2007年11月02日
くちづけ、どうどす?
嫁がちゅーしてくれない者は幸いである。
「ねえパパ、ちゅーしよ」
代わりに娘がせがんでくれることだろう。娘・R(4才)のこぼれるような頬をそっと唇で押さえると、春風のような心地良いストリームが体を駆け抜ける。
全身の血が下半身に駆け抜けるエロス目的のくちづけとは違う、アガペエレベルの至高のくちづけである。アガペエとは二本の指で鼻を押さえること。そりゃカトチャンペエだ。
「こっちにもちゅーして」
右の頬をくちづけされたら左の頬を差し出すR。まるでクリスチャンのような。左の頬にもそっと唇を当てると
「たっくんも!」
息子・タクもせがんできた。
「たっくんもちゅーしたいのか?」
「はーい」
こちらはクリスチャンというよりもイクラチャンだった。
「はい、じゃあお顔を近付けてー」
んー、と唇を寄せるといきなりタクの頭がゴオッと近付いて来た。ヘッドバットが飛んで来たのである。
「いてええ!タク、頭じゃなくてお顔…」
鼻の頭にモロに喰らい悶絶した。お前はまだチューのやり方が分かってない…フガフガと倒れ込んでいると、今度はRが僕の首に手を回し抱きついた。そして
「ぶちゅーーーー!」
正面から思い切り唇を押し付けて来た。ガッチリ抱き締められ、ぶっちゅりくちづけされ、僕の頭は桃色に染まってしまった。これはなんという濃厚なくちづけ。
息が止まるようなくちづけを~。
まさにラブレター・フロム・カナダ。恍惚としてつい舌まで入れそうになってしまったほど。あ、危なかった。子供のちゅーレベルを超えていたものだったので、ついいつもの癖で…。Rはようやく僕から腕と唇を離し、
「パパだいすき」
「パパも…大好きだよ」
もう死んでもいい。天の国は僕のものである。僕はパラダイスに到達した。パラダイス銀河(シャブはやってません)。
「たっくんも!たっくんもちゅー!」
はっと我に返るとタクももう一度くちづけを所望していた。
「おお、お前とも熱い抱擁でくちづけを」
と両手を広げるとまたもやヘッドバットがゴン。
「お…お前わざとやってないか?」
ベタベタのコントか。まじで痛いんすけど。まさか僕とRを嫉妬し、僕を亡き者にしようとしている、とか。
抱擁でくちづけどころか
法要で塩漬けにされそうである。
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