産めよ増やせよ教えろよ。

嫁のお腹にいる第2子トロ(胎児名)は、長女R(2才)の
時と比べて胎動が大人しいような気がする。

Rの場合は呼びかけると腹をドオンと蹴ってきたりして
いたのだが、トロの場合は「ぐにゅううん」とゆったり
動いている時が多い。例えて言うならば陰茎が徐々に
屹立してゆく動きのような(なんて例えだ)

しかし胎動が激しい程元気である、というわけでは
ないらしい。嫁が助産師に言われたことによると、

「居心地が悪いから暴れてるんです」

とのことで…。この助産師の説を採るならば、僕はRの
胎動に対しては

「ハーイ、パパ」

などと小さな命が健気に応えていることよ、と感動した
ものだがそれは幻想で、実際は

「ダリー。うっせえよ」

ということであったようだ。ひどいわR。いたいけな
父を騙したのね。

一方、とある方に教えてもらったことによると

「お腹の子にいつ生まれるのか日にちを云って聞いていくと、
 生まれる日にお腹を蹴って答えるとかいう話があります」

ということで、何れにせよ外からの呼びかけで胎動を起こす
ことは確かである。早速嫁の腹に手を伸ばし、聞いてみた。

「トロ、産まれてくるのは明日ですか、明後日ですか」

トロの胎動はない。今起きている筈だと嫁は言うのだが…。

「みっふぃー!」

一方で横からRがミッフィーの絵本を読めと催促を始めた。
しかし心を鬼にしてそれを突っぱね、トロへの質問を続ける。

「産まれてくるのは24日ですか、25日ですか」

「みっふぃー!」

「26日ですか、27日ですか」

「みっふぃー!おーい!」

「Rぅうううう。わかった。お父さんの負けだ」

結局トロの返事は得られないまま、Rに根負けして絵本を読む
のであった。トロはまだ教えたくないのだろうか。もっと腹を
割って話し合おうぜ〜。あ、それだと帝王切開になってしまうか。

しばらくしてからもう一度嫁のお腹を撫でたが、やはり反応は
なかった。これがホントの

腹のさぐり合い。なんつって。

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男か女か分からないまま出産予定日が近付く僕らは。

妊娠中の嫁が行っている産婦人科。

最後の診断を終え、あとは産まれるのを待つばかりだが
寡黙な医者が性別を教えてくれないため、とうとう男か
女か分からないまま出産を迎えることになってしまった。

「エコー画面でも顔しか見れなくてさあ」

お腹の子、トロ(胎児名)のリアル名を付ける権利がある
嫁は男女両方の案を考えなければならなくなった。しかも
今回の出産はかなり早いだろう、とも言われたらしい。

「陣痛が来たらすぐ来なさい!もたもたしてると家で産む
 羽目になりますよ、って言われた」

えーそれってガバガバってこと…どうりで最近…いや、
そんなことを言うと嫁に殺されるので

「そうすると僕が仕事中だと間に合わないかもしれない。
 頼む、産まれるなら夜にしてくれ。それか日曜日で頼む」

嫁のお腹を撫でながらトロにお願いをしたのであった。
出産予定日は10月1日だが、もっと早まるかもしれない。

「産まれる時になると、上の子(長女R:2才)が妙にはしゃぎ
 出すこともある、って言ってた」

「ふーん。小さい子供だけに分かる前兆があるのかね」

しかしRのいつもの行動は

「おいでー」(何かと僕を連れまわして遊ぼうとする)

「ぽーん!」(キャッチボールをしようと激しく誘う)

「もっかい!」(デジカメで撮ったRの動画を何度も見たがる)

「あんまん!」(アンパンマンのヴィデオを見せろとしつこい)

という感じで…

「いつも最高潮にはしゃいでるじゃないか」

「そうなんだよね」

普段からハードゲイ並みのハイテンションのRでは判断できない
という結論に至った。しかし一応聞くだけ聞いてみるかとRに
話してみた。

「R、トロちゃんはいつ産まれて来るか分かるかな?」

「ねんね!」

寝ろ!ということで…。

果報は寝て待て、と言いたいのかもしれない。

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アキバナデシコ七変化。

娘・R(2才)と戯れていると、嫁が

「こないだテレビ見てたら『アキバ王選手権』っていうのを
 やってて、こういう問題が出てね…」

と言ってきたので驚いた。何でそんな胎教に悪そうなの
見てんだよ。Rにしても、見せたらトラウマになるだろうが。

言うまでもなくアキバ=秋葉原=オタクの聖地。そんな
イロモノ企画の王になったとてどうなるというのであろう。
スパ王の方がうまいだけマシだと思われる。

しかし僕もインターネットにどっぷり浸かり、秋葉原には
そんなに行かないまでも、いわばオタク属性の男。
近親憎悪を覚えつつもつい嫁の話を聞いてしまう。

「問題です。あるメイド喫茶ではメイドさんがコーヒーに
 砂糖とミルクを入れてくれます。さて、お客はどのように
 お礼を言うでしょうか」

うーん。普通に「ありがとう」ではないだろう。もしかすると

「姉ちゃんの母乳も入れたってや。へっへっへ」

かもしれない。いやそれだとアキバ王じゃなくてただの
セクハラ王である。僕は降参した。

「わからない。なんて言うの?」

「グッジョブ!(good job)って言うんだって!」

「…」

それって、2ちゃんねるとかでよく見る

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こういうやつ?実生活で使うとはさすがオタクである。
きんもーっ☆

「グッジョブ…ねえ…」

口に出して言ってみてもやはり変…と首をかしげた
ところで、僕の側にいたRが

「ぐっ!じょぶ!」

なんと覚えてしまったではないか。しかも拳を握って
親指を立てるポーズまでしている。そんなことまでは
教えてないのに何故!さては嫁、やはりテレビを見せて
いたに違いない。

「R、そんな言葉覚えなくてもいいから!」

「ぐっ!じょぶ!ぐっ!じょぶ!」

さすが齢1才2ヶ月にしてセクシーコマンドーの「放課後
キャンパス」を覚えてしまっただけのことはある。
(2004年10月16日の日記参照)

「そんなこと言ってる子は、お尻触っちゃうぞー」

と、Rの臀部をぺろりんと撫でたのだがRは

「いえーい」

何故か喜んでいる様子。やはり僕はセクハラ王を
目指すべきなのだろうか。

「Rよ。父は頑張るぞ」

「いえーい。いえーい」

相変わらず両手を結んで親指を立ててイエーイ。
今度は松鶴家千とせになってしまったようだ。

(このオチ、今の人に分かるかな?分かんねえだろうなあ)

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やっちゃったからできちゃった婚。

「すごいね。今や安達祐実が子供を作れる時代だってよ」

「相手は誰だっけ?」

「いや、竿のほうはどうでもいいんだけど…」

世間から乗り遅れた感じで、些か風化した下世話な芸能ネタを
嫁と話していた。あの「具が大きい」と言っていた女の子が
自分のお腹の中に大きな具を作ってしまうとはやはりすごい
世の中になったものだ。さすが21世紀。

しかしこういう話をしていると、アダッちゃんと僕の側でモグ
モグとご飯を食べている娘・R(2才)が重なってしまう。

できちゃった婚というお茶目感溢れる単語の流布と共に、昔とは
違って結婚と妊娠の順序が逆でも「おめでと」と普通に祝福する
ようになってしまったが、いざ将来Rがそのようなことになったら
当事者としてはやはりヘビーなものと思われる。

「お義父さん、できちゃいました」

などといきなり言われても

「どのツラと金玉下げて言ってんだこの馬の骨がー!」

いくら温厚な僕でも日本刀に手を掛けてしまうかもしれない。

娘狂愛の僕としては、やはり順序通り「カレシ紹介」→「婚約」→
「結婚」と小出し小出しに娘が徐々に巣立って行く様を渋々ながら
確認しないとどうなってしまうか分からない。

えー妊娠?結婚?一編に報告するなバカチンが!ていうか初孫?
娘を毒牙に掛けた男は憎し、しかしこいつの子供であり孫…。
というように混乱してメダパニもいいところである。

せめて口頭だけでもいいから「婚約しました」とでも伝えてくれた
後でなら何とか耐えられるかもしれない。

しかしアダッちゃんも数々の名ゼリフを残した女優なのだから、
男とウフーンな場面になった時でもちゃんと言うべきである。

「欲情するならゴムをくれ!」

と。
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春色の汽車に乗って遊園地に連れて行ってよ。

嫁と娘・R(2才)を連れて近場の遊園地に行くことにした。
僕らが出掛ける仕度をするとRにもそれが分かるようで

「くっく!くっくー!」(靴の意)

まだ準備も整っていない内から靴を履かせろと玄関で座り込みを
するのである。

「お前は桜田淳子か…」

平成2ケタ生まれのRにこんなツッコミをしても分かる訳はなく、
ばたばたと出発し、都電荒川線に乗る。

「嫁、東京23区で一番洗濯物が乾きやすいところはどこだ?」

「は?」

「あら乾く(荒川区)だ」

「…」

仲睦まじい夫婦の会話を交わしながら荒川遊園地に到着した。
ここはとてもミニマムな遊園地であるが、Rぐらいの小さな子
には東京有名ネズミランドなどの大テーマパークよりも小回りが
利いて良い。

観覧車やメリーゴーラウンドに乗ってほのぼのとした気分を
味わった後、動物コーナーに行く。

「おっ!ヤギ夫!」

ヤギが檻の中から出ていて思わす稲中の前野みたいな反応をして
しまった。ここではヤギに直接触ることが出来るのである。

Rは怖がるかと思ったら意外にも自ら進み出てヤギをなでなで。

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成長したんだね…と嫁は感動していたが僕はRの横で

「おっ!ヤギ夫!」

稲中の前野みたいな反応をしてなでまくっている4才ぐらいの女児
の今後の成長が気掛かりであった。

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パンダ1号にも乗り更に稲中度UP。

しかし何よりもRの心に響いたのは、遊園地内を走る汽車のようで
あった。園内のどこにいても汽車の音が聞こえるたびに

「ぽっぽ!ぽっぽ!」

と、目を見開いて探しに行ってしまう。

「R〜さっきみんなで乗ったじゃないか」

「ぽっぽー!ぽっぽー!」

あまり駄々をこねないRにしては珍しく執着するので、もう一度
乗ってしまったのであった。将来Rが鉄子(鉄道マニア女子)に
なってしまわないか心配である。

「ぽっぽー。ぽっぽー」

汽車に揺られてRは嬉しそうだった。汽車だけに上機嫌じゃなくて
蒸気嫌。なんつって。汽車は先程の動物コーナーにさしかかり、
車窓からヤギ夫のお尻が見えた。

「ぽっぽ!」

いやそれは尻尾。

「ぽっぽ?」

今度は僕の股間を指差した。いや、それは、ちん…。待て。
そんなことまだ教えてないのに…。

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