2006年05月06日
嫁・姑・こりゃうめえ。
栃木の実家にて。
嫁と母が息子・タク(7ヶ月)を挟んで何やら会話をしていた。僕はその脇でテレビを見ながら「みかもの月」(地元の銘菓。「萩の月」のモロパクリ)をモゴモゴと食べており、要するにボーっとしていたのである。呆けていた故に突然
「ごん」
と鈍い音がした後
「お義母さん、何するんですかー!」
「ああっ!ごめんなさい!」
嫁の悲鳴と母のオロオロした声が轟いても、しばらく何が起こったのか分からなかった。
「なんだ、どうした」
「お義母さんが、タクの背中を押しちゃって、タクが転んで頭打ったの!」
「あああごめんねついうっかり」
肝心のタクの頭はコブが出来ているわけでもなく、逆にコブが出来ない方が危ないとかあるけれども、特に痛がって泣く様子もなかったので、まあ大丈夫だろうと思った。
母はそそくさと台所に引っ込んでしまい、嫁は「全くお義母さんは…」とブツブツ言っていたが、僕はタクが無事であれさえすればどうでもよく、そんなことよりも「むう、みかもの月うめえ」と自分の世界にトリップしていた。
その夜、嫁が風呂に入っている時、僕はテレビを見ながら黒糖どら焼きをモゴモゴと食べており、要するにボーっとしていたのである。呆けていた故に母がやって来てブツブツ話していたが
「○○さん(嫁の名)は、言うことがキツイ!」
と母が声を荒くするまで気付かなかった。
「え、何?」
「さっきタクが頭打った時のことだよ!お前もああいう時は『お母さんにそんなキツイこと言わないで』ってフォローしておくれよ…」
「アレも気が強いからな~」
「お前が亭主でしょ!」
ああああこれが嫁姑の確執というものか。そしてそのしわ寄せが僕に来てしまった。タクが頭をぶつけたのに、僕の頭が痛くなるのはコレ如何に。しかし僕はみのもんたではないので、
「まあよきにはからえよ」
バカ殿丸出しの態度で「むう、黒糖どら焼きうめえ」とトリップしていたら
「ちょっと話聞いてよ!」
母に怒られてしまった。僕は和菓子を食べていただけなのに、何故怒られなければならないのか。第一僕に嫁が抑えられるのならば、とっくに従順な嫁になっておるわ。
仰げば恐ろし。和菓子の怨。
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