2007年05月20日
他人の娘は蜜の味
娘・R(3才)と息子・タク(1才)を遊ばせていた、ゆるゆるとした休日。
公園には子供達とそれを眺める嫁と僕。そして僕の隣のベンチに座り、
「あーめらふめー」
タクよりも下手な意味不明な歌を歌い続けるホームレス風のちょいクサオヤジのみ。
そこにある一組の親子連れがやって来た。
「Rちゃあああん!」
Rと同じ幼稚園のクラスのマユちゃん親子だった。
「Rちゃあん、ねえん、Rちゃぁん、いっしょに遊ぼうよおよお」
マユちゃんはRが大好きなようで、情熱的な夜のスペイン娘のように激しくRにベタベタしまくる。なんだかレズッ気のある女子高生みたいだ。一方Rは露骨に嫌な顔をして、されるがままになっている。
「マユちゃんママに遠慮してたのかもしれないけど、ママがいない時には『やめて!』とかストレートに言ってるのよ」
とは後で嫁が語ったことである。Rはマユちゃんがイマイチ苦手なようである。
「ねえRちゃんパパ~。Rちゃんがおへんじしてくれないの」
マユちゃんは僕に訴える。
「ごめんねぇ。ちょっと緊張してるんだよ」
適当に取り繕っていると
「RちゃんパパがかわりにRちゃんになって!」
などと言われてしまった。なるほどそれもいいかもしれない。会社などよりRの代わりに幼稚園に行っていた方がずっと楽しいだろう。
「せんせえ、おちんちんがはれちゃったー。なおしてー」
などと戯れるのもよし。
「じゃあ僕がRの代わりに幼稚園に行ってもいいかナ?」
とマユちゃんに言ってみたら
「それはダメ」
ちっ。このツンデレ娘が。
マユちゃんはその後も
「Rちゃぁん、おへんじしてぇ。いっしょにあそぼぉ」
相変わらずRにベタベタしていたが、Rはとうとう耐え切れなくなって
「ぱぱぁー!!うわああああっ!!」
僕に泣きながら飛び付いて来てしまった。
「ほらほら、泣くな泣くな。パパが飛行機ブーンしてあげるから」
Rを地面と水平に横に抱いて、ほら飛行機だよーんと走り回り、Rをあやした。
「マユちゃんにもやって!」
そしてマユちゃんも飛行機ブーンを所望。よそさまの女の子を抱き上げてよいものか、と一瞬躊躇してマユちゃんママをチラリと見ると
「あらあら、すみませんねえ…」
僕というロリコンオヤジの恐ろしさをちっとも分かっていない呑気なご様子だったので
「じゃあほら、マユちゃんも飛行機ブーン」
「ぎゃはははは!」
ああ、嫁とR以外の若い娘を抱いたのは久しぶりであった。さっきからちょいクサオヤジの臭いが鼻にこびり付いていたので、若い娘のぬくもりはよい。
Rは始めこそマユちゃんのベタベタ攻撃に辟易してたものの、そしてマユちゃんも始めこそ僕に懐いていたものの、やはりそこは同じ年の女の子同士、最後には一緒に汗だくになって走り回っておった。
「R、マユちゃん、ちょっとパパと一緒に休憩しようぜー」
とベンチに座るように言っても
「やだー」
「だめー」
最早オヤジには用はないようであった。構ってくれよ。家に立て篭るぞ。銃はないけど子作り肉砲はあるぞ…僕は一人さびしくちょいクサオヤジが待ち受ける公園隅のオヤジゾーンに戻ったのであった。
なんだか汗だくでちょい汁オヤジになってしまった。
問題:マユちゃんを抱き上げて驚いたことはなんだったでしょう?
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