2007年04月27日
ちゃんとちゃんとの枕元
嫁が寝ようとしている枕元に僕が立つ時は、大抵ろくでもないことを考えている。
嫁の隣には、息子・タク(1才)がピカチュウのぬいぐるみと共に寝ており、嫁を挟んで反対側には娘・R(3才)がフゴフゴと鼻が詰まった寝息を立てていた。
頭の中は「猥」とか「褻」とか「淫」とかだいたいそんな感じである。ただ露骨に口にするのはインテリジェントではないので、他愛のない話から始めるのだ。
「…タクはピカチュウが好きなのかな」
「それは何故かRが『ぴかちゅうはここに寝るの!』って布団に突っ込んだのよ」
(ちなみにこれはRにリュックを背負わされたピカチュウ)
「Rは寝苦しそうだけど…今週は僕ら全員ハナタレになってしまったね」
「ほんとに。私は声も枯れて来たよ…」
「辛そうだね。ちなみに僕は今日でハナタレ治っちゃったんだけどね。えへ」
「何なのよ!あなたは!」
「鼻汁は止まったんだけど、別のところから別の汁がたれて来そうで、な…」
僕はそっと嫁の胸元から手を差し入れた。その刹那、嫁はくるりと身を翻し、
「私は今、出血期間中なの!」
僕の手を振り払った。垂れていたのはハナミズだけじゃなったのだ…。
「じゃ、お前には用はないわ!」
「うわ何それ、ひどい!あなたこそどっか行け!」
剃毛、いや、不毛な言い争いになり声が大きくなってしまったのだろう、突然タクがムックリと起き上がった。
「あ、起きちゃったか。ゴメン、うるさかったね…」
タクは座ったままボーっとこちらを見つめ、何も喋ろうとしない。
「完全に寝惚けてるな」
これが無我の境地というものだろうか。やがてタクは一緒に寝ていたピカチュウをぎゅっと抱いて
「だいすき、ちゅ」
小鳥が交わすようなキスをチョンとした後
「ままー」
と嫁に抱きついて甘えた。その一連の動作に嫁はアキバ系オタクのように萌えまくり
「いや~んタク可愛い~。私はタクには用がある。あなたには用はない。さ、出てって」
「お前は若い男の体を選ぶのか」
「いいでしょーえっへっへ」
抱き合う母と息子にはぶんちょにされた僕は
「と、特に寂しいわけじゃないし」
せめてもの抵抗としてこっそりすかしっ屁を枕元に発し、寝室を出るしかないではありませんか!
屁の用心 えっち失敗 枕元