ホワイトデー即ち白ける日

そういえば明日はホワイドデーだったと、と思い出したが既に残業中遅くのことであった。

なんだかホワイトデーって影が薄い。

明日の朝には嫁と娘・R(3才)に渡しておかねばならない。今この時間で売ってそうなのは、と考えるとあまり選択肢がなく、深夜まで営業しているスーパーに行った。「ホワイトデーコーナー」みたいな特設売場があるだろうからそこで買えばいいやと勝手に思っていた。

ところがスーパーの中はまったくもって平常営業状態。ホワイトデーのホの字もない。つくづくホワイトデーって影が薄い。

商店街をさ迷い、幸いなことに開いている洋菓子店を見つけたので、ケーキでいいかと思い買った。ホワイトデーの主旨に則せば息子・タク(1才)は対象外なのだが、それでは可哀想なのでタクのぶんも買った。それとタクから嫁とRへ…という意味でクッキーも2袋買った。これを明日タクに持たせて嫁とRに渡させようという魂胆である。

家に帰ると皆寝ていた。まずケーキを冷蔵庫にしまわなければならない。僕の目論見としてはケーキやクッキーを翌日朝まで隠しておきたいのだが、これは迂闊だった。翌朝僕より早く起きて朝食の支度をする嫁に見つかってしまう。

「僕がいいと言うまで冷蔵庫を開けるな」

今嫁を叩き起こして厳命しようか迷った。言った段階で既に怪しい気がする。冷蔵庫にバラバラ死体を隠しているみたいである。第一

「じゃあ朝ご飯どうすんのよー!」

と言われて終わりである。仕方がないのでクッキーだけ隠しすことでよしとした。

翌朝。嫁に

「これ…ケーキですどうぞ」

おずおずと差し出したところ

「え、なに、急にどうしたのよこれ」

素ですっとぼけていた。

「今日ホワイトデーだから」

「あー!そんな日もあったねー!すっかり頭から抜け落ちていたわ」

何度も書くようであるがつくづくホワイトデーって影が薄い。

「じゃあタク、これをママとお姉ちゃんに渡すんだよ」

続いてタクにクッキーの袋を渡した。僕としては江戸時代のお茶を運ぶからくり人形のようにエッチラオッチラ嫁とRまで運ぶ姿をイメージしていたのだが、タクは一歩も動かずとっとと袋を開け始めてしまった。

「ああっタク。お前が開けてしまってはだめだ」

「無理よー。タクは食べる気満々よー」

「じゃあタクも後で分けてもらってね。もう朝ごはんだから今食べちゃダメだからね」

「ひーん!」

袋を嫁に預けたらタクは泣いてしまった。息子にホワイトデープレゼントを手渡させ嫁を感激させる作戦は失敗に終わった。まだタクには早過ぎたようだ。

それにしてもホワイトデーの影の薄さよ。バレンタインデーの付随イベント的性格を脱皮できず盛り上がりに欠ける。

いっそのことホワイトデーは、バレンタインにチョコをもらった女性と必ず一夜を共にする日と決めてはどうか。本命たちの本命たちによるドエロの夜を約束するイベント、ということにすれば、無駄な義理チョコ配布と無駄なお返しの手間が省ける。

ホワイトデーは勇気を出してバレンタインに告白してきた女性と、熱い夜を共にするイベントになるのである。

すなわちトゥナイトデーである。

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