女心と秋葉原

6年間使っているパソコンが言うことを聞かなくなって来たので新しいのを買った。

買い換えたのは本体のみで、ディスプレイはこれまでの物を使用する。ところがディスプレイの電源ケーブルの先が

アキバ丼
こんな感じになっているので「あれま」と舌打ち。これまでは本体に差込口があったのでそこに繋いでいた。それは廃棄するのでこれからは直接コンセントに繋がねばならない。そうすると必要なのは片方の端をこのケーブルに繋ぎ、もう片方をコンセントに差し込める別のケーブルである。前のパソコンに同封されていた記憶がおぼろげにあるがサッパリ見当たらない。捨ててしまったかもしれない。

そんなわけで休日、嫁と子供達と出掛けたついでに電気店を回ってみたら全て「ありません」。いつまで経っても新パソコンが使えないではないか。もうこうなったら

「秋葉原行って来ていい?」

皆で家に帰るところであったが僕だけ別途アキバ行きの承諾を嫁から得た。それでも家族サービスタイムを抜け出した手前、出来るだけ用を済ませて帰らねば嫁の機嫌が悪くなることは火を見るより明らかである。そんなことを考えて秋葉原に到着し、一番でかいビックカメラで探してみた。

「…ない」

大抵のことはココに来れば大丈夫だろうと思っていたのに。大型量販店がダメならパーツ専門店のようなところを探すしかない。ケーブル専門店なんてあるのだろうか。予め調べれば良かったのだが勢いで来てしまったのでダメである。そして秋葉原は年に数回来る程度なので地理に明るいわけでもない。

僕は疎い土地勘を元に迷い歩くことになった。道すがら、眼鏡屋の前でマイク片手にラップで客寄せする店員を見かけた。

「ご利用!ご利YO!ください!」

秋葉原は奥が深い。また歩いて行くと寿司屋で謎のメニューを見付けた。

アキバ丼
オタク丼?萌え丼?何時の間にこんなものが名物に?やはり秋葉原は奥が深い。時間があればもっと観察したり食ったりしたかったのだが早く見つけて帰らなければならない。

メイド喫茶
そしてメイド喫茶を発見。発見というかここはかつて僕が大好きだった近所の美少女・Rちゃんが働いていたところである。当然何度も来たことがある。ケーブルを探すというよりも無意識の内にこの店への道を辿ってしまっていた!。なんということだ。とっとと専門店がありそうなエリアに戻らなければ…。

「お帰りなさいませ、旦那様」

近頃のメイド喫茶は「ご主人様」ではなく「旦那様」と呼ぶのだろうか。ていうか店入ってるし。引き返すなら今のうちである。とっとと出なければ…

メイド喫茶
飲み食いしてるし。

「ねえ○○(メイドさんの名前)さん、最近は『ご主人様』じゃなくて『旦那様』なの?」

「本日はメイドデーなのでそうお呼びしてるのです。コスプレデーには『ご主人様』とお呼びするのですよ」

「なるほどよく分かりました」

…さっぱりわかんねえよ!ていうかくつろいでるし。流石に早くケーブルを探さねばと焦りが生じ、とっとと飲み食いして店を出た。秋葉原駅付近に戻って来ると…あった!電源ケーブルがたくさんぶら下がっている店!こいつはありそうな臭いがプンプンするぜ…。

「何をお探しで?」

ケーブル類を眺めていたらものの5秒で声を掛けてくれた店のオヤジ。ケーブルを持参していたのでそれを見せながら説明すると

「ああ、これだね」

スパッとケーブルが出て来た。まさにこれだ!頼もし過ぎる!オヤジ、今だったら抱かれてもいい!このような店があるとはつくづく秋葉原は奥が深い。多少不可抗力により(主にメイドの魅力)帰りが遅くなってしまったが、家に着いて嫁に

「いやーやっぱアキバは凄いわ」

デジタルエルサレム・デジタルシティの秋葉原の懐の深さに感動した気持ちを伝えようとしたところ、

「わざわざアキバまで行って見付からなかったらバカみたいじゃないの」

ちっとも読み取ってくれなかった。女心には響かないのだろうか。やはり帰りが遅かったことで不機嫌のようではあった。

さて、今夜僕の子作りケーブルの差込口は開いているのだろうか…。

問題:嫁もメイド喫茶に何度か行ったことがあるが、どんな感想だったでしょう?

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