クライングトイレット娘

「Rちゃん、今日はなにしたの?」

娘・R(3才)に僕が会社に行っている間のことを聞くと、いろいろと教えてくれる。

「きょうはねえ…こーえんいったの」

「あいすたべたの」

「がっこうようちえんいったの」

などなど。ちなみに「がっこうようちえん」とはRが来年行く予定の幼稚園である。何故かわざわざ学校とくっつけて呼ぶ。

「Rちゃん、今日はなにしたの?」

「きょうはねえ…Rちゃんねえ…えっとね~」

「いやん、じらさないで教えて~」

「Rちゃんねえ、うんちできたの!」

「へえ、できるようになったの!」

Rはなかなかトイレでできなかったのだ。連れて行くと泣いて暴れて収拾がつかなかった。嫁にも聞いてみると

「そうなのよ。ふんばってたから『もしや』と思ってトイレにつれてったらあっさりできたのよね」

「いつになったらできるようになるかと心配だったけど、タイミングなのかね、こういうのって」

しかしRは、ちゃんと用を足したというのに、その後便器にまたがったまま泣いてしまったのだという。

「なんでだろうね。感極まっちゃったのかな」

「分からない。すんなり出来過ぎて、自分が一番驚いたとか」

子供の頃というのは怖いことや嫌なこと以外にも、「なんで自分がこんなことに」という予想外の状態になってしまった時にも泣きたくなってしまうものである。褒められまくった時とか「えー。なんで僕が」とパニクった思い出がある。

「嫁、そういえばお前、初体験の時も泣いてなかったっけ」

「さあ~忘れた」

ちっ。僕も忘れたので思い出を美しいものに捏造しようとしたのに。

ともかく、Rおめでとう。今度お父さんにも見せてね。

問題:Rのトイレの様子を観戦していた息子・タク(1才)は何をしていたでしょう?
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