2006年07月22日
帰宅のちキムタク
夜、仕事から帰ってきて間もなく、嫁と子供達はとっとと寝てしまったのでひとり残された僕は、部屋の中でかすかにウィイイインと動くモーター音に気付いた。
まさか嫁がいけないおもちゃを使って電源切り忘れ!…とか。いや、それはありえない。生身の本物が毎日うねっているにもかかわらず、
「めんどいからいい」
頑なに拒否しているので、メカに頼る必要がない。すると何か…と思ったら暗い部屋の中にでビデオデッキの画面が光っており、デジタルカウンターが回っていたのであった。
ウチはテレビを見ることがあまりない。ほとんど夜のニュースと子供のための幼児番組だけである。ビデオ録画なんてことは更に稀なので珍しく思った。
「一体何を録画しているだろうか…」
嫁はキムタクが好きなので、彼が出ている番組でもあるのだろう。その程度に思った。嫁のキムタクオタクにも参ったものである。略してタクタク。このタクタクが!磔磔が!そりゃ京都のライブハウスだ。キムタクタクとか発音してみると、金正日の隠し子のような語感である。
新聞のテレビ番組表で確かめてやろうと思ったが、なんだかその行動がキモいと思われ、
「恐怖!録画番組を逐一チェックするストーカー夫」
みたいな感じで女性セブンあたりに書かれたら嫌なのでそのまま放っておき、翌朝起きてから聞いてみた。
「昨日何を録画していたの?」
「アニメ」
なんだ。ただのオタクかと思ったら
「ハウルの城。声優がキムタク」
やっぱりな!予想に違わないこのタクタクめ!声だけでもいいのであろうか。であれば僕が真似してやってもいい。簡単である。ヘリウムを吸った後のような声で
「工藤静香れーす」
あ、間違えた。これは嫁の方だった。
ともかく声だけでもいいというのなら、キムタクの声色を真似して嫁に夜迫ってみれば、性交の成功率も増すのであろうか。SMAPの歌でも歌って誘ってみるか。
世界にひとつだけのマーラ。
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