夢見る親父の底力、受けてみなさい

「おおいなるきぼうのちから、きゅあどりーむ!」
「おおいなるきぼうのちから、きゅあどりーむ!」
「おおいなるきぼうのちから、きゅあどりーむ!」

(以下30回繰り返し)

夜、プリキュアにはまりまくって叫びまくっている息子・タク(1才)がちっとも寝ようとしない。

大いなる希望の力、キュアドリーム、か。確かに始まったばかりのタクの人生、夢も希望も輝くばかりの可能性を秘めているだろう。

年を経ると僕のように「大いなる希望の力」は「多いなあ恥毛のてかり」程度になるのかもしれないが、とにかく今のうちは可能性だけは無限大である。

口が達者。ひらがなが少し読める。おしりかじり虫とプリキュアとperfumeとぼくはくまとチョコバナナとラムネが好き。怒るとすぐ手が出る。怒られると甘えてくる。タオルを手離せない。りんごをアッポーと言う。頭の上に手拭いをかぶり「おばさん」と言うのが持ちネタ。トイレで用を足させようとするとちんこをいじってばかりいる。

面白いよい子である。一体どんな子に育つのだろう。どのような将来が待っているのだろう。例えどんな道に進もうと、それはタクが、ひとりの男が決めたことである。親としては決して反対することなくそれを認め、全力を尽くして支えてやりたい。

「ねえたっくん。君は大きくなったら何になりたいのかな?」

「きゅあどりーむ!」

ごめん、それは認めん。せめてラオウとか言え。

いつまでも、たおやか、すこやか、にぎやかに。

夜が明けて今日、タクは2才になった。

「タク、君は2才になったんだよ」

「たっくん1才!」

「いや、今日誕生日でね、2才になったのだよ」

「やーだ!たっくん1才なの!2才ちがうの!」

「やだって言われてもなあ」

「たっくん1才がいいの!うわああああん」

何も泣かなくても。

「ほら、2才の『2』は、手でやるとチョキ!かーにーさん、かーにーさん」

「たっくん1才なのおおおお!」

いつまでも、たおやか、すこやか、タラバガニ。

問題:タクが生まれた時、立ち会ってた僕が驚いたことは何でしょう?

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