ナガズボンは笑ったよ

朝、息子・タク(2才)のおむつを替えようとしたら

「たっくん、いま、うんちしてるの」

プルプルと震えていたので遠くから見守ることにした。

「そろそろ出たかい?」

「でた」

「じゃあゴローンして」

タクを寝かせてご開帳すると、娘・R(4才)が寄って来た。

「まるいうんち?しかくいうんち?みせてみせてー」

「四角いのは作るのが難しいなあ。ていうかあまり見るものではないよ…」

「かちかちうんち?」

「いや、バブルスライムバブルスライムかな」

牛乳飲み過ぎなんじゃ。

おむつを替えたついでにパジャマから洋服に着替えさせる。

「はい、ズボンはくよー」

「たっくんがする!たっくんがするの!」

どうやらタクは自分でズボンをはきたいようだ。

「じゃあこっちが前だからね」

はきやすいように置いてやるとうんしょうんしょと足を通し始めた。それでも左右間違えたりひとつの裾に両足入れたりするのはお約束。手助けしてやってようやくはき終えた。

「できたー」

「はい、じょうずにできました」

「もっかい」

「えー」

せっかくはいたズボンをわざわざ脱ぎ出してもう一度はき始めるタク。自分で出来たのが余程嬉しかったらしい。また手伝う僕。

「できたー」

「すごいねー。トレビアーン。セシボーン。ナガズボーン」

「もっかい」

「いい加減に戦艦ポチョムキン!」

タクはこの日、4回もズボンをはいて脱いでを繰り返した。これも練習である、と僕も良かれと思って言われるがまま手伝った。

「ぱぱ、きょうかいしゃなのォ?」

「うん、そうだよ…ってギャース!」

既にいつも家を出る時間を致命的にオーバーし、ああ、やはり物事には全て限度というものがあるのだなあ…と駅への道を走りながら嘆いたところで…

覆水ずぼんに返らず、でございます。

問題:タクの好きなおむつは、どんなおむつでしょう?

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