女性不信時代


娘・R(2才)のお遊戯教室に行って来た。先週までしばらく嫁が連れて行っていたので数週間ぶりである。

「クリスマス会の写真が出来てますので見てくださいねー」

お遊戯教室の主宰・ヨシコ先生が皆に言うので、僕も見てみることにする。
去年のクリスマスに行われたイベントの写真である。フォトアルバムにまとめられた写真1枚ごとに番号が振ってある。アルバムの最後に名簿が付いているので、各自欲しい写真の番号を書いていけばよいのである。

なので焼き増しして欲しい写真を書いていこうとしたところ

「あら、先週奥さんが見てましたよ」

もう嫁がチェック済みだということで。しかし僕も再チェック。お、これは僕だけが大きく写っているな。嫁はちゃんと書いているだろうか…と見てみると

「…書いてないじゃん」

どういうこと?Rが写っている写真はちゃんと番号が控えられているのに。僕だけの写真なぞとっとと捨ててくださいということだろうか。嫁ヒドイ。
昔は頼みもしないのに僕の写真を肌身離さず持っていたくせに。あの頃の嫁はどこに。女は10年経つと別人だ。女なんて女なんて。信じられないわ。

そんなこんなしている内に嫁も息子・タク(4ヶ月)を連れてやって来た。早速このことをば厳重に注意しようと思ったのだが

「嫁…僕が写ってる写真だけ…」

「あら、じゃあ書いといて」

あっさりかわされ、

「タク君大きくなったねー」

とタクをチヤホヤする他のママさん達やヨシコ先生に取り囲まれていくのであった。タクはいいように言われている。

「タク君、ホントによく笑うわねー」(他のママさん)

「女の人に囲まれて、嬉しいのかしら」(他のママさん)

「女好きなのかしらねえ」(他のママさん)

「遺伝かしら?」(ヨシコ先生)

ちょっとまておい!

僕はこのお遊戯教室では至って地味ーなおやじなのである。決してセクハラまがいの行為は一切していない。下ネタひとつ言っていない。その証拠として、ここには僕が大好きな女子高生とかいないからである。

それなのに何故僕を好色一代男な扱いをするのであろうかこのヨシコ先生は。僕は渋さが滲み出る、ちょっぴりドジなパパを演じていたのに。渋さではなくエロさがどうしても滲み出てしまうのか。

女なんて女なんて。信じられないわ。

遊戯をしているだけなのに、エロ容疑になってしまうとはこれいかに。

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