2007年03月23日
ラメンの告白
近所にラーメン屋がオープンした。
その場所は以前も若い店主がラーメン屋をやっていて大変美味しかったのだが、残念なことに閉店してしまい、違う人が居抜きで開業したのである。
前の店がうまかっただけにこの新しい店にも期待が高まった。歩いてすぐの距離だし子供達もラーメン大好きなので
「今度みんなであの店行ってみようよ」
と嫁と盛り上がっていたものである。
やがて時は流れ…2ヵ月ほどが経過したが、未だ家族でそのラーメン屋に行ってはいなかった。
「ねえ、そういえばラーメン屋行こうよ」
嫁にせっつかれた僕は、額に脂汗が流れるのを感じ、しばし考えて答えた。
「うーん。ネットであんまり美味しくないとか書かれてるんだよね。だからイマイチ乗り気になれなくてね…」
「あらそうなの」
このひとことが聞いたのか、嫁のラーメン屋に対する興味は薄れていったようだ。
…すまぬ、嫁。
…嘘をついてしまった。
僕、自分だけ先に食べに行っちゃったんだあ…。
実は嫁と最初に「行こう」と話した数日後、ハラペコで仕事から帰ってきた際、つい我慢出来なくなり家をスルーしてラーメン屋に行ってしまったのである。食べた結果、
「これは美味い!また嫁と子供達を連れて来よう!」
というお味であれば何の問題もなかったのだが、その正反対であったのでもう行きたくないなあ…なんか上手い言い逃れはないものか…と咄嗟に考えたのが先ほどの会話であったのである。
嫁よすまん…どうしても言えなかった…。この罪悪感から解放されるにはどうしたら…。
おおそうじゃ。
ちょうどラーメン屋の2軒隣に教会がある。神に懺悔しよう。全てを打ち明けて罪を償おう。とはいうものの、クリスチャンでもなくアグネスチャンでもなくチビマルコチャンでもない僕は「ひょうきん懺悔室」しか知らぬ。そもそも教会は何時ごろから開いているのだろうか?9時か?十字架?バーロー。
そういったものを含め、懺悔の作法というのはどのようなものであろうか。
「…神父様、私は罪を犯してしまいました。
「話なさい」
「すぐそこにラーメン屋が出来たでしょう?」
「はい、知ってますよ。続けなさい」
「そこに家族みんなで食べに行こう、と妻が楽しみにしていたのに、僕だけひとり抜け駆けしてしまいました。私は罪深き男です。神父様…主よ…御言葉を給え。されば我が魂は癒されん…」
「祈るのです。祈ればその心が主の元に届くでありましょう」
「ラーメン」
上からとんこつスープをぶっかけられそうである。
問題:そのラーメン屋の一番ミステリアスなところは何でしょう?
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