2006年10月19日
ベン・トウ・トロワ
現在会社では愛妻弁当派な僕である。
嫁が毎朝作ってくれるので感謝している。いつも出勤前に出来ており、
「持ってけ」
ってな感じで弁当箱がテーブルに置いてあるのだけれども、今日は違った。わざわざ嫁が僕に中身を開けて見せ、
「このゆで卵はね…」
「うん」
半分にカットされたゆで卵を指差したのである。これがどうかしたのだろうか。ゆで卵については僕にはいろいろな思い出がある。ゆでたまごといえばキン肉マンの作者だ。あとは…えーと、別にないか。
「このゆで卵は、R(3才の娘)が殻を剥いたのよ」
「ええっ」
ろくにペットボトルの蓋も開けられないRが、と驚いた。僕は息子・タク(1才)のちんちんの皮を剥くのも一苦労しているというのに(ちゃんと剥いて洗わないと病気の原因になる恐れがあるので、大真面目に剥いているのである!小さいのでなかなかうまく取り扱えないのである!)、Rはデコボコもなくこんなに綺麗に剥けるのか…。
「Rちゃんが、たまごむいたのよ~」
Rも得意気であった。
「そうかそうか。上手だね。ありがとう」
「ぱぱ、たべてね」
「はい、食べるよ」
いつの間に嫁の手伝いも出来るようになりおって。卵が剥けてるようになって、Rも一皮剥けたようだ。タクのアレも一皮剥けて欲しい…。いや、それは置いといて、なんだか目頭が熱くなってきてしまった。今日のゆで卵は涙の味付け卵だね…。
今はゆで卵の殻剥きだけだけれども、将来Rが作った弁当を食べてみたいものだ。その望みは叶うだろうか。僕に愛娘弁当が手渡される日は来るのだろうか。
それには僕が、Rが弁当を作ってあげたいと思えるような、カッコいい父親でいなければならない。Rよ父はがんばるぞ。きっと渋いオヤジになってみせよう!このゆで卵のように!
「パパ、昨日は何処に行ってたの?」
「そんな昔のことは忘れた」
「今夜は帰って来てくれるの?」
「そんな先のことは分からない」
すなわちハードボイルド(固ゆで)である。
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