いやーん、雪隠


娘・R(2才)にはそろそろトイレで用足しできるようになってもらいたい時期である。

しかし未だオムツっ子なので、僕はお風呂に入れる時に、服を脱がせた後トイレに
座らせることにした。

日頃は嫁がトイレトレーニングをしているようで、トイレでするべきことはある程度Rも分かっており、

「よいしょ、よいしょ」

子供用の便座をセッティングするのは自分でやるし、トイレットペーパーを引っ張って

「きれいきれい」

お尻を拭くことも分かっているし、水を流すレバーには手が届かないのだが、それを指差し

「じゃー」

僕に水を流すように指示をする。ただ、肝心な用を足すことだけがスッポリ抜けているのだけれども…。
その反面、余計なことをひとつ覚えてしまった。それは、すっぽんぽんでトイレにまたがった後、

「ぴーす、ぱぱ、ぴーす」

とポーズを取るのである。これは僕に「写真を撮れ」ということ。何故このようなことを覚えてしまったかというと、僕が初めてこの「お風呂前トイレ」を
させた時に、記念にRをパチリと写真に収めたのである。

それがいけなかった。

撮った画像を改めて見ると、とてもエロいのである。全裸でトイレ、というシチュエイションがそう思わせるのだろうか?2才児の裸だしとタカをくくっていたら、意外にも女臭さがむんむんと出ており、その雰囲気は例えれば20年前のロリータ少女写真集のようないかがわしさに似ていた。

いや待て、それは僕がロリコンだからそういう穢れた目で見てしまうのであって、健全な目で見れば微笑ましい子供の写真でしかないのかもしれない、と思い嫁に見せたのだが

「うわ、なにエロいの撮ってるのよ」

とやはりエロ烙印を押され、これはするべきではなかった、今後は二度と写しますまいとを心に誓ったのだ。それなのにRから撮れと言われてしまっては、僕はどうしたらいいのだろうか。己の罪悪感と娘の要望の間に挟まれ、甚だまいっちんぐ。

断れないままRの写真を撮って「ああやはりエロかった」と後悔しつつ、かといって消去する事も出来ず、どんどんトイレ写真が溜まってしまっている。まさかないとは思うが、万が一5年後、10年後になっても、ずっと「トイレの後はパパに写真を撮ってもらう」という認識のままRが成長してしまったら…。

言うまでもなく、大歓迎である。

台所の内装にオープンキッチン形式があるように、
トイレでもオープンセッチン(雪隠)というものがあっても…

無理はないな!

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