おもちゃのあひゃひゃ。

水道橋に後楽園遊園地がある。今は東京ドームシティと
いうらしい。「後楽園遊園地で僕と握手!」なんてCMが
やっていたことなどは最早今は昔。

その敷地内にある「おもちゃ王国」

ここは郊外の大型ショッピングセンターなどによくある、
子供の遊び場コーナーの集大成のような、広い屋内子供
遊び場である。嫁がそこで娘・R(1才)を遊ばせたいと
言うので行くこととなった。

中に入ると、ブロックが山のようにあるコーナーや、
すごい数のリカちゃん人形がこちらに向かってガンたれて
いるコーナーなど、様々なおもちゃで遊べるようになっていた。
僕はシルバニアファミリーのコーナーも見つけた。

「僕ら汁マニアファミリーだよーん」

嫁と僕は夜に分泌されるみだらな汁、Rは鼻汁をよく出す。
これにあやかり「ここしかない!」と思ったのだが
嫁もRも付いて来てくれないので、「ままごとコーナー」
で遊ぶことにした。

おもちゃの買い物カゴにおもちゃの野菜や果物を入れ、
テーブル備え付けのこれまたおもちゃの台所セットで
ガチャガチャと遊ぶR。奥の方を見ると、子供3人ぐらいが
入れるミニチュアの「家」があったので、

「おうちに行ってみようか」

とRを行かせるように仕向けると、Rは野菜果物を入れた
買い物カゴを下げたままエッチラオッチラと歩いて行った。

しかし家には既に3才ぐらいの女の子が中に入って遊んでいた。
こういう時、Rはなかなか近付こうとしない。じーっと見たまま、
その子が出て行くのを待っているのだ。僕は少し離れて

「一緒に遊びましょーって感じで自分から入れるように
 なればいいんだけどな…まだ喋れないけど」

と草葉の陰から祈るように見ていたのだが、Rはやがて
家とその女の子に近付いていった。よし、いいぞR。
と思ったのも束の間…。先客の女の子はRを見るなり

「はい、およこし」

Rの買い物カゴをむんずと奪って、果物野菜のおもちゃを
独り占めしてしまったのだ。それからはRを見向きもしない。

僕はあまりの出来事にポカーン。Rも奪われるだけ奪われ、
家にも入れてもらえない仕打ちに会いポカーン。
R、文字通り「子供の使い」状態に。ワンテンポ遅れてようやく

「な…なんてジャイアンなガキ…恐ろしい子!」

メラメラと怒りが湧き上がって

「それ、この子のだから返してくれないかなあ」

怒りを殺してにっこりと女の子に手を差し出すと、ムッとした顔で
しぶしぶ返してくれた。Rに再びおもちゃを渡してやってから
僕は考えた。

僕は今、余計なことをしたのであろうか?

子供は純粋とはよく言うけれども、欲望に対しても
純粋だから欲しい物は独占しようとし、奪える相手か
どうかをちゃんと判断し、躊躇せず奪う。

Rがそのように侮られたのが何とも口惜しくて、つい
子供のケンカに(ケンカじゃなく略奪だけど)親が
出てしまった。

Rはおもちゃを他の子に奪われることがよくあるが、
たいてい奪い返す行動には出ず、寂しそうに別の
おもちゃを探すことが多い。

まだ「返して」と喋れるわけでもなく、奪い返す力も
ないけれども、自力でそうさせるようにするためには
僕が手を出すことではなかったのかもしれない。

色々考えさせられる遊び場であった。

それにしてもあの子の強奪っぷりは手際がよかった。
さすが後楽園遊園地…もとい、東京ドームシティだっけか。

後楽園遊園地で僕と搾取!


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股ニティブルー。

娘・R(1才)が家の中を駆けずり回っていた。
それをボーっと突っ立って眺めている僕。

Rは狭い部屋の中を行ったり来たりすれ違い。
可愛いふりしてあの子、わりとやるもんだねと、
よく疲れずに延々と繰り返しているものだと
感心していた。

するとRがいきなり僕の後ろに回り、僕の両足の
ふくらはぎあたりをガシッと掴んだ。そして頭を
僕のお尻にぐいぐい押し当てるではないか。

Rの背は僕の腰ぐらい。だからRの頭の位置はちょうど
それぐらいになるのである。Rにオカマ掘られてる形
となった。

これってもしかしてスカルファック?1才児のくせに
なんという高度なプレイを…と悶絶していたら、Rは
僕の股間をくぐり抜け「でへへー」と走り去っていった。

それをぐるぐる何度も繰り返され…どうやらRの中で
「お股くぐり抜け」が熱くなってしまったようだ。

「ロンドン橋落ちた♪」みたいな遊びをしたいのだろうか、
可愛いものよのう、とその場は笑って過ごしたものだが、
悲劇はRとお風呂に入っている時に起こった。

なんと、風呂場でもRは僕の背後に回り、頭を僕の
生ケツに押し当ててくるではないか。

「R、だめ、やめなさい!」

裸でこの「お股くぐり抜け」はまずい!ロンドン橋が
落ちるどころか…Rの頭に僕の「ちょんまげ」が落ちる!
Rがお嫁に行けなくなってしまう!

僕はRの人生の危機を感じ、全力で阻止して湯舟に飛び込んだ
のであった。後になって嫁に報告した。

「いやー。Rが僕のお股をくぐりたがるんだよね」

「そんな汚いとこ通らせるのやめさせなさい!」

嫁の雷も落ちた。き、汚いって…。


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イチゴ一会〜真珠の涙を浮かべたら、オヤジなんてイチゴロよ〜

栃木の母親がやって来た。

「お母さんねえ。おととい歌舞伎町のコマ劇場で
 氷川きよし観て来たんだ〜」

相変わらずなミーハーっぷりを嘲り笑おうと思ったが、
僕は昨日、そのコマ劇場の向かいのライブハウスで
ヌメリナイトというインターネッツ臭いイベントに
望月君
と行っていたという、相変わらずのオタクっぷり
だったので笑うことは出来なかった。

さて、母がお土産に持って来てくれたイチゴのショートケーキを
頬張ろうとしたところ、

photo「じーーー」

娘・R(1才)が、それこそカモを狙う歌舞伎町のキャッチの如き
鋭い眼光でイチゴを睨んでいた。Rはイチゴが大好きなのである。
ケーキの上には半分にカットされたイチゴが3つ刺さっており、

「食べるかい?」

その内ひとつを生クリームを拭って渡してやると、ぺロリと
食べてしまった。ひとつだけでは満足できないRは

「てゅ?てゅ?」

残りのイチゴもおよこし!と手を伸ばして来るので僕は
全てのイチゴをRにあげた。まだ一口も食べていないのに
華がなくなったケーキを見て少し悲しくなったが、1才の
実の娘と本気で食い物の争いをするのは、余りにも痛い
所業だと思えたのでここは我慢である。

もさもさとケーキを食い進めていくと、スポンジの真ん中に
イチゴが埋め込まれていた。ラッキーである。小さくスライス
されたものだが、ようやく食べられる…と口に運ぼうとしたところ

「てゅ?てゅ?」

またしてもRの要求の手が!オヤジにも食わせてくれよう!
オヤジ狩りしてイチゴ狩りかよう!

しかし僕は悲しい親馬鹿の性、可愛い可愛い娘に全てのイチゴを
食べさせ、スポンジと生クリームだけの禿山のようになった
ケーキを間食したのであった。

しかしRは本当に目敏い…恐ろしい子!まるで百姓に重税を課し、
ケツの毛まで毟り取る悪大名のような冷酷さである。

イチゴや。お主もワルよのう…。


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甘えっ子娘育成計画。

嫁が産婦人科の診断から戻って来た時、
不思議な気持ちになった。

甘えん坊の娘・R(1才)

「この子がお姉さんになるとはなあ」

このことであった。

「おい、R、お前がお姉さんだよ」

寝ているRの頭をポンポンと撫でて感慨にふけっていたところ

「そういうことを言っちゃダメなのよ!」

嫁が異論反論をオブジェクションしてきた。

「この子は今、甘えたい盛りの時期なのよ。お姉ちゃんだから
我慢しようねとか言っても、我慢するっていう分別もないし
理解もできないの。だからRに『お父さんお母さんを赤ちゃんに
盗られてしまう…』ってイメージを与えてはいけないの。
甘えたいだけ甘えさせないとダメなのよ」

今日の産婦人科医にそう言われたのだそうだ。分別もつかない時期に
無理矢理我慢させようとしても、Rの心に悪影響を及ぼすのみ。
そしてこのことが心の影となり、将来グレてレディースに入団し
喧嘩上等愛死天流、不純異性交遊で桃色遊戯でニャンニャンして
しまうかもしれない、ということなのだろうか。

しかし果たしてそうだろうか。頭脳の発達も個々に違うだろうから、
徐々に教育していくのも可能ではなかろうか。この不景気の御時世、
いつまでも親に頼ってばかりではなく、早いうちから自立性のある…
インディペンデントな女性になって欲しいと思うことはある。

Rが僕らから離れる日…Rのインディペンスデイもいつかは来るんだな…。
ふと遠い目で将来を見やる。まだ何もヴィジョンは見えないが。

Rをどう育てるか。自立性のあるしっかりとしたインディペンデント娘
にするか。それとも甘えたければ甘えるがいいという方針で、生粋の
甘えっ子にするか。ちょっと考えてみる。

まず甘えっ子の場合。

「ねえ〜パパ〜。お洋服買って〜(と腕を組み胸をすりすりさせる)」

次にインディペンデント娘の場合。

「ちょっと!胸を触らないで下さい!いくら親子とはいえ
 訴えますよ」!

…。

やはりRには甘えるだけ甘えてもらって、思いっきり甘えっ子に
育てることとしよう。いずれ親から独り立ちしなければならないの
だけれど。

ひとまず嫁のつわりがひどく、とても夜の契りなどは出来ないため
僕の「息子」だけは自立している。独り勃ち。

インディペンデント息子。
インポテンツではない。


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今日は楽しい犬祭り。

娘・R(1才)は犬が好きである。
娘・R(1才)はシールで遊ぶのが好きである。

ということは犬のシールをあげれば喜ぶに違いない。
そんなわけで犬のシールがいっぱい詰まったシール本を
買ってきた。

Rに早速与えてやると

「わんわん。わんわん」

と目を輝かせてシールに飛びついた。おそらく家中に
犬シールが貼られることになると思うが…その時は
嫁、掃除よろしく!などと勝手なことを考えていたが、

「ぎゃー。何するのー」

Rは家じゃなく嫁の顔にばかりベタベタと貼りまくる
のであった。ケラケラ笑っていると

「ぬぎゃー」

僕の顔面も犬シールの餌食になってしまった。何故
親の顔ばかりに貼るのだ…。

犬だらけになった嫁の顔。マヌケだ。いや、これは考えように
よっては縁起の良いことである。嫁は第2子を身篭っており、
犬は安産の象徴である。まさかRはそこまで考えて…と想像すると
目が潤んできた。

そして僕も犬だらけ。これは何を表わすものであろうか。
言わずもがな人生の負け犬とか…。まさかRはそこまで考えて…
と想像すると違った意味で目が潤んできた。
 
しかし、やられっぱなしではない。Rからシールを奪い、僕も
Rの手や顔に犬をペタペタ貼ってやった。ひとつひとつのシールを
良く見てみると、様々な種類の犬がある。

ダックスフンド、土佐犬、秋田犬、柴犬、パグ犬…。

「ひーん!ひーん!」

Rが突然怒り出した。どうやら自分に貼られるのはとても嫌なようだ。

「怒っちゃやーよ!」

志村犬!なんつって。

シールをひとつずつ剥がしてやるのだが、粘着が強かったりRが動くので
なかなか取れないものがあり「ぬきゃきゃきゃー!」とRは更に怒り出す。

「不器用ですから…」

高倉犬!なんつって。


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