フーリッシュマン・イン・ニュウヨク。

息子・タク(生後3週間)を初めて風呂に入れた。

産まれてから一度も体を洗っていないという訳ではない。これまで
ベビーバス(でかい盥のようなもの。かなり邪魔)で洗っていたの
だが、そろそろ風呂場の浴槽でもいいだろう、という嫁の一声で
決行されることになった。

入れるのは僕。娘・R(2才)を先に洗ってからタクと再び入浴した。

「タク〜。入浴に行きたいか〜。罰ゲームは怖くないか〜」

入浴初体験の息子を、ソープ嬢並みの優しさとヒューモアも交えて
エスコートし、そおっと湯船に浸からせる。Rを初めて風呂に入れた
時の記憶が甦った。今じゃ浴槽でゴジラ並みの大暴れをするRも最初は
「ゆよーん」と頼りなげに浮いているだけであったなあ、と。

Rは女の子であるからして、いつまで一緒に風呂に入り、その裸体の
成長過程を見届けられるか分からない。時々そんなことを考えて涙
しながら風呂に入るのもいいが、やはり息子と男と男の裸の触れ合い
もいいものである。エチゼンクラゲのようにふよふよと漂うタクの
玉袋を眺めながらそう思った。

タクはリラックスしていてまったく泣かず、気持ち良さそうである。
僕もゆったりと湯船に浸かっていたら、嫁がカメラを持って乱入して
きた。タクの初入浴を記録しようというのだろう。

「はーい、タクちゃーん。あなた、タクをもっとこっち向かせて」

嫁はたまに僕のデンジャラスな部分まで写してしまうので、細心の
注意を払った。

我が息子で我が「息子」を隠したのは33年の人生において初めての
ことであった。やはり子供は持ってみるものである。

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川崎ハロウィンパレード。

川崎のハロウィンパレードを見に行って来た。

娘・R(2才)も何か仮装させてやろうと思い、天使のコスプレを
させようと思ったのだが、どうも天使の羽根の羽毛のボワボワが
気に入らないらしく

「こわい!こわい!」

と着用してくれない。僕も毛のある動物は女体以外は苦手で、
出来ることなら触りたくないのだが、それと似たようなものかも
知れぬ。尤も毛のない動物も幼女の女体以外は苦手であるが。

チャイナ娘

そういった訳でやむを得ずチャイナ娘にすることにした。

このパレードはコスプレしまくった団体が、テクノをガンガン
がなり立てるトラックの先導により川崎の街を練り歩く、いわば
真昼の百鬼夜行であるが、こういう変な祭りにはいつも同行して
くれる美人秘書ちあきちゃんも参加。

彼女もそれなりに着飾って来る予定だったらしいのだが、親御
さんの目にはそれが余りにもアバズレかつビッチな格好に映った
らしく、大喧嘩して着替えて来たとのこと。とても残念である。

「それで普通のビラビラがついたワンピースになったんだね」

「ビラビラって言わないで下さい!」

とオヤジ口調を咎められつつパレードに参加。仮装のレベルは
年々上がっているように感じた。

魔太郎魔太郎な人。

ハットリ君獅子丸プロゴルファー猿魔太郎と一緒だった藤子不二雄Aキャラの団体。

マリオスーパーマリオな人。

ハードゲイハードゲイな人。

いつの間にかRは、テクノの爆音にも拘わらずベビーカーの中で昼寝。

パレードが終わり、お茶でもしようかと店を探したのだが、混んで
おり店が見付からず、入ったのはラーメン屋。生ビール餃子セット
580円也を注文するとちあきちゃんも

「じゃあ私もソレ」

「君もおやじだねえ」

食い物の匂いを察したのかちょうどRも目が覚めた。しかし人見知りを
してなかなかちあきちゃんに目を合わそうとせぬ。蚊の鳴くような声で

「ちあきたん…」

と呟いて、僕が頼んだアイスクリームをばくばく食べていた。

来年こそはもうちょっと凝った仮装をして参加しよう、とちあきちゃんと
心に決めてお開きとなったのであった。

昔の人は、子はかすがいと言ったものだが、
子は仮装がいい。

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嫁の表産道と裏参道。

仕事から帰ってくると娘・R(2才)、嫁、息子タク(生後3週間)が
並んで川の字に寝ていた。

「はああ、今日は大変だった…午前中はタクが泣きっ放しでRは
 (中略)、体を酷使したわ」

眼を覚ました嫁が溜息混じりに言う。

「それじゃあ僕が体をほぐしてあげよう。さあパンツを脱げ」

「ダメです。出産後1ヵ月はやっちゃいけないんだから…」

「僕達には産道の他にひとつ残された道がある。道というか穴。
 すなわち水戸は水戸でも水戸アナル」

「ダメって言ってんでしょ!体力を使うことは極力避けなきゃ。
 整体師には自転車にも乗るなって言われてるんだから」

「お前は寝てるだけだろうが!」

日頃のマグロぶりをチクリと刺したつもりで皮肉ったが、言葉で
刺しても陰茎で刺すことが本来の目的であり本末転倒である。

「とにかく自転車にも乗れない体なので、夫にも乗れません」

「だから乗るのはいつも僕だろうが!」

「あらそうでしたホホホ。とにかくまだ産後3週間だからダメ」

嫁は全く堪えていなかった。

「分かったよ。その代わり解禁した暁には堰を切ったダムの如く、
 檻から放たれた和田アキ子の如く襲ってやる…」

無理は承知でゴリ押ししてみたものの、やはり想いは遂げられず。
示威運動を必死で行なったが所詮独りでの活動なので、結局は今宵も
自慰運動で終わりそうな夜であった。

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性…知りそめし頃に。

娘・R(2才)と風呂に入る前の嫁との会話。

「タク(生後3週間)の着替えをしてたらね、Rがタクのアレを指差して
いたから『ちんちんよー』って教えたの」

「教えんなよ!」

「えーだってー」

僕は今まで敢えて教えずにいたのだ。一緒に風呂に入っても特に興味を
示さないし、まさか実の娘相手に

「ほーら見てごらん」

と露出狂まがいのことも出来ないので、まだRに男根の正体及びその
愛しさとせつなさと恐ろしさを教える時期ではないと思っていた。
しかし、嫁は教えてしまったか…。

そのせいだろうか。その後Rと風呂に入ると執拗に僕のアレを指差して

「あ!あ!」

と何度も叫ぶのである。バパとても恥ずかしい。いや待て。僕は時期尚早
であるから教えなくてよい、と思っていたが、本当は単に恥ずかしいから
避けていただけあったことに気付いた。

まだ2才だから、いや2才だからこそ最初にちゃんとした教育をすべきでは
ないだろうか。よしやったるで。お父さんによる初めての性教育。

「いいかR。これはちんちんと呼ばれるものであり、パパとタクに付いている。
 僕ら以外にも付いている人はいる。Rはまだ小さいから平気だが、もし10才
 を過ぎてからちんちんを見てしまった場合は3日後に血を吐いて死ぬる。
 無論触ったら即死。但しパパとタクのは見ても大丈夫。将来Rに見せたがる
 人が現れるかもしれないが、すぐ逃げなさい。不幸にも強引に見せられて
 しまった場合、死を逃れるために1つだけおまじないがある。その時は

『パパの方が大きい』

 と唱えなさい。そうすれば相手はたちどころにしょげてひっこめるだろう。
 これは本当のことだからね。インディアンとパパは嘘付かない」

…ということをまだ知識もないまっさらなRに叩き込めば純潔を守り通して
くれるだろう。将来Rがアイドルとかになってしまっても

「売れない時のニャンニャン写真」

などとBUBUKAあたりにすっぱ抜かれることもない。完璧だ。しかしいざ

「これわ?これわ?」

Rに面と向かって指差されると、やはり恥ずかしくて「ちんちん」と言えない。
他の女の子にはちんぽだのアナルだのセクハラで実刑食らってもおかしくない
卑猥用語を平気で言えるのに。これが惚れた者の弱みという事だろうか。いや
普通幼女にそんなこと言うわけはないが。

「これわ?これわ?」

Rは知的好奇心に火がついたのか執拗に僕に聞いてくる。僕は言葉に詰まり
頭が痴的羞恥心で一杯になり

「これは…お花」

自分でも訳が分からない答えを返してしまった。

「おはな」

Rはにっこり笑った。満足したようだ。「おはな」と覚えてしまった。これで
いいのだろうか。嫁に言ってみても

「どこが花なのよー!」

と笑われた。ま、花も花粉を飛ばすしアレも子種を跳ばすし、似てる言えない
こともないだろう。

Rにはまだ知らぬが花ってことで。


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あとは寝るだけ。

夜、娘・R(2才)を寝かしつけようとすると、

「パパ、ねんね!ねんね!」

必ず僕にも「寝ろ」と言ってくる。仕方がないので横になると

「とん!とん!(布団)」

ちゃんとかけ布団をして寝ろ、と仕切る恐るべきR。

「それじゃあR、おやすみのチュー」

と寝る前にちょっかい出そうとしても

「め!ねんね!ねんね!」

結婚するまでは操を守るのよ、とばかりに鉄の処女の如く僕を
拒否する。そのくせ

「私にはチューしてくれるのよ、はい、チュー」

嫁とはベタベタチューチュー体を絡めて遊んでいる。つまらないから
ネットでもやるべか、とムックリ起きて隣の部屋に行こうとしても

「め!ねんね!ねんね!」

やはりRに咎められた。要するにRは、僕にココに寝てろと言いたいわけ。
私に抱きつくな。チューするな。ネットするな。隣の部屋に行くな。
ただ寝てろ。ここにいるだけでいい。しかし何もするな、と。

「僕はまるでカーネルサンダースの人形みたいではないか」

必ずケンタッキーになければならないものであるが、そこにいるだけ
で他の役割は何もない存在。今、寝室における僕の立場はまさにそれだ。

「そうみたいね、フフフ」

楽しそうにRと抱き合ったりチューしたりしてじゃれあっている嫁を
見て僕はもうフテ寝するしかあるまいと大いに腐った。

もう寝るサンダース。

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