お星様ムラムラ


休日の夕方、娘・R(3才)の手を引いて、コンビニに買い物に行った。

既に空は暗く星が瞬いており、たかがコンビニに行くだけなのに、本当に嬉しそうに僕になついてニコニコ歩くRの笑顔は、僕にとってかけがえのないシャイニングスターであることよ。

「きらっきらっきらっきらっスタースター!」

繋いだ手を回しながら歌い始めたところ

「だめ!」

とRに窘められてしまった。外で恥ずかしいことをするな、と言わんばかりに。21世紀生まれのRにオタスケマンは古かったか…。

コンビニで買いたい物を物色していると、何時の間にか繋いでいた手が離れてしまっていた。ああっ親子の絆が…と振り返るとRはレジの前でぼーっと突っ立っていたので

「Rちゃん!」

と呼び寄せたところ、レジで待っていた女子高生が急に振り向いた。が、Rが僕にトテテ…と走り寄り添ったのを見て、バツが悪そうにボッと顔を赤らめていた。

ああ、この女の子もRちゃんというんだな、と思った。「R」という名は特別である。昔近所に住んでいて、今は消息が掴めなくなった美少女Rちゃんという女の子がいて、僕は彼女が大好きだった余り、彼女の名前をそのまま付けた娘がRなのだ。

またここに近所のRちゃんがいるということは、「R」という名に思い入れのある僕にとって喜ばしいことである。もうひとりのRちゃんよ、何も恥ずかしがることはない。

シャイな君の笑顔が、今日一番のシャイニングスターだネ…

なんて気持ち悪いことを考えてるから元祖Rちゃんにも愛想を尽かされたのではないか。ニヤニヤと眺めていたら見よ、そそくさと女子高生Rちゃんは出て行ってしまったではないか。

「ぱぱー。おうちかえゆよー」

おっと、ここで我が家の一番星に手を引かれ我に返った。あやうく追いかけて行くところであった。このままでは僕自身も星になってしまっていた。星は星でも邪悪な人工の星に。

これを淫行衛星といいます。


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