2007年08月15日
子供栃木化計画
栃木の車窓から。
栃木の実家から東京に帰る湘南新宿ライン。豊満妊娠ラインではない。
「たんぼ!」
外の風景を食い入るように見ていた息子・タク(1才)が、稲穂がそよぐ一面の緑を指して言った。
「そうだ。よく覚えたな。これがお父さんの原風景なんだよ…」
栃木生まれ栃木育ちの僕には、一面の田んぼが日常的な光景であった。しかも住んでた町には5階以上の建物がなかったので、たまに上京した時に広がる摩天楼をドキドキしながら眺めたものである。
しかし東京生まれヒップホップ育ち、お前の父ちゃんちんちん朝勃ち、な娘・R(4才)やタクは違う。田んぼが珍しいのだ。だからタクは田んぼ田んぼと興奮している。まるで逆なのだな…と僕もぼんやり田んぼを眺めながら窓に置いていた「関東・栃木レモン」に手を伸ばした。
これは「レモン牛乳」の名で知られる栃木名物である。今風に言うと「関東・栃木レモン(A.K.A.レモン牛乳)」
これを飲んでいたら当然Rとタクも
「Rちゃんも飲みたい!」
「たっくんも、のみたい!」
そりゃ欲しがるわなあ。レモンと名は名ばかりで実は果汁0%、その代わり合成着色料黄色4号がもっさり入っているこの郷土不健康飲料。子供達に飲ませて良いものだろうか。いや、もうそんなことを考える猶予はなくなっていた。子供達の目が既に獲物を狙うハンターの目。
「ほら、順番に飲みな」
コップに注ぐとRとタクはごっきゅごっきゅ飲み干していった。ああ、とうとう飲ませてしまった。こんなドクターペッパーよりハードコアなものを…。
栃木では佐野ラーメンも栃木名物餃子も食べさせた。思いっきり栃木の洗礼を受けたことになる。あとは
この「しもつかれ」さえ食べらればもうあなたはすっかり栃木っ子。見た目がゲロで味もゲロなのでハードルは高いがこれさえ「うまいうまい」と食べられるようになれば完璧。
このように思い返してみると、故郷の味を随分と堪能できた帰郷であったことよ。全部チープな食べ物飲み物というのが泣かせるところではあるが…。
と、郷愁を強く覚えたのとは裏腹に電車は既に都心に入り、車窓の風景も栃木の面影は全く消え、東京の摩天楼がにょきにょき現れてきたので
「また遊びに来てよね…」
別れ際の実家の母の寂しそうな言葉も思い出してしまったりしてちょっとセンチメンタルになってしまったり。
タクがその摩天楼を指差して言った。
「たんぼ!」
ちょっとまてんろー!
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