もうすぐ3才…おそろしい子!


娘・Rは来週3才の誕生日を迎える。

「Rちゃん、もうすぐ3才になるんだよ。誕生日だよ」

と言っても

「?」

イマイチ分からないようであったが、ここ数日で嫁がいろいろと教えたらしく、

「Rちゃん、はっぴーばーすでー、なのよー」

とか

「Rちゃん、けーき、たべるのー。いちごがいっぱいの、けーきがいいなー」

などと言うようになった。

「そうかそうか。イチゴのケーキがいいのかー」

「ぱぱ、かって?」

「はううううう!」

この時のRの、上目遣いで思いっきりシナを作っておねだりをする様に、僕は図キューんと心を打ち抜かれた。

何せ初めて「買って?」と言われたのである。Rはあまり物欲がないのか、たとえばおもちゃ屋に行っても「欲しい」とか「買って」とかダダをこねないのである。それだけに初めて言われたこの一言は新鮮で抜群のおねだり効果を上げたといえよう。

あああ、恐ろしいことに何でも買ってやろうという気持ちになってしまっている。借金まみれになってもキャバクラ嬢に貢ぎまくる男の気持ちというのはこんなものであろうか。

3才の誕生日を迎えるにあたり、Rは去年よりしゃべれる言葉や出来るようになったことが増えたのは当然だけれども、なんだか女の子らしさを武器に父をたらしこめる技術も格段にアップしてきたような気がする。

来年はもっと手強くなっているだろうなあ。女の子は恐るべし。

女は女に生まれるのではない。女に、なるのだ。


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