後悔阿藤快運動会

土曜日は娘・R(3才)の幼稚園の運動会であった。

Rは来年入園予定なのだけれども(落ちるかもしれないが)、未就園児のかけっこ、という種目に出ることになっているのだ。

Rにとっては初めての運動会。そして僕にとっても子供の運動会初体験。僕は非常に恐れ戦いていた。子供の運動会といえば親のビデオ撮影大合戦。その凄まじさはコミケにおいてのコスプレギャルを撮影するカメラ小僧を凌ぐとさえ言われる。

戦闘力と経験地のない僕が撮影合戦に巻き込まれ、元スペツナズみたいなガタイのいいパパさんに望遠レンズでどつかれたらどうしよう。僕も武器でも持っていったほうが良いのだろうか。実家から弓と矢を取り寄せようか(僕は元弓道部である)、などとRより緊張しながら運動会会場に赴いた。

既にグラウンドでは血で血を洗う戦いが繰り広げられていた。最前線の陣地は気合いが入りまくったファミリーに占拠されており、僕らのような新参者に残された余地はない…と思われたが放送席テント近くに場所を取らせてもらって撮影スタンバイ。

「次はー未就園児のみなさんによります『かけっこ』でーす」

嫁に手を引かれたRが、他のちびっ子&ママさんズ達と一緒にゾロゾロと入場して来た。ゴール地点には参加賞のおもちゃが入ったでっかい箱がこれみよがしに積まれている。なるほど、これだけ子供がいれば統制取るのも大変だよなーこうやって子供を釣るわけかー、さすが幼稚園だなー、と感心する。

僕はビデオカメラを取り出し、ズームしてRに焦点を合わせた。

「よーいどん」

Rが走り出した途端

「あれ、Rがいなくなっちゃった」

あっと言う間に見失った。ズームしているから調整が難しい。めちゃくちゃでかい、どこぞのママさんのケツがドアップになった。ああっ。どうせならさっき結構美人なママさんがいたじゃん。その人どこにいるかな…。じゃなくてRだよR!

再びRの姿を捕らえた時には、もうちゃっかりと参加賞おもちゃを手にして嫁と退場するところであった。スタートしてからほんの5秒ぐらいじゃないだろうか。走る距離が短いからであるが、カールルイスだって9秒走ってんだからもうちょっと走ろうよ…。

しかし覆水盆に帰らず。撮影に集中するばかりにRの一番の見せ場を見逃してしまった。

撮影しようとするばかりに自分の目で子供のナマの姿を見ることが出来ない。でも記録は残したい…このようなジレンマを僕と共に撮影しているお父様方は常に感じているに違いない。

僕と嫁が出場する予定だった「夜の運動会」(種目:組み体操)は嫁が風邪気味のため中止となりました。


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