期間限定、聞かん全然。


「あのクッキー食べてくれているかい?」

「うん。R(2才の娘)も2枚食べたよ」

僕が嫁に贈ったホワイトデーのクッキー。ごく普通のクッキーで、デパ地下で10分ほど品定めし、

「期間限定って書いてあったからつい買っちゃったんだけど、うまかったかい?」

そんな理由で選んでしまったものであり、だから恩着せで言った訳でもないのだが、激マズだったら申し訳ないなあと思い聞いてみたのであった。

「ふふふ、私、限定物って好きなのよ」

なるほどそうであったか。今でしか味わえない、今でしか手に入れられない、優越感と焦燥感とマニア心をくすぐる。それが期間限定。嫁自身も息子・タク(5ヶ月)の授乳時期であるため、期間限定巨乳である。これを味わえるチャンスは今しかない。なので僕自身も期間限定であることを嫁にアピールした。

「では春の期間限定、スプリングちんこはいかがですか」

「そうそう、今日はRは公園に行ってね…」

華麗にスルーされた。おのれ嫁。今日は敗れたが、今度は次なる限定物、「夏を先取り、初夏の期間限定アーリーサマーちんこ」でアピールしていこうと思った。しかし中身は変わらないのでこれも難しいであろうなあ。これだっていつまで使えるか分からないものなのに。生殖器官だって器官限定。

いつまでも 立つと思うな 僕のアレ。

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