息子が来たりてプリキュアる

アニメの力というのは恐ろしいもので、我が家ではプリキュアが幕末のええじゃないか並みに大流行している。

内容から察するに、小さな女の子と小さな女の子が大好きな大きなお友達がターゲットのアニメだと思われる。ウチだと娘・R(4才)が対象内だろう。僕は英国紳士ばりの大人なのでプリキュアメタモルフォーゼ!、おっと失礼、決してはまっているわけではない。のぞみたんカワイイ、おっと失礼。

しかしRに勝るとも劣らない勢いではまっているのが息子・タク(1才)。嫁の話によると

「今日昼間、ずーっとプリキュアの5人それぞれのキャッチコピーを聞かれてさ…」

物語の中で、主人公達がプリキュアに変身した時に

「大いなる希望の力・キュアドリーム!」
「情熱の赤い炎・キュアルージュ!」
「はじけるレモンの香り・キュアレモネード!」
「ママでも金・タニゴールド!」

などと敵に自己紹介する時の決まり文句を教えろ、と言っているのである。ゴレンジャーシリーズの戦隊ものに必ずある、「デンジレッド!」とか律儀にポージングしながら自己紹介し、

「敵もじっと見てないでその隙に攻撃すりゃいいのに」

と永遠のツッコミネタになっている「見せ場」を踏襲しているのであろう。昼間タクが

「きゅあみんとは?」

とか何度も聞いてくるので

「安らぎの緑の大地・キュアミント!」

嫁はその都度答えなければならなかったという。

「お陰で私も覚えちゃったよ」

とのことで。翌朝、今度は僕がタクに

「たっくん、キュアアミントは?」

と聞いてみると

「やひゅらぎのみどりのだいち…みんと!」

うおおすげー。無駄にすげー。こんなの覚えるよりトイレを覚えるのが先だろうが。これがタクのオタク童貞人生の原点であった…ってことにならないといいなあ。

「ぱぱ、きゅああくあは?」

次はタクが僕に聞いてきた。キュアアクアの決めゼリフ…はっきり言って知らん。ブレーキの壊れたダンプカー…そりゃスタン・ハンセンだ。

「ちょっとエッチなミルキーッ娘…キュアアクア!」

答えに詰まったので適当に言ってやると

「ちがうでしょ!」

どうやら違うということだけは分かっているようであった。

「ごめんね…だっておやじが覚えてたら相当キモイでしょ…」

おやじはプリキュアよりブルセラの方が好きなのである。

問題:最近タクのことで頭を悩ませていることは何でしょう?

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