2007年05月30日
サンポジウム
息子・タク(1才)を公園で遊ばせておくとまず脱走する。
敢えて公園の外に出て、外の散歩としゃれ込むのである。
「たうわ?」(タク語訳:これは?)
歩きながら目に付く物をいちいち指差して僕に聞いて来る。同じ物を診ても僕とタクではまるで違うように受け止めているのだろう。僕にとってはどうということのない散歩でもタクにはRPGのような大冒険に映っているのかもしれない。
「たうわ?」
「あれは地下道」
駅前の地下道はロンダルキアの洞窟だし
「たうわ?」
「あれは神社」
神社はダーマ神殿だし、
「たうわ?」
「おっきいマンションだねえ」
高層マンションはドルアーガの塔だし
「あーりーしゃん!」
「ああ、アリだね」
アリはスライムなどのザコキャラモンスターになるのだろうか。
「たうわ?」
挙句の果てには車にシートに被せているおばあさんにまで指差したら
「あらボクちゃん、こんにちは」
逆に挨拶されてしまった。彼女は中ボス級モンスターかな。布かけババアとか。
タクがトコトコ歩くのを付いていたら、急に90度曲がって
「ちゃちゃのむー」(タク語訳:お茶飲む)
スタスタと喫茶店に入っていくではないか。
「わー。入らない入らない」
恐ろしい。1才半にしてここが喫茶店であり、お茶を飲むところだということが理解出来ているのであろうか?僕がタクの頃には絶対考えられないことだ。だって僕の故郷、喫茶店なかったし。クソ田舎が。
油断も隙もない…と思ってたら
「あんばーがー」
今度はマクドナルドの中にずんずん入って行く。あっという間にレジの前で店員さんに向かって「たうわ?」とか言っている!
「わー。すみません」
「いらっしゃいませ、こちらでお召し上がりですか?」
「いやあの…持ち帰りで…息子を…」
ヨチヨチ歩きの癖に急に足を速めるのでまったくもって油断ならないが、本人は至って楽しそうに歩き続けていた。いきあたりばったりの道順かもしれないが、それなりにまんべんなく駅前を巡っているし、散歩の楽しみを知っているような。この年でタクは散歩の達人であるのかもしれない。
あまりほっつき歩いているのも心配をかけるので、ラスボス、つまり嫁が待ち受ける公園に戻ろう、と声をかけた。ただタクはビルの地下に下りる階段を指差していた。階段の先にはシャッターが閉まっている。
「たうわ?」
散歩の達人はまだまだ知りたいことがあるようだ。
「ならば教えよう。そこはキャバクラといってな、お姉さんがいっぱいいるところなんだ。でも夜にならないと開かないんだ」
「んばくら?」
「さらに教えよう。パパの友達の3人ぐらいがここのお姉さんを彼女としてゲットしている。わりとガードがゆるいぞ。ただしお前にはまだまだ…」
ちんぽの達人にはまだ早い。
問題:キャバクラで彼女ゲットした友達が駅前で叫んでたことは何でしょう?
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