百 花 の そ よ 風    マネージャー余話  吉沢武久

第 39 回   千 日 紅    2025年10月1日

     前回(第38回)の百花はサルスベリ、漢字で書くと百日紅でした。今年は本当にきれいに咲いて

  います。特に白いサルスベリが気品を漂わせて、あちらこちらで目立っています。名前のとおりに、

  百日咲き続けると言われるだけあって、今月もまだ目を楽しませてくれるでしょう。

   今回の百花はその百日紅の10倍の数字、千がつけられた千日紅です。

                                      
     
    百日紅も千日紅もいつ誰がつけた和名か、調べてみましたが分かりませんでした。多分、百日紅

  が先につけられ、百日紅より長く咲いているので、千日紅としたのでしょう。サルスベリが百日、約3

  ヶ月咲き続けるのは分かりますが、千日というと3年弱咲き続けるということになります。でも千日紅

  は一年草なので、せいぜい半年間、二百日紅がいいところ、と思います。ただ、サルスベリはドライ

  フラワーにできませんが、千日紅はドライフラワーにしても、色あせず長く持つので、人気があるそう

  です。

   千日紅が夏の暑い時期に、長く咲き続けられるのは、原産地が熱帯アメリカであることが理由の

  一つでしょう。そして、もう一つの理由は、花に見えるあの丸い部分が「苞(ホウ)」という葉が変化し

  たものだからかも知れません。葉は花が終わっても残りますから。

                                          

     では、千日紅の花はどこにあるかというと、丸い苞の先端に小さく小さく無数につけているのです。

  千日紅と同じく、花のように見える苞を持っている花には、ハナミズキ、ポインセチア、ドクダミなどが

  あります。これらの花は既に、百花で取り上げています。アトリエ作者が好んで描いているからです。

   作者がまだ描いていない、と思われる苞を持った花にブーゲンビリア、ミズバショウ、アンスリウム

  などがあります。百花で取り上げるのは原則、作者が描く花です。百回近くなって、取り上げる花が

  無くなってきたら、描いてもらうようお願いすることになるかも。

   「ミズバショウのスケッチに行くから、尾瀬に連れて行って」  そんな要求がされそうですが・・・・

  その前に、アンスリウムの鉢植えなら買ってこれそうです。
 

               

                                                      
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