逆噴射家族


恒例、ヨシミさんによるバーチャルネットストーキング→こちら
どうやら「かなまら様」に興味を持たれたようです。

以下日記。


「パパー、かみひこーき!」

寝る直前の娘・R(3才)が唐突にそんなことを言うので

「えー。前に作ったやつはもうないよ…」

以前作ってくれとせがまれて折り紙を折ってやったが、とっくに捨ててしまっていた。

「じゃあ作ってやるか。でも今日はもう寝る時間だから明日の朝ね」

「たっくん(1才の息子)のもつくってね!」

「はい、わかったよ」

弟を気遣うRの優しさよ。

「かっこいーのね!」

「うーむ、結構厳しい注文だなあ」

単に作らせるだけでなく、センスも要求するRの押しの強さよ。

作るといっても朝の忙しい時になんてやってられないので、寝る前に作っておくことにした。子供を持つと、午前2時半に折り紙を折ることもあるんだなあ…と感慨深くなりながら紙飛行機2機作成。

部屋の隅からひょう、と飛ばすと紙飛行機は軽くホップして反対側の壁にポソリと当たった。飛行状態も完璧である。子供を持つと、午前3時に紙飛行機を飛ばすこともあるんだなあ…と感慨深くなりながら安らかな眠りに就いた。

翌朝、Rはまだ起きていず、タクだけが既に目を覚ましていた。早速タクに紙飛行機を持たせて

「これはね、こう手に持って…ひょいって投げるんだよ」

一応紙飛行機の飛ばせ方を指導をしたのだが

「ひょ」

レクチャーも虚しく、タクは飛行機を後ろに放り投げおった。

「ああっ機長、何するんですか」

タク飛行機、逆噴射の後墜落。

あとはRを起こさなければならぬ。

「Rちゃん、起きなさい。ほら、飛行機だよ」

ようやく目を開けたRの前に紙飛行機を見せてみたところ、

「うわああああああん!」

突然泣き出してしまった。

「どうしたの。紙飛行機で遊びたかったんでしょう?あ、もしかして、お気に召しませんか?かっこいくないですか?」

「うわああああん!」

ぶんぶんと首を横に振るR。じゃあ一体Rは何故泣いているのだろう。

「…ひょっとして、作るところから見たかったのかな?」

「…うん」

朝に作るのかったるいから予め仕込んでおこうとする策が裏目に出たようだ。女心は難しい。結局ばらしてRの見てる前でもう一度最初から折る羽目になってしまった。

「はい、できたよ。Rちゃん号」

「それー」

ようやくRの機嫌が直って紙飛行機を飛ばす姿を見てホッとしたのも束の間、

「ぱずるするー」

ほんの2、3度やっただけでもう違う遊びをするなどとほざきおった!

「もう終わりなのー?せっかく父さんが夜なべして作ったのに…」

「ぱずるぱずるー!」

寝る直前に紙飛行機で遊ぶと言うのも気まぐれだし、飽きるのも気紛れ。

Rの気紛れっぷりはまさに「折り紙つき」であったとさ。

問題:今度僕が作ろうとしている飛行機は何でしょう?
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