2006年11月03日
嫁はふしぎなおどりをおどった!
嫁があやしげな舞を舞っていた。魂を吸われそうな不気味なダンス。
「…どうしたの?黄色い救急車呼ぼうか?」
「浮かれてるの」
娘・R(3才)が幼稚園に合格したので、プレッシャーから開放され身も心も軽くなったようだ。ついでに頭も。いや、嫁のこれまでの心情を察するに、誰がこの6畳間のバレリーナを責めることが出来ようか。
タイトル:「パ・ドゥ・シャ」
作者:僕
私、バレリーナ。
トウシューズを履いたバレリーナ。
トウの立ったバレリーナ。
ポワントポワント。
年増のプリマドンナは
豊島園駅前のファミマで
プリマハムを買うわ。
見ててね私のアラベスク。
なんて素敵なジャパネスク。
エンジョイバレエ。
ボリショイバレエ。
やっしょーハラショーどっこいしょ。
朝から晩までアンドゥトロワ。
4回転半アンドウミキ。
私のシューズに画鋲を入れたのは誰?
それでも負けない。私は踊るわ。
私踊る人あなたティッシュ配る人。
舞台を血で染める死の舞踏。
ニジンスキーは言ったわ。
生まれ変わったら馬になりたい。
やがて気が済んだのか踊りを止めた嫁が言った。
「受かったのはいいんだけど、もう来週には制服の寸法を測りに来て下さい、って言われてるのよ!」
「早くない?まだ入園まで5ヶ月近くもあるじゃん」
「でしょう?どんどん大きくなってるっていうのに」
「きっと制服を作らせて、他の幼稚園に行かせないようにする囲い込み運動に違いない」
「新規採用の内定式みたいなものね」
「そうだ、囲い込みだ!」
そういえば、幼稚園に合格するまでまぐわいを禁止されていたのだが、もう解禁ということでよろしいのだろか。
僕も熊川哲也ばりにバレエを舞い、嫁を「囲い込み」をし、求愛ダンスを踊ったところ、嫁も近年稀に見る素直さでウフーンとなったのであった。アン・ドゥ・トロワ。あん。だめ。いやーん。
お股割り人形。
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