淡白でもいい。たくましく契って欲しい。

夫婦の契りは大切である。

うっとりしっぽり絆を確認し、愛の結晶を作成する
美しくもみだらな行為であり、人類も子孫繁栄。                  ところが嫁は冷たくなった。僕がいくら口説いても

「今日はなりませぬ」

つれない答えしかしてくれない。もともと嫁は契りに対して
そんなに貪欲ではない。僕の甲斐性なしさを身に染みて感じ、
契るに値しない男であると感じているのか、それとも僕の
みだらなテクニークが未熟なせいで契りに魅力を感じないのか。
おそらくその両方であろう。

尤も嫁は現在妊娠中なのでごり押しも出来ない。自戒の意味も
あり大人しく下がるしかない。しかしいつまで経っても「今日は…」
の同じ答えである、ノー契り期間が特に長くなってきたので

「お願いだ、お願いだ。お願いだ、お願いだ。…やらせてください」

見も蓋もない土下座外交ならぬ土下座性交を試みたのだが

「私達は冷たい関係になるのよ。私は氷の王女オルゲルド…」

などと訳の分からないことを言うので

「私は光の王女アルディス。ラストニア…私の国…お姉さま。
 やらせてください」

嫁に合わせて寸劇を試みたところ(意味が分からない人は
「ガラスの仮面」を読もう)

「わかったわ、わかった。いいわよもう。うるさいから
 やらせてあげる」

嫁は履き捨てるように言った。なんだとー!うるさいから
だとー?じゃあ何か。僕はスーパーで

「ママー!お菓子買ってお菓子買ってー!」

と駄々をこねるガキンチョと同じか?そのように憤慨したのだが、
落ち着いて考えてみると全くその通りなので愕然とした。

お情けでやらせてもらえるだなんて、僕はそこまで落ちぶれては…



落ちぶれているのでお情けを頂くことにする。
これぞ「情愛を交わす」ということに…はならないか。
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