2006年10月21日
面接の凡人
娘・R(3才)の幼稚園面接が迫っている。
お受験幼稚園でもないのに、落とされる子もいるのである。田舎出身の僕にとっては幼稚園なんて誰にでも入れると思っていた。東京はおっかねえところだよ。嫁を含む公園ママ友さん方の間では、専らこのことで話題が持ち切りだという。
面接は父母揃って出席した方がいいとか、運動会で未就園児参加のプログラムには出ておいた方がいいとか、園長がオッパイマニアの後家殺しだから胸元を強調した服を着ていくといいとか、(多少ウソ含む)諸説が飛び回っているらしい。
面接は当日幼稚園に並んだ先着順で、嫁によると
「前の晩の1時から並んでた人もいるんだって」
「ドラクエの発売日かよ!」
そこまですることに何か意味があるのか。はてまたタダの親バカか。しかし…。
「僕も面接見てみたいな。Rがどんな受け答えをするか見届けたい」
「でも多分この子のことだから何も返事できないかも…」
「まあそうかもしれないけど」
「それでも受かった子はいるんだって」
「へー。やっぱ親とかも見て決めてるんだろうなあ」
「それにウワサじゃ両親揃った方がいいって話だったけど、こないだ説明会に行って話を聞いたら、どちらかでいいって言ってたし」
「なんだそうなのか」
「だから私が行くからね。でもあなたは先に並んで順番取りをして欲しいの」
「え、やっぱ並ぶの?」
「子供だって待たされる内にグズるから出来るだけ早い方がいいのよ!1時とは言わないから6時ぐらいにね。よろしく」
「はー。そういうことか」
進学・就職…人生の節目において挟まれる面接…なかなか手間がかかるものである。僕もこれまで何度経験したことか。10分の面接であっさり高校の推薦入試に受かったのもあれば、10回ぐらい足を運んで面接した就職試験に落ちたり。いずれも胃がキリキリ痛むほど緊張したものだ。
Rの人生において、初めてのターニングポイントであり、その面接であるから僕も見てみたいと思ってたのだが、おやじはいらないですかそうですか。
「じゃあRの面接はお前に任せるが、ちゃんとした服着ていけよ!スーツじゃないとだめだぞ!オッパイアピールしろよ!あ、お前胸ないけど」
「うるさい!」
小さな面接、大きなお世話。
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