百 花 の そ よ 風    マネージャー余話  吉沢武久

第 14 回  ぶ ど う   2023年9月1日

   1997年、今から26年前にNHK文化センター豊橋で、アトリエ作者の水彩画教室が始まりました。その教室の名称は

 「花を描く水彩画教室」でした。多くの方々の支えもあって、今年3月まで26年間続けてこれましたが、コロナ禍の影響で

 豊橋の全ての教室が閉鎖となりました。
  
  作者をよく知る私から見ると、よく続いたものだと思います。毎年新入生が入り、そして卒業していかれる生徒さんも数多

 くいました。月に2回の教室でしたが、最初からずっと在籍している26年生もいる、というからびっくりです。

  その教室で私が不思議に思うことがあります。

                 

   「花を描く水彩画教室」とうたっているのに、花以外の野菜や果物などを描く回が、少なからずあるのです。ひどい(と私は

 思うのですが・・・)時には、「今日は葉っぱを描くの」とさらっと言うのです。野菜や果物などは百歩譲れば我慢できるけど、

 何のおもしろみのない葉っぱだけを描くなんて考えられません。「葉っぱや野菜などを題材にしたら生徒さんから苦情がこな

 いの?俺が生徒だったら花を描きたい!と抗議するけどな」 「あら分かってないね君は。花を描くには葉っぱが大切で重要

 なの」・・・ 花を描く教室に入ったのに花が描けないなんて、よく生徒さん達やめないでいると思います。

                    


  私の意見を聞いてくれたのかどうか分かりませんが、4月から場所も新たに始まった教室の名称は「四季を描く水彩画 花と

果実と野菜たち」となりました。ウン、これなら花以外を題材にしても文句は言いません。

 そこで、このコーナも「百花」と称していますが、花以外に作者が描いている果実や野菜も取り上げることにしました。今回は

作者が好んで描く果実の一つであるぶどうとなりました。そのきっかけは県外に住む作者の花友の一人が、とても綺麗で美味

しそうなシャインマスカットを送って下さったからでした。久し振りに美味しいぶどうが食べられる、と思ったのですが甘かったの

です。甘かったのはぶどうではありませんでした。「綺麗!素敵!これモデルにして描くから、食べるのはしばらく我慢してね」

という 「待て!」 がかかってしまったのでした。


                

                                                      
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