乙女の祈りとオヤジの祈り。

実家で娘・R(1才)が遊んでいた時、父の仏壇の前で
Rがふと立ち止まり、じーっと眺めていた。

一体どうしたのだろうかと見ていると、なんと手を合わせて
頭を垂れて拝んているではないか。

「R、偉い!ちゃんとじいじに挨拶してるのか!」

確かに僕が線香をあげる時などに

「はい、Rもね、手を合わせてのんのんしてねー」

とRに教え込んだりはした。しかし自発的にやるとは何という  
感動であろうか。

「あらー。涙が出てきちゃうよ」

その様子を見ていた母も本気で涙ぐんでいた。Rをひと目父に
見せてやりたかったといつも言っている母には格別なものが
あったのだろう。

「Rはちゃんとお父さんのお父さんが分かってるんだね。
 じゃあ僕に『パパ』って言ってみて」

「まま!」

しかしRは冷酷にして無情であった。父の父は認知しているというのに、
父を認知してくれないとはどういうことだ。

ご先祖さまにはお手手のしわとしわを合わせて幸せの挨拶。

しかし父に対してはまだ挨拶の仕方を知らぬR。どうせだったら
父との挨拶は唇と唇を合わせて幸せ、と教え込むことにする。

…。

今日も拒絶された。道のりは遠い。

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指圧の心、父心。押せば命のア・バオア・クー。

昨日、大自然溢れる栃木の大公園において娘・R(1才)を
好きなだけ、力の限り遊ばせた夜。嫁が

「肩が凝ってるのよねー」

腕をコリコリ回せていた。では夫である私めが揉ませて
いただきましょう。本当は乳を揉みたかったのだが、悲しい
ことに嫁の乳は揉むほどないので、せめて肩ぐらい揉んで
やろう、という運びとなった。

嫁の肩は本当に凝っていて、固かった。

「お前、いつもこんななのか?知らなかった」

「だって普段の夜はいつも私が寝てる頃帰ってくるじゃない」

肩を揉むような団欒の時間がほとんどなく、いつの間にか
嫁の肩に生活の負担を掛けており…すまないことである。

そして今日、またもやRを体力の限界まで遊ばせた夜、
再び嫁の肩を揉んでやった。

「昨日あなたに揉んでもらった翌朝、すごく気持ちが
 良かったのよー」

わりと嫁に感謝されてしまったので

「朝だけじゃなくて夜も気持ちよくしてやるぜ」

「揉んでやったんだから俺のも揉め」

などという最低低低の返事を思いついたのだが、それでは
あまりにも陳腐でワンパターンな切り替えしであるので
それは控え、昨日以上に丁寧に、長く、ねっとりと愛撫
するように嫁の肩をほぐす努力をしたのであった。

ところがその後の寝床でにおいて異変が起こった。
普段は中世コンスタンチノープルの城壁の如く、
鉄壁の防御にて僕の愛撫を拒む嫁なのに、この夜は
快く受け入れてくれたではないか。

一方的に求めるだけじゃだめなのね、ということを学んだ
結婚4年目の夜。

これを愛撫アンドテイクといいます。
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桜の花より先に、娘の鼻が大爆発。

嫁と娘・R(1才)が実家から帰ってきた。

2日ぶりに見るRの姿(ついでに嫁)。感動の再会。
Rー!ジュテーム!コマンタレブー!

しかし帰ってきたRは何故か鼻をズルズルさせて
ハナタレ娘になっていた。

「風邪引いちゃったのかなあ」

嫁はわざわざスギ花粉の本拠地に近い実家にいた
こともあって、ますます花粉症に悩み、不満たれブー
のようであったが。

久しぶりに見るRの顔は、なんだか顔が日に焼けたように 
見えた。肌が黒光りしているというか、海の男のような
テカリ具合がなんともワイルド。山奥の嫁の実家で鍛え
られたのかのだろうか?

「嫁、Rは日に焼けたのか?」

「いえ…違うのよ。顔が汚れているのよ!」

なんですと?じゃあ拭けばいいじゃないか…と思ったのだが、
Rを観察していると、

1.ハナが垂れる。

2.ハナを手の甲で拭う。

3.ハナでベットリ☆ザ☆アグネスになった手の甲で顔をゴシゴシ…

うわああっ。汚ったねえええっ。Rは自分で自分のハナを顔に
コーティングしているのであった。いわばセルフ顔射。

「プギャアアア!プギャアア!」

嫁が容赦なくRの顔を濡れタオルで拭きまくるのを猛烈に
嫌がるRであった。早くハナを「ちん」とかむことを
出来るように教えなければ…。

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ホームアローンでオロローン。

嫁は育児の骨休めのため、娘・R(1才)を連れて
実家に帰ってしまった。

今夜、わたしはひとり。連絡船に乗り、凍えそうなカモメ
見つめ泣いてしまいたい気分である。

「ああ、そういえば晩メシどうしよう」

面倒なので仕事帰りにコンビニに入った。独身のひとり暮らし
時代に食いまくったコンビニ弁当には全く食欲をそそられず、
つい隣りの本棚に並ぶみだらな雑誌類にに性欲をそそられて
しまうのであった。

のり弁にするかシャケ弁にするか駅弁満載のみだらな本にするか
本気で迷っていたが、

「待てよ。嫁はゴハンを作っておいてくれてるのでは?」

と思い浮かんだ。料理が出来ない僕がひとりでどんな侘しい
食事を摂るかは容易に推測できよう。嫁が僕を愛しているならば
それぐらいしてくれよう。よし、嫁を信じよう。何故ならば
僕も嫁を愛しているからねジュテーム!

ということでコンビニでは何も買わず急いで家に帰った。
帰り道、迷いが無かった訳ではない。もしこれで晩飯が
無かったら、僕は愛に裏切られた間抜けなピエロちゃん。
家にある食料はポテチひと袋のみなのである。

せめてデラべっぴんぐらい買っておけば良かったのでは…
と後ろ髪引かれる思いでいたものの、家に着いてしまった。

玄関に立った。ドアの向こうには果たして嫁の手料理が
待っているか、それとも悲しくポテチを齧ってひとり泣き
寝入りか。ふたつにひとつ。さあオープンザドアー。

机に置き手紙があった。

「お父さんへ

 お帰りなさい。仕事が忙しい時にさびしい思いをさせて
 ごめんなさい。カレーがありますので食べてください。

                       R&嫁」

涙が出そうになった。おろろん。嫁の字の周りにはぐにゃぐにゃと
ミミズがのた打ち回ったような色鉛筆の曲線があった。これは
Rの落書きに違いない。これがまた涙をそそる。少しでも疑って
デラべっぴんに手をかけようとした僕が悪かった。

やはり僕と嫁とは離れていても心はひとつ。
帰ってきたら体もひとつになろう。

カレーを食べながら仕事の疲労も癒された。

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突撃隣のストーカー。

家族で栃木の実家に帰っている。

主な目的は母に娘・R(1才)を見せ、もてなすためである。
母は特に変わることなく相変わらずRにメロメロであり、
また実家のトイレも変わることなく相変わらず瀬戸内寂聴の
ポスターが貼ってあり、夜中トイレに行くのが怖くてしょうが
ないのでやめて欲しい。

そんな母の近頃の悩みの種は、隣に1人で住む老人のこと。

僕がいたころは普通のおじさんだったのだが、老いるに連れて
奇行が目立つようになり、ウチをずーっと覗き込んでいたり、
庭にゴミを放り込んだり、奇声を発したりしているとのこと。

加えて変な葉書が来たり無言電話がかかってきたりしているが
それも彼のせいに違いないのだという。

ちょっとした争いが原因で、近所の家に放火した主婦の話を
テレビでやっていた時に

「ウチも隣のあのジジイが…」

と話して来たのだ。長期間騒音を鳴らしまくった奈良の
狂気のおばさんが強烈なキャラだったため、最近話題の
近所トラブル。しかし母の場合のそれは、別に怨恨が
積み重なった挙句の行動などではなく、単にちょっと
恍惚になり始めている老人の奇行によるものであるので、
暴行や破壊行為等の凶悪な迷惑行為には至らないと思う。

ただそれだけに警察に相談しても

「ちょっと痴呆の気があるお年寄りのすることなので…
 ま、巡回してみます」

あまり役に立ってくれないという。難しいところである。
母は隣の老人の動きが不気味で仕方がないようで、
全くもって「隣は何をする人ぞ」な感じであった。

僕らが帰省した時は、そんな母の部屋の隣の部屋で
寝るのだが、正月に帰った時、母が寝静まった後に
その部屋でエロス行為をば致した。

しかしこれは迷惑行為ではなく、その結果として今、
嫁のお腹が大きくなっており、いずれふたり目の孫として
母に披露することになるのでこれは親孝行の行為である。

「隣でナニをする息子」
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