幼女愉快事件

近所の公園で娘・R(3才)と息子・タク(1才)を遊ばせていたら、

「あらこんにちは」

Rと同じリトミック教室に通い、幼稚園も同じみっちゃん母子を見つけた。

「おあよー。おあよー」

「あーらー。たっくん可愛いわねー」

みっちゃんママにペコペコお辞儀をするタクは人妻キラー。

「あれー偶然!」

嫁もみっちゃんママを見つけベラベラくっちゃべり始めた。みっちゃんとRと息子・タク(3才)はスッタカターとブランコに走って行き

「のーせーてー!」

とわめいているので僕がヨイコラショと乗せてやり、交互に背中を押す。母達は子供ほったらかしで公園の隅で喋りっぱなし。どうしておばさんという生き物は2人以上くっつくと喋りが止まらなくなるのであろうか。喋ること火の如し。動かざること山の如し。

みっちゃんとRは一番の仲良しである。幼稚園でも一緒に遊んでいるらしい。

「みっちゃんはRちゃんと幼稚園でなにして遊んでるの?」

ブランコに乗るみっちゃんの背を押しながら聞いてみると

「すなばー」

という答えが返ってきた。すると「砂場」という単語を聞いたRが

「Rちゃんすなばいくー!パパおろしてー」

ブランコから降ろすとあっという間に砂場に駆けて行った。タクもその後を追って行ってしまった。

「みっちゃんも砂場でRと一緒に遊ぶかい?」

「やーだー」

ホントに仲がいいのかこのふたりは?ポツンと取り残された僕とみっちゃん。何故僕はここでよそさまの女の子と遊んでいるのだろうか。3才児は対象外とはいえ、僕ロリコンなのにいいのだろうか。

「あしたおばあちゃんち行くのー」

「おれんじのでんしゃに乗るのよー」

「みっちゃんは3才です」

みっちゃんの話はいろんなところに飛ぶ。ついでだから謎であったみっちゃんママの年も聞いてやろうと思ったが

「ママは8才です」

まるで当てにならなかった。

「おりるー」

ようやくみっちゃんがブランコから降りて、Rがいる砂場に走って行ったのを見て、さてタバコ吸うか、と公園の外に歩いて行ったら

「こうえんのおそとに行っちゃだめなのよ!」

何故か僕の後ろにみっちゃんがピッタリくっついて来た。Rと砂場で遊んでいたはずなのに何故?僕のこと好きなの?

「ふふ…おじさんの後ろを取るとはみっちゃん、只者じゃないね…」

「あぶないからだめなのよ!もどりなさい!」

Rと違って気が強いみっちゃんの気迫に負け、3才の童に手を引かれて公園に戻る僕であった。

「そんなに怒らなくていいじゃん…」

分かってくれとは言わないが、そんなに俺が悪いのか。

ギザギザハートの童歌。

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