イケメンは栃木にあり

田舎なのを嫌い、故郷を出て行った者に限って故郷を熱く語るものである。

かく言う僕がそうなのだけれども、故郷を離れるからこそ郷愁を味わったり、故郷でないと味わえない、幼き頃から親しんだ味のありがたみが分かるからである。しかしもう故郷には戻れない。実家の僕の部屋だったところには、弟が溜めた数年分のジャンプが山積みに…。そんな境遇がより故郷の味を追い求めるモチベーションとなる。

わが故郷の栃木はわりとうまいものがない県であるが、それでも名物と呼ばれる物はいくつかはある。

■じゃがいもいり焼きそば

じゃがいものない焼きそばなんて乳のないほしのあきみたいなもんだかんね。

難易度(栃木以外の人がその味に太刀打ち出来るかどうか)…★

■宇都宮餃子

餃子の女神像はちっとやり過ぎと思うんだけどね。

難易度…★

■いもフライ

別に栃木じゃなくても食べられんじゃねんけ。

難易度…★

■耳うどん

正月に食べっと、1年間悪いことを聞かなくて済むんだとよ。

難易度…★★★

■レモン牛乳

レモンって書いてあんだけど果汁0%なんさ。でもちゃんと黄色4号で
まっ黄色になってっからだいじだよ。

難易度…★★★★

■しもつかれ

栃木最強の郷土食だべ。見た目ゲロ。味もゲロ。学校給食の返却率90%。
でも何故か大人になると病み付きになんだべ。 

難易度…★★★★★★★

そんな中で、僕が帰郷するたびに食べたくなるのが佐野ラーメンである。これはうまい。しかも東京には殆ど佐野ラーメンの店はない。正月、栃木にいる間に一度食べてみたいと思い、娘・R(3才)にも

「R、ラーメン食べに行くか」

と誘うと

「Rちゃんらーめんすきー。らーめん、らーめん、ちゅるるるるー♪」

即興でオリジナルのデタラメソングと怪しい踊りを披露した。嬉しいらしい。

いつもラーメン屋で注文する時は、嫁や僕が大盛りを注文し、その分をRと息子・タク(1才)に取り分けてやるのだが、今回は嫁の待ったがかかった。

「もうそんなんじゃ駄目よ!Rとタク用に1杯頼まなければ…」

というのでその通り注文すると、Rもタクも食べる食べる。ラーメンのみならず餃子も「もっともっと」と食べる。食いしん坊怪獣モットクレロンが乗り移ったかと思うほどの勢いで、本当に一杯平らげてしまった。

「本当に食べちゃったな…」

「でしょう?」

子供達の日々成長している証をこうして見る度に、嬉しく思う反面、寂しくなるのは何故だろう。いや単に食費がかさむなあ、ということではなく。いつまでもパパパパと甘えるカワイイ子供のままでいて欲しい、というような。

僕が故郷を離れたように、いずれ子供達が僕から離れることを恐れているのかもしれない。

郷愁に似たホロリと苦い思い。
チャーシューはホロリと崩れて美味かった。

問題:佐野ラーメンは手打ち麺がウリだが、どうやって麺を打つでしょう?
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