すいませんが吸います

毎度毎度の娘・R(3才)と息子・タク(1才)のハナタレ。

Rは鼻風邪だがタクはもしかしたら花粉症かも知れぬ。齢1才にして花粉症とは可哀想過ぎる。

可哀想だと思ってもやることはひとつ。鼻水吸い取り器にてジュルジュルと吸うのである。

ひとーつ、人の世の生き血をすすり、
ふたーつ、ふたり子供の鼻水もすする。
みっつ、みだらなセクハラ三昧、
よっつ、よこちんはみ出てる。

僕が馬乗りになり、鼻の穴にチューブを突っ込み、ふたりが泣かない訳がない。全力で泣き叫ぶので、全く何度やっても嫌な仕事だぜ、と酒でもあおりたい気分になる。

今朝もそれをやって会社に行ったのだが、帰ってから嫁に

「あれからふたりは鼻水は出てたか?」

と聞くと

「今日は朝だけだったよ。パパがお鼻吸ってくれたおかげだね、って言ったらRは

『ぱぱってすごいなー』

って感心してたよ」

なんとも変なことで尊敬されてしまったようである。Rにそんなこと言われたのは初めて。しかしせっかく褒められるのならこんなことよりスポーツが凄いとかで尊敬されたい。でも外嫌いだしね。僕。

「私のパパ、鼻水吸うのがとっても上手なのよ!」

「なにそれ、きしょい」

将来Rがそんな事を友達に吹聴して回ったりしたら…うーむ。他に取柄がないし…まあいいか。

嫁はその後布団に入って寝ようとしたので

「嫁、ち○ち○吸って」

今度は吸われる立場になりたかった僕は嫁に愛のバキュームを求めて覆いかぶさったのだけれども、嫁はミノムシのように布団に潜り拒否。

「冬眠中です。起こさないで」

「そこまで嫌か!」

まったく煮ても焼いても吸えない嫁である。

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