2006年11月09日
楽をしても黒、黒。苦労しても黒、黒。
息子・タク(1才)用に嫁がジャージを買って来た。
「ふーん。黒のジャージか。黒ってあんまりなかったね」
「でしょでしょ!」
うちは娘・R(3才)は女の子だし、あまり黒の子供服というのを買ったことはなく、珍しく思えたのである。黒は大人のイメージがあり、子供服には明るい色が良いと思っていた節がある。
「じゃあ早速着せてみよう」
世間に揉まれ、腹黒くなった僕は言った。
「けっこうかっこいいかもね」
父を揉まれ、乳首が黒くなった嫁が言った。ところが…
「…」
「…」
「…かっこいいっていうより『相撲部』って感じだよね」
僕の住んでる街は大学が多いので、近所の定食屋などで五分刈り頭のパッツンパッツンのジャージを着た学生が、大量の飯をモサモサ食っているのをよく見かける。そんな感じだ。
タクはボウズ頭にするまでは髪がとても長かった。女の子にもよく間違われる70年代風アイドルっぽかったのに、
「肉体大相撲部ガチムチ主将・タク20才」
とかいって20年後にはホモ雑誌のグラビアを飾れそうなぐらい男らしい。
うきゃああああ!
好き勝手なこと言ってたらタクが襲い掛かって来た!悪かった悪かった。相撲部でもいいではないか。腕白でもいい、逞しく、そして正直であれさえすれば良い。
桜の木を折っても正直に話したアメリカの偉人のように…。
ジャージ・ワシントン。
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