夜のヒッパレー。

寝ようとしている嫁の側に僕が寄り添う時は、大抵みだらなことを考えている。

しかし今宵は何故かそんな気持ちにはならず、僕も枯れる年になったか、老いたな王大人、と苦笑しつつ、陽だまりで昼寝する猫のように嫁とゴロゴロ戯れながら眠りに就こうと思った。たまにはこんな夜もよい。きよしこの夜。

嫁がまどろみながら話すことは、やはり子供のこと。息子・タク(1才)のトイレトレーニングをやってみようとしてトイレに連れて行ったところ

「たっくんおしっこするの!」

口ではそう言いながら実際はちんちんをいじってばかりで困ってしまった、という話。

長年背負ってきたカルマのせいか、みだらな気持ちはないのに下の話になってしまった。

「それが、すごい勢いで引っ張るのよ」

「引っ張る?」

「そう。びよーんって…ちょっと、ちんこ。ちんこどこにあるの?貸しなさい」

と嫁が言うので

「こちらでございますが…」

おずおずボロローンと差出すと

「こんなっ!こんな感じでやるのよ!」

「ふああああ!」

僕の大事なお宝をむんずと掴み、右に左に上に下に思いっきり引っ張るではないか。ゲーセンのレバーじゃねーぞ!

「こんなに引っ張って痛くないものなの?」

女ゆえに男の痛みが分からない嫁は心配していたのであった。

「まあ自分の持ち物だからね、その辺の加減は分かってるはずだよ。バイ菌だけは気を付けなきゃならないけど」

「そう、それも心配だったんだわ」

嫁の気は静まったらしいが、せっかくきよしこの夜サイレントナイトモードでいた僕は、嫁に眠れる獅子を起こされてしまったので、その後はとんでもないことになってしまったのであった。

やーらーしー、こーの夜ー。腰はーうーなりー。

救いー(のない)ちんこはー…。

問題:いじくってるタクを見ていたRは何と言って怒っていたでしょう?

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