もてない嫁。

朝から顔がむくんでいた。
ロリコン犯罪者のような凶悪な面相になっていた。
午後になってむくみは取れなかった。

何か体に毒素でも溜まっているのだろうか。
嫁のつわりがひどいため、まぐわいがすっかり
ご無沙汰になっている。そのため嫁に注ぎ込む
毒汁が溜まり、逆流して顔へ…。

想像しただけで吐きそうになったので会社の
女性に相談してみた。

「昨日の晩、飲んじゃないですか?」

いや、最近嫁は全然飲んでくれなくて…って
そっちの話ではない。

「最近酒は全然飲んでないし…」

「じゃあ寝る前に水を飲んだとか?」

「そういえば…寝る直前に飲んだ」

「そうでしょう、きっとそれですよ」

そうなのか。初めて知った。
僕は家ではいつもペットボトルの烏龍茶を
飲んでいる。空になると嫁が次の日買って
おいてくれる。しかし昨日は空になっていた
にもかかわらず、嫁は買っていなかったのだ。

一方で嫁が通販で買っているペットボトルの
水があったので

「これって…全然見たこともないラベルだけど、
 海洋深層水とかそういうマルチ商法の類じゃ
 ないよね…」

と、恐る恐る飲んで寝たのだった。…本当は
娘・R(1才)の料理用の水だと思う。

そうか。そのせいであるか。しかし嫁を責めることは
できない。烏龍茶を買い忘れたのではなくて、きっと
つわりがひどいため重くて買えなかったのだ。

烏龍茶はよい。自分で買えばいいから。
これで顔のむくみは解消されるだろう。

僕の体の毒液格納袋のほうはますます
むくみそうであるが…。


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偏食家な好色家の夜。

嫁も娘も寝た真夜中、嫁が作っておいてくれた
夕飯を温めて皿に盛る。

ええと、今日はなんかの肉にソーセージに…。
見事に茶色系統の料理ばかり。野菜がない。

だがそれがいい。僕はべジタボー嫌いである。
嫁も僕の好みを分かっているじゃあないかと
食べようとすると

「サラダがあるから…」

つわりで臥せっている嫁がヨロヨロと起き出し、
冷蔵庫をプルプルと指差していた。
わあびっくりした。寝てなさいって。

あまり気は進まなかったのだが冷蔵庫を
開けると、ほうれん草のおひたしがあった。

困った。ほうれん草のおひたしは、野菜の中でも
第一級を誇る苦手なもの。しかしおひたしってサラダ
なんだろうか…。

僕はどこぞのしゃくれアゴの毛唐水兵のように
ざばざばとは食えない。
ポパイ・ザ・セーラームーン♪

「いやーん僕、ほうれん草キライー」

可愛く駄々をこねて逃げようという作戦に出たが

「食べなさい!」

嫁の鬼気に圧倒され、従うしかなかった。ほうれん草を
食わなければ僕が嫁に食われビジネス用語で良く使われる

「ホウレンソウ」とは「報告・連絡・相談」であるが、我が家での
「ホウレンソウ」とは「崩壊・煉獄・葬送」である。

ほうれん草を無念無想、南無妙ほうれん草と唱え、
覚悟を決めて食わねばなるまい。辞世の句も詠んだ。

この味が 苦手と僕が言ったのに 2月20日は イヤダ記念日

しかし久しぶりに味わう、嫁がサラダと言い張るほうれん草の
おひたしの、苦味と臭いは相変わらず体を受け付けなかった。

おひたしぶーりーね…。


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私のニャンニャン体験。

うなおーぬ。うなおーぬ。

真夜中だというのに近所の野良猫どもが
サカリの声を上げていてうるさい。眠れない。

二月猫いと書いて「うるさい」と読みたいほど
五月蝿い。

僕は近所のおばさんが道端で野良猫に餌を
あげているのを知っている。そのせいで
この近辺は猫が多いのだ。よいことではない。
糞は転がってるわ夜はうるさいわ。

当然餌やりババアはそんな猫害のフォローなど
考えている訳もない。餌のやりっぱなしジャーマン。
その結果が猫集団サカリでやりっぱなしザーメン。

片手落ちの動物愛護なぞ片腹痛いわ。

うなおーぬ。うなおーぬ。

猫のサカッた声は赤子の泣き声に似て不気味だ。

「ひええええん」

と思ったら我が家の赤子、娘・R(1才)が夜泣きで
愚図り出した。やはり猫の声が気になるのであろうか。

「ああ…よしよし」

これまた胎内に赤子を身篭っている嫁が、辛そうに
目を覚ましてRをあやす。僕はちょいと嫁に話しかけた。

「猫が…サカッてますな」

「うん…」

「僕らも彼等のように、獣のようにサカラないか」

「サカリません!」

身重でつわりに苦しんでいる私に何を言ってるの?
とばかりに嫁は怒って背中を向けて再び寝入ってしまった。
…冗談だってのに。これは挨拶代わりみたいなもんで…、
そう、夜伽話だよ夜伽話。

つわりのために嫁との契りはしばらくおあずけ…。
僕はせめて猫の真似をして気を紛らわすこととしよう。

おつわり!おあずけ!(そりゃ犬だ)


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ふるえるぞ鳩!燃えつきるほど人!

【お知らせ】…ダジャレ募集中!

締め切りが迫りました(2/28)応募がぱったりなくなりました。
まだまだ受け付けますのでヨロシクお願いします。
詳細は→コチラ「だじゃれ泥棒」

        ※   ※   ※

新宿のオバQ百貨店(仮名)屋上広場へ行った。
デパ地下ならぬデパオク。

娘・R(1才)を遊ばせるためである。裕福な家の子であれば、
暖かくて広い家の中で思う存分走り回れるのだろうけど…。
すまんなあR…。

デパオクは寒風が吹き荒れ、申し訳程度の広場と子供用の滑り台が
ひとつポツンと置かれており、僕らと同様あまり裕福ではなさそうな
家族が何組かいるのみであった。

まるで演歌で言うところの北の果てのような殺風景さであることよ。
まさに貧乏人・人生負け組の吹き溜まり。

「ヒイ!」

嫁がペンチに座っているおやじを見て小さな悲鳴を上げた。
ザビエル禿の髪型にホームレス風の薄汚れた服を着たおやじ。
手にはとても長くて太い毛の束を持ち、しゅっしゅっと
すーっといじっている。何の毛なのだろうか…自家製ヅラ作成中?

デパオクには奇人も集まるようである。

奇人からはとっとと離れ、Rを滑り台に誘う。寒くても
さすが子供は風の子である。Rは嬉しそうに駆けずり回る。
ひとりでは登れない滑り台にも、僕に

「あてゅ?(エスコートしろ)」

と態度だけはファーストレディの振る舞い方で手を差し出し、
キャアキャア言いながら何往復もする。僕も寒いどころではない。
暑くて汗をかきそうであった。

「うきゃああああ」

更にはRは鳩を追いかける。鳩は変な虫とか菌を持っているから
手掴みしないでくれよ〜と、僕も付いて行ったのだが、

幸か不幸か、Rの足は鳩よりも遅かった…。

苦笑いして眺めていたのも束の間、Rの足はヨタヨタと
先ほどのザビエル奇人に近付いていくではないか。

ヒイイ!鳩より怖いザビエル!毛を刈られる!

僕は慌ててRを抱えて走って逃げたのであった。
ザビエル奇人はまだ毛束の毛づくろい?をしている。
つくづくなぞのお人…写真、撮っちゃえ。

photo

変なものとか変な人物に目がない僕は(PHOTO日記参照)、
ついこのザビエル奇人を撮って帰ったのであった。

なぜならここはデパート。
これぞデパカメである。


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らーめんずうぉーかー。

1ヶ月前、池袋の超有名ラーメン店に行った結果、
ものの見事に口に合わず大失敗。ラーメンより
しょっぱい涙の味と重い胸焼けだけが残る、痛恨の
思い出となった。

そのショックからようやく立ち直った今、凝りもせず
今度は新宿の超有名ラーメン店「麺屋・武蔵」に
チャレンジすることとなった。何故僕らはここまで
ラーメンに執着するのか。特に嫁の執念がすごい。

「池袋の恨みを新宿で果たすのよ!」

などと昔のヤンキーの縄張り争いのような啖呵を
切っておったが、実は単に昼飯を作りたくないだけに
違いない。

ドラクエ発売日のヨドバシカメラかと思うほどの
行列に並び、一時間後にようやく食べることが出来た
ラーメンは…美味かった。すごいぞ麺屋・武蔵。
あっぱれ麺屋・武蔵。でもちょっと高いかな麺屋・武蔵。
嫁も充分満足し、気分上々。

「1ヵ月前の恨みがようやく晴れたわ。そしたら来週は
 お寿司がいいな。そんで再来週はまたラーメン。
 お寿司、ラーメン、お寿司、ラーメンの繰り返しがいいわ!」

そんな小学生が考えるありえない給食ローテーション
みたいなのはやだよう。

ところが嫁はここまで執念深くラーメン好きなのに、
僕の、その、なんだ、自家製の○ーメンはまるで相手に
してくれない。今晩も年中無休で深夜まで営業していたのに
とっとと寝てしまった。

嫁の他に行列が出来るほどの客がいるわけでもなし。

○ーメン屋・むなし…。


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