赤パジャマ青パジャマ嫁のジャマ

夜、パジャマに着替えようとするのだが、いつもズボンが見付からない。

マリリンモンローのように香水だけ身に纏って寝ろということか。カステラ1番電話は2番。シャネルの5番はププッピドゥー。ココシャネル。ココ山岡。ココ壱番屋。

そもそも家にそんなパフュームはないので嫁にパジャマの在り処を聞くしかない。

「嫁、僕のパジャマのズボンどこ?それかシャネルの5番」

「あー。今まで冬物の厚手のやつ着てたでしょう?夏物の薄いのに替えようと思ったんだけど、それが見付からなくて…」

「冬物でもいいからくれよ」

「どこ行ったのかなー」

「僕はここ3日ほどずっと下半身はパンツのみで寝ているんだぞ!」

この方が快適であるといえばそうなのだが、よこちん事故が多発する恐れがある。それに朝パンツを押しのけてMorningBockingが隆々と屹立していたら大変である。息子・タク(1才)や娘・R(3才)にどう映ってしまうか、考えただけでも恐ろしい。

「ほれ」

結局今まで着ていた冬物のパジャマを嫁が投げてきたので着用した。ああ、これで落ち着く。ただなんとなく夏物のパジャマが着たかったような。嫁に言われたら言われたで、この冬物がモコモコして暑く感じられるようになってしまった。まったく知らぬが仏だったのに。そこで僕は嫁の背後から抱き付き

「薄手のパジャマはなかったが、薄手のゴムを付けようと思うんだけど」

婉曲的な表現でまぐわいを欲した。

「あのね、今出血期間なの!」

「なんだってー!」

ところが結果は死刑宣告にも等しいものだった。

「トイレに生理用品が置いてあるの見えなかった?そういうことよ!」

「あったっけ?」

「あるのよ!」

悔しいのでわざわざトイレに入ってみると、なるほどゴミ箱の奥にソレは置いてあった。堂々と真ん中にあるのならともかく(それはそれで嫌だが)奥の角に隠すように置いてある物を見落としたとしても、それほど責められることではないと思うのだが。

「確かにあったけど…」

「もう、どこ見てんだか。察しなさいよ!」

生理用品を見落とした僕はアンポンタンポンのようである。

問題:嫁にパジャマを買わせるとちょっと怖いことは何でしょう?

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