そ よ 風 の ア ト リ エ 
透明水彩画・・・吉沢三さ子 作品とその世界
( NO.296 2025.11.1 毎月1日更新)
【 秋 の 異 変 】
暑かった、暑かった今年の夏も終わり、やっと過ごしやすい秋が来てくれました。来てくれたのは
嬉しいのですが、冬を思わせる寒い日もあり、寒暖差の大きな変化に、体を合わせるのが一苦労
です。着たり、脱いだり、はおったり・・・でも、猛暑の日々よりずっといいので、嬉しい限りです。
この夏の猛暑の影響は、人間だけでなく自然界にも及んでいます。野菜類の高騰はまだ続いて
います。そして花たちにも。10月はコスモスの一番きれいな時ですが、我が家のコスモス畑は涼
しくなるや、パッと満開になり、数日の内に終わってしまいました。一ヶ月はきれいなコスモス畑が
持続するのに、春の桜と同じでした。名前のとおり秋の桜、パっと華やかに咲いて、きれいな時は
あっという間に終わりました。金木犀もしかりです。立派な金木犀があるのに、その芳香が全くし
ないのです。鼻をつけてみても匂いを感じません。今年の秋の異変でしょうか?それでも11月は
秋本番です。食欲の秋は控えめにして、芸術の秋にいそしみましょう。
短命だったコスモスを一杯描きました。コスモスの多い今回のアトリエです。
そよ風のアトリエへようこそお越し下さいました
このアトリエには、下記の部屋があります。ごゆっくりとご覧下さい
11月の部屋 百花のそよ風 (マネージャー余話) 第40 回 吾亦紅
そよ風に乗って(マネージャーの独り言) 風誘讃花一覧 100回記念の部屋
そよ風の小径 そよ風の小径 パート2 新エッセイの部屋一覧
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吉沢 三さ子 プロフィール
出身地 : 長野県佐久市 (1949年7月生まれ)
日本画家、飯島三友(江戸末期~明治・大正)を曾祖父に持つ(参考エッセイ「三さ子の三とは」)
東京のデザイン学院でイラストを学び、テレビ局(テレビ東京)でデザイン画を担当
1973年、結婚を機に職場を離れ、子育ての傍ら独学で水彩画に取り組む
豊橋に転居した1979年から本格的に水彩画の創作活動を始める(参考エッセイ「俺、お前の絵、好きだよ」)
名古屋市で NHK文化センター名古屋 水彩画教室講師 (2006年~2019年)
豊橋市で NHK文化センター水彩画教室講師 (1997年~2023年3月)
2023年4月から 「くらしときめきアカデミー豊橋」で水彩画教室講師 第2第4水曜日13:00~15:00

【 ル リ マ ツ リ に 恋 し て 】
かつて経験することの無かったこの夏の暑さに、私はすっかり参ってしまって、絵筆を執るのを諦めた
日が続きました。そんな時、ベランダいっぱいに咲くルリマツリに、どれほど慰められたことでしょう。
原産は南アフリカということですから、暑さには強いのでしょう。それにしても爽やかに次から次へと咲き
続ける様子は、エネルギーにあふれていて、気持ちがいいものでした。
描くことができなくても、見ているだけで満ち足りたものです。ようやく暑さから解放されて、さあ描こう!
と思ったモデルは、勿論ルリマツリでした。でも・・・いつもと様子が違います。
今までに何度となく描いてきたルリマツリなのに、色を置く段になって迷いが生じました。「瑠璃色」辞書
を引くと、イコール紫色を帯びた紺色、と記載されています。いずれにしても、美しい青色であることに違い
はないのですが、6月から10月にかけて、毎日観てきたルリマツリの色は単に「この色とこの色で決まり」
と言えないさまざまな色にあふれていて、私の筆はその段階でストップしてしまいました。
日頃から愛用している透明水彩絵の具は、ホルベインの108色セットですが、その中に青、と表示され
ているのは約17色。青紫、赤紫の類になるともっと選択肢が増えるわけで・・・。
さらに言うと、青という色は乾くと色が微妙に変化するので、それに対応するのが大変難しいのです。
『きれいな花をきれいに描けばそれでいいんじゃないの。まったく、つべこべ言ってるんじゃないのもう!!』
そんな心の声が聞こえてきます。その通りです。がんばりま~す。

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