百 花 の そ よ 風    マネージャー余話

第 3 回  向 日 葵    2022年10月1日

 
 向日葵(太陽に向かって咲く葵)と書いてひまわりと読みます。でも葵ではなく、キク科の1年草で原産地は北アメリカです。日本

へは17世紀(関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康が江戸幕府を開き、江戸時代となる)に伝来したとされています。

 この向日葵を第3回、10月の百花に決めた内情を説明します。第2回、菊から百合へで記しましたように、アトリエ作者の要望に

応えて菊から百合に変えました。作者が熱を入れて百合に取り組み、その作品を数多く仕上げました。そして更新した9月号は、

ほとんど百合一色となってしまいました。その反省に立って考えると、作者は日々旬の花と対峙し、その一番綺麗な姿を作品にし

ます。百花でもその花を取り上げると、その花一色のホームページとなるのは明らかです。そこで、百花ではあえてその月に作者

が描かなかった花を選ぶことにしたのです。そんなわけで、今回は向日葵の登場です。
 

            


 今回、向日葵にした理由が他にもあります。それはロシアによるウクライナ侵攻とイギリスエリザベス女王の死去です。連日もう

目にしたくないウクライナでの戦争のニュースが流れます。そのウクライナの国旗は、青と黄色の二色旗です。青は空、黄色は向

日葵(または小麦)という説があります。また、ウクライナの国花は向日葵です。1970年のソフィアローレン主演の映画「ひまわり」

でヒロインが歩く地平線までに及ぶ画面一面のひまわり畑は、ウクライナで撮影されたようです。

 イギリスで行われたエリザベス女王の国葬をテレビで見ました。女王への献花に向日葵を用意していた人が多かったのが印象に

残っています。日本では白色の菊や百合が多いのに比べ、明るい黄色の向日葵で哀悼の意を示すのは、お国柄なのでしょうか。 

               


  作者は夏が苦手で、猛暑の中では半分死んだようにぐったりしていますが、向日葵はよく描いています。さすがに今年は一枚も

描きませんでした。でも、昨年は東京五輪で勝利者副賞のブーケに向日葵が入っているので、お願いして描いてもらいました。

その時のエッセイがこちらです。→ 第39回 ヒマワリ  今回は過去に描いた作品の中から、私の好みの作品を選びました。

 夏の代表的な花、向日葵ですが、薔薇に冬薔薇があるように、冬のひまわりもあるのです。五木寛之さんが同名の恋愛小説を

書いています。それで作られたのかも知れませんが、五木寛之作詞、弦哲也作曲、松原健之歌唱 「冬のひまわり」という曲があ

ります。   { 夏の光に咲く花よりも  季節はずれの花が好き・・・・・・風にふかれて春を待つ わたしは冬の冬のひまわり }

 朝夕めっきり涼しくなり、作者も半分生き返ったようです。「芸術の秋」にいそしんでくれることを願いつつ10月を迎えます。

                             
                                                      
  
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