地獄にもネット回線はあるんだろうか。

ともかく僕は腹が減っていた。忙しさと緊張のあまり、出張中はほとんど食欲がなかった。早く帰ってきてくれないだろうか。空腹のあまり変な妄想が次から次へと出てくるではないか。

一緒にいることすらも出来ない、今年も本当に何もない結婚記念日だったなあ…。おまけにこんなひもじい思いをして…。

栄養出張。なんつって。


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真夜中、嫁がおかしな寝相で眠っていた。

片足を開き膝を曲げ、左手を後頭部に、右手を下腹部にそれぞれ当てて、つまりはマイケル・ジャクソンが片足が爪先立ちになって、腰をくいくいさせて

「ポー!」

とポーズしている姿にそっくりだったのである。

こんな感じ。

ひとりでケラケラ笑った後、ここは「This,This,and ,This」と片っ端から商品を指差して買いまくる豪快な「マイケル買い」のように、

「ディース、ディース…」

と嫁の乳首をツンツンしながら性的いたずらをしてやろうと思い立った。

「ディース…」

しかしやめた。嫁が全くノーリアクションなのである。泥のように眠っており、疲れているんだなあとすまない気持ちになった。嫁の反応があるまでやり続けると、安眠を妨げられた嫁は激怒するに違いない。これ以上いたずらすることは封印された魔人ブウを叩き起こすことに等しい。

僕もおとなしく寝た。

翌朝、僕より早く起きていた嫁は

「あなた、すごい寝相だったよ」

「え、お前こそ…。いや、どんな風に寝てたのだ僕は」

「カンチョーし放題って感じ」

「はああ?」

どうやら僕はおヒップを突き上げるような形で土下座に近い格好で寝ていたようだ。寝ながら嫁に詫びていたのだろうか。ともかく嫁にいたずらしないでおいてよかった。もし行っていたら、その報復行為としてニンジンとか突っ込まれていたかもしれない。

僕のように嫁がいたずらっ気を起こさないことにも感謝した。僕はまだまだ嫁に尊重されている、ということだろうか。

基本的人権のカンチョー、とも言うし…。


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来月は娘・R(2才)の誕生日なので、今年はどんな誕生日プレゼントが良いだろう、と考えていたところ、

「みさいる、ほしいの…」

などと言うのでひっくり返りそうになった。

「ニュースを見てからずっと言っているのよ…」

嫁が苦笑いしながら言った。折りしも海を隔てた隣国が、金ちゃんのテポドーンとやってみよう、とばかりにミサイルを撃ち込んだため、ニュースでミサイルの映像が出てから、ずっとミサイル欲しいと言っているのだ。

あの国は公園でロケット花火を打ちまくるヤンキーのような近所迷惑なことを国家レベルでやるもんだから恐ろしい。理屈が通じないから本当に恐ろしい。

「Rちゃん、本当にミサイル欲しいの?」

「うん。ほしいの…」

プレゼントは汽車のおもちゃにでもしようか、と考えていたのに、これは困った。一本いくらするんだろう。トイザらスで取り扱っているのだろうか。

まさか自分の娘が軍事力を欲しがっているとは思わなかった。僕の教育は間違っていたのだろうか。この子供達の未来のためにも、そんなものはなくなったほうがよいのである。空からミサイルが降ってくる世の中はいやだ。ついでに花粉も降らないで欲しい。嫁の機嫌が悪くなるから。

「ごめんな…パパは独裁者でも防衛庁長官でもないからミサイルは買ってあげられないんだ…」

ふがいない父を許して欲しい。まさか

「パパの海綿体ミサイルはどうだ?ほれほれ」

などと最低低低のクソオヤジギャグでごまかすわけにはいかないし。テポドンは海に落ちたが、僕のミサイルはわりと命中率が高い。Rと息子・タク(9ヶ月)を授かることができた。

おおそうじゃ。僕もミサイルを海に撃ち込もう。その海とは女体であり、すなわち嫁である。ジュディオングが昔「女は海~」と歌っていたからそうなのである。

と思って嫁を捕まえ、胸元に手を突っ込んだのだが、ものすごい形相でにらまれてしまったので、僕は独裁者ではないので中止せざるを得なかった。経済制裁のみならずあらゆる制裁を受ける恐れがあった。

隣の国の問題も、このような牽制が効かないものだろうか。

この国が以前ミサイルを撃ち込んだ時は

「人工衛星を打ち上げるためである」

などと言っていた記憶があるが、今回はどんな表明をするのであろうか。

僕も嫁にそう弁明すれば受け入れてくれるだろうか。どんな人工衛星か、と聞かれれば、その答えはもちろん「精子衛星」である。


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多忙のため今日の日記はお休みさせていただきます。
ごめんなさい。


昨日の日記の続き。

公園の芝生の上で昼飯を食べて子供達を遊ばせよう!という計画で某巨大公園にやって来た僕らとジェームス君一家。

両家族構成は、大人はジェームス君(fromイングランド)と奥さん(from日本)、そしてウチの嫁(from八王子)

子供はサリーちゃん(2才)と双子のリオ君とエマちゃん(7ヶ月)、そしてウチの娘・R(2才)と息子・タク(9ヶ月)

最後に大人でも子供でもない、永遠の睾丸の美少年の僕(fromネバーランド)

そんな僕らは土砂降りの雨に襲われ、こりゃダメだね…とショッピングセンターのベビールームまで避難して子供達を着替えさせ、その後雨が上がっていたので児童館で遊ばせた。

Rもサリーちゃんとようやく打ち解け、一緒にままごとセットで遊んだりしていた。ふたり並ぶと、どうしても金髪できらびやかなサリーちゃんが目立ち、なんというかサリーちゃんが西洋のお姫様ならRは時代劇の町娘、サリーちゃんが姫川亜弓ならRは北島マヤで、おれがあいつならあいつがおれで…といった感じでサリーちゃんの可憐さに軽い嫉妬。

しかしタクも可愛いし!と我が息子を見たところ、ちょうど双子の男の子のほうのリオ君とじゃれあっていたので、こちらも見比べてみると、あまり月齢が変わらないリオ君よりどう見ても1.5倍はあろうタクのでかい顔が目立っていた。

ただでさえ双子の赤ちゃんは珍しいのに、ハーフだけど見た目はほとんど外国人のリオ君とエマちゃんが横2連の双子用ベビーカーに乗っていると、そのダブルな可愛さと珍しさで、道行く人に何度も「キャー可愛い」と言われていたし、もう容姿を考えるのはやめた。

ただ奥さんは大変そうであった。ほんの半日一緒になっただけでもその苦労が見て取れた。ベビールームでおっぱいをあげようとしていた時も、両腕で双子ちゃん達を抱え、

「はいはい、おっぱいですよ、おふたりともセルフサービスでお願いします」

手があと2本ぐらい足りない感じでバタバタと授乳室に駆け込んでいた。しかしセルフサービスって…ガソリンスタンドじゃないんだから。

そんな感じで午後3時ぐらいまで遊んで、別れた。

「サリーちゃんはRの人生で最初の友達だから、ずっと仲良しだといいな」

嫁がそんな話をした。

「うん。そうだね。一番古い幼馴染だもんな」

そうなれば僕も、いずれ美少女になるであろうサリーちゃんの成長を見届けることが出来るし…と考えたのは内緒だ。

別れた後で、ジェームス君に言おうとしていたことを思い出し、ちっと舌打ちした。日本の諺とイギリスの時事ネタを絡ませたハイブリッドなダジャレである。

えー。溺れる者は、藁をもベッカム。

…言わなくて正解だったかもしれない。


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以前隣に住んでいたジェームス君一家と遊ぶことになった。

1年ぶりぐらいになるだろうか。イングランド人のジェームス君と、日本人の奥さん。そして娘のサリーちゃんはうちの娘・R(2才)とほぼ同時期に生まれ、それがきっかけで仲良くなったのだけれども、その後ジェームス君一家には双子が生まれ、うちは息子・タク(8ヶ月)が生まれ、彼らの初お目見えということになった。

嫁から聞いたところによると、イングランド流の子育ては若干うちと違うところがあり、早い内からひとりで寝かせるとか、固いものを食べさせるとか、多少厳しいような気がしていた。

「やあどうもー。」

大きな公園がある、とある街で落ち合った。公園で飯を食い、この公園は人工の川もあるので、暑いしそこで子供達を水遊びさせようという予定であった。


サリーちゃんはハーフだけれども、金髪で見た目はほとんどガイジンさん。双子の赤ちゃん達も金髪の同様、お人形のようであった。

「はーい、サリーちゃん」

僕がサリーちゃんに声を掛けたら、照れた笑いを浮かべてジェームス君の後ろに隠れてしまった。一方Rも同じようにモジモジしており、タクは堂々と寝ていた。

「イングランド、負けちゃったねー」

そういえば前日の夜、ワールドカップはイングランドの試合があった、と、電車の中で思い出し、ジェームス君と話を合わせようと慌てて携帯でニュースを読んできたのだが、

「うん、そうね」

わりと興味ない様子。エゲレス人は皆フーリガンじゃなかったのか…。

公園に着いた途端、僕らを待ち構えていたように雨がポツリポツリと降り出した。

「わあああ、とりあえず木の下に」

大きな木の下にシートを敷いて飯を食い、まあその内止むっしょ、と楽観視していたのだが雨はどんどんガン降りに。雷まで鳴り出す始末。公園で遊んでいた人達も雲の子を散らすように走って去って行く。

しかしジェームス君はサリーちゃんを連れてズンズンと人工の川まで歩いて行き、サリーちゃんの服を脱がせて水遊びさせているではないか。

土砂降りの中ポツンと水遊びする金髪父娘…。

「やあだ、ジェームスったら何やってるのよー」

と奥さん。

「イングランドの子育てってスパルタなんだなあ」

と僕ら。

ようやく戻って来たふたりであったが、サリーちゃんは全裸にネックレスをかけた姿でずぶ濡れになってもニコニコしていた。ネックレスをしているところが洋風というか、チャイルドポルノっぽいっていうか。

ジェームス君だけはちゃっかり傘を差しているし。

そんなんでイングランドー!(続く)


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嫁が風呂に入っていた。

僕は先に一緒に入った娘・R(2才)と息子・タク(8ヶ月)を寝かせるために、布団に入っていた。しかし

「うえええええん!うわあああああん!」

タクは母恋しと「寝グズリ」を始めた。僕がいくら抱いてやっても泣き止まない。

「ああ、アタイでは満足できないのね…」

そりゃそうだろう。僕だって寝る時は女体と一緒の方がいいに決まっている。そんな僕のDNAをダイレクトに受け継いだタクもさもありなん。

「うわんわんわん」

とうとうタクは僕の手から逃れ、怒涛のハイハイで浴室のドアの前まで行ってしまい、そこでわんわん泣いていた。捨てられた仔犬のような趣である。しかし嫁は出てこない。泣き声が聞こえているのに、母を求めて訴えているのに、シャワーの水が流れる音が途切れることはなかった。

嫁はタクを無視し、入浴タイムを断行することに決め込んでいるようであった。一旦無視すると決意した嫁はそれはもう冷たい。それとも中断出来ないのっぴきならないところを洗っているのだろうか。そりゃもう掻き分けるようにして。何をだ。そういえば僕も最近掻き分けてないなあ。ああ、女体を掻き分けたい。

「とにかくタクよ。いくらそこで泣いてもダメな時はダメなんだ。僕がいくら『やらせて』って土下座で頼んでも、貸し渋りの銀行みたいに取り付くシマもないんだよ…」

タクを風呂場前から連れ戻したが、再び寝床に戻しても泣き止むはずもなく。

「よしよし」

Rが嫁の真似をして背中をポンポン叩いてあやし始めたがそれも効果なし。幼女ではダメらしい。ロリコンではないらしい。おかしい。僕の子なのに。

「はーいはいはい、寝グズリタクちゃーん」

ようやく嫁が風呂から全裸で出て来て、ヨシヨシとなだめると、タクはようやく泣き声を潜め、すやすやと眠りに落ちていった。ああ、母の力のなんと絶大なことよ。それに比べて僕ときたら、パンツの前面をテント上に盛り上げるぐらいの力しかない。

母とは、女とは、偉大な存在であることよ…と、嫁の裸身を宗教画の女神のように見えてきて、拝むように眺めていたが、ついムラムラっときて乳を鷲掴みにしようとしたところ、神掛かった川口のように素早く手で弾かれてしまった。

息子寝グズリ父パイズリ、というわけにはいかなかったのであった。


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今日から煙草の値段がまた上がる。

このご時世、こうもコンスタントにポンポン値上がりする商品も珍しいだろう。「税金は取れるところから取れ」というお上が喫煙者をどう見てるかよく分かる。

「喫煙者は悪者でカタワ!」
「煙草吸って身体壊すのは自己責任!」
「だから税金を搾り取られるのも自業自得の自己責任!」
「消費税UPだと文句を言う愚民共も喫煙者虐めなら文句はないよね!」
「でも一気に一箱1,000円とかにしちゃうと、本気で禁煙する人が増えて税収が減るから、20円か30円ぐらいの値上げにしとくね…」

今でも極稀にいるけれども、自分が吸ってないというだけで喫煙者をカタワ扱いして自分は優越感に浸ろうとする輩がいる。そういう者達から責められても、そっちがそういう態度ならばこちらもそれなりの受け答えしかしないわけで。

「ははは、金払って毒吸って、馬鹿な奴だよ、喫煙者って」

「自分はクリーンだと思ってるの?毎日食べてるゴハンに、毎日飲んでる水に、ビタイチたりとも発ガン性物質がないとでも思ってるの?真っ黒な肺の写真って、あれはヤニの黒さじゃなくて末期ガンの写真だってこと知ってる?おめでたい奴だよ」

話はぽろっと変わるが煙草についての噂をいくつか知っているが、本当かどうか未だに分からない。

・吸う煙草の銘柄をコロコロ変える奴は、女も変わるのが早い。

僕はわりとミーハーなので、いろんな煙草に手を出しているが、ここ5年程は同じ嫁である。

・メンソール煙草を吸うと男性機能がミッション・インポッシブルになる。

18の時から吸っているが、今でも中学生並みの高感度機能を維持している。

煙草だけに火のないところに煙は立たない、のかもしれないけど。

煙草値上げ時の風物詩として、コンビニにはカートンが山ほど積み上げられ、僕も親の恨み、ぐらいの勢いで買いまくった。我ながら煙の亡者、といった感じである。美しいものではない。ただでさえ喫煙者はカタワ扱いなのだから、喫煙マナー向上のため、効果的な啓蒙活動を行うのもよいかも知れない。

イメージキャラクターとして朝青龍を使い、

「僕、横綱。だから相撲キング」

とか言って…。

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