2007年03月02日
後朝の別れ父娘
仕事が休みだったとある土曜日、、
「おとうさん、きょうはかいしゃいかないの?」
いつまでも家にいる僕に娘・R(3才)が聞いて来たことがあった。
「お休みだから行かないよ。今日は遊ぼう」
と答えると嬉しそうな笑顔が返って来た。ふふふ、可愛い奴め…と思う暇もなく、待ってましたとばかりにRが馬乗りになり、
「おうまさん、やって」
僕はヒイヒイ酷使されたのであるが。
そして日曜日も休みだと
「おとうさん、きょうもかいしゃいかないの?」
またRが聞いて来たので「ああ、今日もお休みだよ」と答えるとまた馬乗りになって
「おうまさん」
僕は2日連続出走の競走馬になりハルウララ。
それからというものRは、何曜日であろうとほぼ毎日必ず
「おとうさん、きょうもかいしゃいかないの?」
と聞いてくるようになった。
「いや、昨日も一昨日も行ったし、今日も行くんだよ」
何故行かないことを前提に聞いてくるのだ。
「Rちゃん、今日『も』じゃなくて、今日『は』と言って下さい。お父さんは会社に行く日の方が多いんだよ」
よそさまが聞いたらリストラされたように受け取られてしまうではないか…と3才児に対して重箱の隅を突付くようなことであるが、Rにテニヲハの使い方を指示してしまった。
するとRの瞳が少しウルっとなった。
「あ、きつく言い過ぎたかな…」
つまらんことを言ってしまったと思ったが、Rは僕が会社に行かない前提で話して来る理由をボソッと吐いた。Rの本心は
「だって、おとうさん、かいしゃいってほしくないの…」
このことであった。ぶわわっ。僕の瞳こそ滂沱。Rの純粋な気持ちと、Rの瞳からこぼれ落ちそうな透明な涙と…。
「ごめんようRちゃん。お父さんは君の気持ちも分からないで…」
出来ることならリストラ食らってでもRの気持ちに答えてやりたい。職を無くしてでもRの純粋で透明な僕への願いを叶えてやりたい。宝くじ8億円ぐらい当たればの話だが…。
これを無職透明といいます。
問題:息子・タク(1才)はどうやって僕を見送ってくれるでしょう?
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