百 花 の そ よ 風    マネージャー余話  吉沢武久

第 29 回  ポ イ ン セ チ ア   2024年12月1日

    
     名古屋駅前に巨大なクリスマスツリーが飾られた、というニュースが流れたのは、11月に入って間もなくのことでした。クリス

    マスは12月25日なのに、一ヶ月以上も早くクリスマスモードになるのは、日本特有のことなのでしょうか?

     そのクリスマスに一番相応しい花がポインセチア、今月の百花です。クリスマスに相応しい真っ赤な花、と言いたいところです

    が、真っ赤なのは花ではなく、中心の小さな花を包む「苞(ほう)」と呼ばれる葉っぱです。

                                     
     
     ポインセチアの原産は、メキシコなどの中南米で、冬に咲く花なのに寒さは苦手です。その名前の由来は、アメリカの初代の

    駐メキシコ大使だったポインセット氏の名前から来ています。ポインセット氏はメキシコに自生していたポインセチアを見つけ、

    アメリカに帰国の際、持ち帰り普及させました。

     日本に伝わったのは、明治時代で和名は「猩々木(しょうじょうぼく)」ですが、今ではほとんど使われていません。原産国メ

    キシコでは「素晴らしい夜」の意味を持つノーチェ・ブエナと呼ばれていますが、通称クリスマスイブのことだそうです。

     緑の葉と真っ赤な苞、そして形が星形ですから、クリスマスフラワーと呼ばれるのに納得です。和名の猩々木からも分かる

    ようにポインセチアは常緑性低木で、木の仲間です。鉢植えの花、というイメージが強いですが、宮崎県の峠の沿道には5万

    本以上が植えられていて、名所となっているところがあるようです。

                                 

     ポインセチアも、近年園芸品種が多様化して、赤以外にもピンク、淡い黄緑、乳白色、斑入りなど、多くのバリエーションが

    楽しめます。アトリエ作者は、今年5月の豊橋市美術博物館での展覧会にうす黄色のポインセチアを描いた作品を出展しま

    した。作品名は「聖夜」です。

     今年も作者は同じような、うすい黄色味をおびた小さなポインセチアの鉢を購入しました。クリスマスに向けてのモデルな

    のでしょうか?新年のアトリエにポインセチアの作品が見られるかも知れません。 


                      

                                                      
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