2006年09月22日
愛の解熱剤
熱を出して2日目の息子・タク(11ヶ月)が気掛かりだったので、夕方会社の喫煙室でタバコを吸いながら嫁にメールしてみた。
「午前中38度あったので解熱剤を飲ませたら、夕方には平熱に戻った」
とのこと。そしてハッスルしたタクはちゃぶ台によじ登り、登ったはいいが降りられなくなって泣いていたそうだ。お前は犬か猫か!熱が上がったついでに自分自身も高みに上がってしまったようである。
その時の写真(嫁写す)
すぐには助けられず、少なくとも嫁がカメラを用意して写真を撮るまでの時間はそのままにされていたであろう息子が不憫でならない。僕も大笑いしてしまったが…。
いずれにせよ、多少は良くなったのかな…と少し安心したのも束の間、家に帰って来て玄関のドアに手を掛けようとしたら、ノブに鍵が刺さったままではないか。嫁よ…なんという不用意な。
しかし嫁もタクの病気でテンパリ気味なのだろう、と責める気にもなれず鍵を抜いて家に入った。
「また熱が出てね…」
嫁はグズグズ泣くタクを抱いていたところであった。ああ、やはり解熱剤が切れて熱が上がってしまったか…。昨日医者に診せて急性中耳炎であると聞いてネットで少し調べたのだけれども、「長引くと…なんたらかんたら」等、怖いことが書いてあったので心底心配になってきた。実は嫁に
「僕のもうひとりの『息子』も熱っぽいんだけど。えへ」
という誰でも2秒で思い付きそうなお下劣ギャグをかまそうと思っていたのだが、そんな気分は消えてなくなった。敢えてやったところで嫁に引っ叩かれるのがオチであろう。
「タク、苦しそうだな」
「あまり飲ませたくないんだけど、また解熱剤あげようかしら…」
「あ、お前、ドアノブに鍵差しっぱだったぞ」
「えええ!多分家に帰って来た夕方からそのまんまだ。ヤバイヤバイ!」
「うん。お前も大変だろうけど」
何者かがコッソリ鍵を抜き取れば、楽々と浸入出来ることになる。もし嫁や子供達に危害が降りかかったら…あと、我が家には財産はないが、その腹いせに僕の書庫などを荒らし、隠してあるエロスライブラリを暴かれてしまったら目も当てられない。
警察を呼ぶまではそのままの現場状態を保たなければいけないし、そうすると鑑識に
「このエロスライブラリから判断すると、あなたはロリ巨乳好きですね?」
などといらぬ分析をされてしまうではないか。
タクは解熱剤と乳を与えた後、静かに眠りに落ちていった。少し安堵した後、ライブラリの隠し方を徳川埋蔵金並みの難易度にせねばなるまい、と考えつつ
「僕のもうひとりの『息子』も熱っぽいんだけど。えへ」
と、嫁の乳房に触ろうとしたら引っ叩かれた。
「息子」の海綿体の腫れに必要なのは解熱剤ではなく止血剤なのかもしれない。
あ、腐って落ちるか。
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