俺様の野望-尻毛天翔記-

岐阜観光の午後…。

難攻不落の山城、岐阜城に登りヘロヘロになってホテルにチェックインした我等。だが僕はまだ見てみたい観光名所があった。

それは尻毛。

「尻毛」という地名が岐阜市内にある。「しっけ」と読むのだがどうしても「しりげ」「けつげ」と読まないわけにはいかない。こんな愉快な地名、訪れぬわけにはいかないではないか。さあ見に行こうと嫁と母に言ったら

「勝手に行って来い」

とのことだったのでひとりで行くことにした。尻毛に向かうとまずあったのが

尻毛橋
尻毛橋。鉄橋だが、僕の頭の中では尻毛で編んだ吊り橋がイメージされていた。

尻毛村
そしてカラオケ尻毛村。どんだけボーボーな村なんだよっていう。

尻毛
バス停も尻毛。

スーパー尻毛
そしてスーパー尻毛。スーパーな尻毛とはどんだけすごい毛なのだろうか。パンツからもはみ出る尻毛とか、うんこより太い尻毛とか…。

嫁に飲み物を買って来いと言われていたのでここで買うことにした。中に入るとスーパーにしては小さな店で、入ると客は僕しかいない。BGMが空しく響き、奥の精肉売り場のオヤジがやることなさそうに僕を目で追っていた。

尻毛バーガー
店内にあった尻毛バーガー。

スーパー尻毛
飲み物を買ってもらったレシート。これは宝物だ!買い物籠を片付けて帰ろうとしたら

「そのままでいいですよー」

と親切そうなおばさん。活気はないが人情はあるスーパーであった。

宿に戻ると、部屋の窓から見える長良川に鵜飼いの船が浮かんでいた。鵜飼いの船に乗ろうかという案もあったのだが、娘・R(4才)と息子・タク(1才)のことを考えると少し夜更かしになってしまうので見送ったのだ。

「尻毛に行けたの?」

と言う嫁。

「うん。バッチリだ。素晴らしい尻毛だった」

「よかったじゃないの」

「あれ、母さんは?」

「ロビーに行ってる。氷川きよしのコンサート代返さない人、来てるみたいよ」

「え、まじで?」

旅行前、母が

「お母さんがきよし君のコンサート代立て替えてあげた『きよ友』(氷川きよしのコンサートで知り合った仲間)が返さないの!その人が岐阜の人なの!」

と言っていたが本当に呼び付けたのか。そして本当に来たのか…。

「せっかく鵜飼いが部屋から見れるのに、あなたは尻毛だしお母さんはきよ友の督促だし、どんな観光だと思って眺めてたよ…」

「まあそんな珍道中もアリではないか…」

「はあ…」

嫁は呆れているのか悟っているのか、そんな溜め息をひとつ吐いた。

「でもまだ見れてない尻毛がひとつ…」

「なによ」

「お前の尻毛を撮らせてくれー!」

「やだ」

「結構毛だらけ猫灰だらけ。お前の尻毛はクソだらけー!」

と言っても無駄だったので温泉に入って尻毛を丹念に洗い、岐阜の夜は更けていったとさ。

問題:ホテルの料理の中で一番おいしかった岐阜料理(?)はなんでしょう?

答えはランキング2位あたりにあります→クリックしてね!ランキング投票

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