2006年08月06日
日本の夏。ダメオヤジの夏。
ここ何日か深夜までの仕事が続き、家に帰ってからネットを繋いだが、すぐたらそのまま寝落ちしてしまったようだ。
金曜日の朝、扉を叩く音で目が覚めた。開けると娘・R(2才)と息子・タク(9ヶ月)が並んでバシバシ扉にアタックしていたのであった。
「ぱぱ、あそんで~!!」
しかし僕はどうしても眠気と疲れが全く取れておらず、とても子供達と遊べる体力気力がなかった。
「ごめん、あと30分寝させて」
改めて布団に寝転るとRやタクがドカドカ僕を叩きまくったが、それも全く眠りの障害にならず、ガーガー寝直してしまった。ああ、僕は遂に
「パパ遊びに連れてって~」
「疲れてるんだ、寝かせてくれよ」
という典型的なダメオヤジになってしまった。テレビやマンガではよく見るけれども、なるほどこうしてそのようになってしまうのか。頭では分かっているけれど、体が動かないのだ。しかもあと30分寝たところで遊びに連れて行けるわけではない。仕事だ。
30分後、無情な目覚ましが鳴ったのでのろのろと起きて、出掛ける支度をする。
「パパは会社に行って来るからね」
「ぱぱー。ダンスしてあそぶー。アンパンマン見るー」
絶対Rが愚図ることは分かっていたことだった。しかし体力も気力も時間も、何ひとつ余裕がない。許せR。
「Rちゃんは、ままと、たっくんと、待ってるからね」
泣きながらRは言った。嫁によると、Rはいつも僕の帰りを待っているのだという。
「ぱぱ、こないねえ」
と言いながら眠りにつくのだそうだ。
「Rちゃん、待ってるからね」
「…」
待ってるから早く帰って来てね、というささやかな願い。今日も叶えてやれそうにないな…と思って返事が出来なかった。案の定、この日も帰りは深夜になり、しかも土曜休日出勤のおまけ付きとなってしまった。
愛する者達を養うために愛する者達との時間を犠牲にしなければならぬ。
愛ゆえに人は悲しまねばならぬ。 愛ゆえに人は苦しまねばならぬ。ならば愛などいらぬ。
聖帝サウザーはこう嘆いたが、世の親父達も同じ苦悩を背負っているのである。されどこの子達に愛のぬくもりを与えるために、愛を放棄してはならない。
わたし、待ってる、いつまでも待ってる、というけなげなR。
のちの「あみん」である(嘘)
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